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内視鏡でぜんそく治療 高知市の近森病院が県内初導入

2015年09月12日 21時12分57秒 | 医療情報
内視鏡でぜんそく治療 高知市の近森病院が県内初導入

地域 2015年9月11日 (金)配信高知新聞

 成人の重症ぜんそくに対する内視鏡治療「気管支サーモプラスティ(BT)」を、近森病院(高知市大川筋1丁目)が高知県内で初めて導入した。内視鏡を使って気道を加熱することで発作症状を緩和する。2015年4月に保険適用された。近森病院呼吸器内科部長の石田正之医師は「対象となる患者さんを掘り起こし、治療につなげたい」と話している。

 ぜんそくが進行すると気道の周りの筋肉(平滑筋)が厚くなることが多い。発作時にはこの平滑筋が縮んで気道が狭まり、呼吸しづらくなる。

 BTでは気管支内視鏡に専用のカテーテルを通し、直径3~10ミリの気道内で先端の網状電極を広げ、気管支壁を65度で10秒加熱する。これにより平滑筋が減り、薄くなることで外部からの刺激に対する反応性が抑えられ、発作が起きにくくなるという。海外の臨床研究によると、治療1年後に約8割の患者で生活の質(QOL)が向上。5年後もぜんそく発作や救急受診の頻度が減少するなど、効果が続くことが確認されている。

 ぜんそく治療はこれまで、ステロイド薬や気管支拡張薬、抗アレルギー薬の吸入・内服が主体だった。BTの対象となるのは、18歳以上で複数の薬を使っても発作が十分コントロールできない患者。国内には5万人前後いると推定される。

 石田医師は「ぜんそくは子どもの病気というイメージがあるが、成人の有病率も増加傾向。高知県内ではぜんそく死の割合も全国上位にある」と指摘。「重症だという自覚がなかったり、診断・治療に結びついていない患者さんは潜在的に少なくない」とみる。

 BTの治療は1回約1時間。のどに麻酔をかけ、鎮静剤などを投与しながら行う。3週間以上の間隔を開けて計3回実施。1回ごとに1週間程度の入院が必要となる。3割負担の場合1回約18万円。高額療養費制度などの負担軽減措置もある。治療の問い合わせは近森病院(088・822・5231)へ。

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