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秋田)統合失調症の男性、幻想紡ぐ 秋田で展覧会

2017年01月29日 16時36分03秒 | 地域
秋田)統合失調症の男性、幻想紡ぐ 秋田で展覧会
2017年1月27日 (金)配信朝日新聞

 統合失調症を患いながら、色鉛筆を使って幻想的な絵を描き続ける秋田市在住の男性、はじめさん(58)の作品を集めた展覧会「色えんぴつのはじめさん」が、秋田ケーブルテレビ(秋田市八橋南1丁目)内の秋田公立美術大学ギャラリー「BIYONG POINT(ビヨンポイント)」で開かれている。2月5日まで。
 企画したのは、同大学助教の安藤郁子さん(46)。数年前、大学で開かれた展覧会で、はじめさんの作品に引きつけられたのがきっかけだ。別の機会にはじめさんと話してみて、発想や表現の豊かさに驚いた。「作品と一緒に言葉も展示しよう」と決めた。
 ある作品は、小川を挟んで2頭、鹿のような動物が向き合っている。川に色とりどりの魚が泳いでいる。
 国境にいるんだよな、国境。川の流れのように逆らわないで生きて、それがしあわせを与える。川がしあわせを運んでくる。
 
 絵の意味を安藤さんが問い、はじめさんが語る。自分で描いたのに、過去の絵を忘れてしまっていることも多い。安藤さんは、録音したはじめさんの言葉を文字にして、数十点の絵とともに展示した。
 はじめさんが描き始めたのは15年ほど前。色鉛筆絵画の通信講座の新聞広告が目に留まった。受講した講座を終えてからも、ひたすら描いた。今は秋田市川元山下町の就労支援施設「ごろりんはうす」(藤原芳子理事長)に数百本の色鉛筆を入れたリュックを背負って通い、はがき大の紙に多い日は10枚も描く。
 描いている世界は何か。はじめさんが言う。
 「実際に見たもの、夢で見たもの、想像したもの、何が絵に出てくるのか自分にも分からない。人間なのか、妖精なのか、未知の生物なのか、その人なりの美的感覚で感じて欲しい」
 描いた絵のことをすぐに忘れてしまうのは、描きたいイメージが次々と頭に浮かんでくるから。逆に、猫がスズメに襲いかかる瞬間を見た時は、カメラのシャッターを切ったように映像が脳裏から離れない。構図を少しずつ変えた、似ているようで違う、そんな絵がいくつもある。 
 思考が止まらないのね。すぐ湧くんだな。(中略)追いつかないんだよ。
 
 展覧会は午前9時から午後6時までで、会期末まで休館日はない。入場無料。(山田佳毅)

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