アスベスト 中皮腫死者、最悪の1209人 15年前の2.4倍に
2011年9月19日 提供:毎日新聞社
◇昨年の人口動態統計で
アスベスト(石綿)関連がんの中皮腫による国内の死者が、昨年1年間で1209人に上っていたことが厚生労働省の人口動態統計で分かった。現在の中皮腫統計が始まった15年前の2・4倍にあたる。専門家は死者数は今後も増え続けるとみて、国に対策の充実を求めている。
中皮腫の死者は、95年に500人だったが00年に710人、06年は1050人と1000人を超えた。09年は前年より14人減って1156人だったが、10年は前年比53人も増えた。10年の都道府県別の死者は▽兵庫122人▽大阪121人▽東京101人――の順に多かった。
国内では現在、石綿の使用が原則的に禁止されているが、多くの中皮腫の潜伏期間は20~60年。
古谷杉郎・石綿対策全国連絡会議事務局長は「過去の石綿消費から今後10年以上、死者が増えると予想される。患者の診断漏れを防ぎ、救済にもつなげるため、全国的な中皮腫登録制度が必要だ。どういう人たちがハイリスクなのか調べて健康管理制度を充実させるべきだ」と訴えている。【
2011年9月19日 提供:毎日新聞社
◇昨年の人口動態統計で
アスベスト(石綿)関連がんの中皮腫による国内の死者が、昨年1年間で1209人に上っていたことが厚生労働省の人口動態統計で分かった。現在の中皮腫統計が始まった15年前の2・4倍にあたる。専門家は死者数は今後も増え続けるとみて、国に対策の充実を求めている。
中皮腫の死者は、95年に500人だったが00年に710人、06年は1050人と1000人を超えた。09年は前年より14人減って1156人だったが、10年は前年比53人も増えた。10年の都道府県別の死者は▽兵庫122人▽大阪121人▽東京101人――の順に多かった。
国内では現在、石綿の使用が原則的に禁止されているが、多くの中皮腫の潜伏期間は20~60年。
古谷杉郎・石綿対策全国連絡会議事務局長は「過去の石綿消費から今後10年以上、死者が増えると予想される。患者の診断漏れを防ぎ、救済にもつなげるため、全国的な中皮腫登録制度が必要だ。どういう人たちがハイリスクなのか調べて健康管理制度を充実させるべきだ」と訴えている。【
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