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認知症:認知症になっても大丈夫 当事者で写真家・下坂さん、慶応大・堀田教授が講演 生活の変化など経験語る /京都

2022年10月10日 17時52分11秒 | 介護福祉高齢者
認知症になっても大丈夫 当事者で写真家・下坂さん、慶応大・堀田教授が講演 生活の変化など経験語る /京都
その他 2022年10月10日 (月)配信毎日新聞社

 ◇専門医らによる意見交換も
 認知症を啓発する「世界アルツハイマーデー」(9月21日)に合わせ、認知症の人と家族の会(本部・京都市上京区)は、京都市南区のJAビルで記念講演「認知症とともに希望がもてる社会へ」を開催した。写真家で若年性アルツハイマー型認知症の下坂厚さん(49)と、慶応義塾大健康マネジメント研究科の堀田聡子教授が登壇。認知症になった人の世界の見え方や、社会でどう生きていくかについて語った。【中島怜子】
 下坂さんは2019年、46歳で認知症と診断された。認知症になると自分のことが何もできず、何も分からなくなるというイメージを持っており、生活に不安を感じたという。
 しかし、ある若年性アルツハイマー型認知症の男性と出会って考えが変わった。はきはきと話し、元気そうな様子の男性の姿に「認知症になっても大丈夫だ」と感じ、胸のつかえが下りた気がした。堀田教授から「認知症について、今はどう思うか」と尋ねられると、「発症してすぐに何も分からなくなってしまうわけではない」と、自身の思い込みが誤っていたことを説明した。
 講演で下坂さんは、認知症になった後の生活の変化についても触れた。周囲の雑音や人の話し声が耳に付いて気が散り、聞くべき音を聞き取れなくなることがあるため、対処法として、集中したい時には耳栓を使う。「耳栓をすれば、苦手とする状況を周囲が分かってくれるようになった」という。
 下坂さんは講演会の最後で認知症になっても絶望する必要はないと訴え、「一番伝えたかったのは『自殺した方がましだ』と一度は思った私が、今こうして元気に生きていること」と強調した。
 講演会後には、認知症専門医や介護経験者らも参加して意見交換。医師で自身も認知症の奈倉道隆さんは、診断後も大学で講義を続けるためにノートを作って準備した経験から「年を取ったからダメ、ではない。忘れやすくなったなら、忘れないよう書いておけばいいんです」とアドバイス。認知症の夫を介護する松井かよさんは「認知症の人の世界には想像できること、できないことがある。私が良いと考えたことを、相手に押しつけるのはあかんと思えた」と気づきを語った

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