コロナ感染者3千万人超す 世界で増加ペース加速 死者約94万人、致死率3%
【ジュネーブ共同=出口朋弘】米ジョンズ・ホプキンズ大の集計によると、新型コロナウイルスの感染者が18日、世界全体で3千万人を超えた。6月28日に1千万人を上回った後、44日で2千万人となり、今回は38日でさらに1千万人が上積みされた形で、増加ペースは加速している。死者は約94万人に上っており、致死率は約3%。
感染者は各国での検査態勢の拡充や、社会・経済活動の再開も背景に、7月以降は連日20万人超の上積みが常態化。一方、死者数は4月10日に10万人を超えて以降、2~3週間ほどで10万人増える状況が続いている。感染者の増加に大きく左右されてはいないが、被害拡大が続いている。
国別では米国が約660万人で最多。インドが500万人を超え、ブラジルが450万人近く、ロシアも100万人を超えている。世界保健機関(WHO)の13日付集計によると、感染者の51%、死者の55%を米州地域事務局管内(南北米大陸)が占めている。9月以降のインドでの感染拡大を受け、東南アジア事務局管内が感染者の19%を占めている。 一方、欧州地域事務局管内(旧ソ連諸国やトルコを含む)では今月に入り、感染が急拡大した3月下旬から4月上旬の水準を上回る感染者が確認されているものの、1週間当たりの死者数は3千人前後で、ほぼ横ばい。当初の混乱が一段落して医療態勢が整えられたことも功を奏しているとみられる。
当初、高温多湿の夏を迎えればウイルスの流行は収束するとの観測もあったが、夏の北半球で感染が拡大。WHOは新型コロナの季節性は確認されていないとして、3密(密閉、密集、密接)の回避や対人距離の確保など、感染予防措置の継続を呼び掛けている。
※新型コロナウイルス感染症
中国湖北省武漢市で2019年12月に肺炎患者が相次いだ後、世界中に広がった新型のコロナウイルスが原因の感染症。1~14日間程度の潜伏期を経て、発熱やのどの痛み、せきが生じ、一部は肺炎が重症化する。高齢者や持病のある人は重症化しやすい。無症状や軽症の人も多く、気付かずに感染を広げているとみられる。回復しても、肺機能の低下をはじめとする体調不良が長引く人もいる。(共同)
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