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【鳥取】死因CT分析 専用施設

2018年04月14日 23時53分23秒 | 地域
【鳥取】死因CT分析 専用施設
2018年4月13日 (金)配信読売新聞

 ◇鳥大、県内初 犯罪見逃し防止へ
 死因不明の遺体を司法解剖前にコンピューター断層撮影法(CT)で分析する「死亡時画像診断(Ai)」を行う県内初の専用施設が今月、鳥取大医学部(米子市)に開設された。犯罪死の見逃し防止や死因究明に役立てられるといい、警察関係者らからは期待の声が上がっている。(滝口憲洋)
 Aiでは、外見からは分からない臓器や血管、骨などの異変を詳細に調べられる。これまで県内には専用施設がなく、県警は一般病院の診療用CTなどで代用してきた。ただ、専門の法医ではない医師が診断したり、患者優先のため使用が後回しになったりするなど運用に問題点もあった。
 専用施設には、同大学付属病院のCTを移設。工事費など導入費用は約3400万円で、うち約1000万円を県が補助した。CTは全身で3000~4000枚の画像を約30秒で撮影でき、30~40分程度で診断が可能。司法解剖は長い場合で7~8時間かかることもあり、大幅に時間を短縮できる。
 大阪大在籍時にAiを活用してきた実績のある鳥取大医学部の飯野守男教授(法医学)は「脳出血や心筋梗塞なら解剖しなくても死因と診断できる。Aiが役立った経験は数え切れないほどある」とする。Aiによって歯型が一致し、遺体の身元が確認できたこともあったという。
 2009年に鳥取市や首都圏で発覚した連続不審死事件では、当初は自殺や病死などとして処理されたケースについて、当時の国家公安委員長が死因究明に苦言を呈したこともあり、県警は死因の特定に力を入れてきた。17年に県警が扱った遺体876体のうち、検視官が立ち会った臨場率は99・3%と全国平均(78・9%)を大きく上回る。
 一方、県内の法医は飯野教授しかおらず、解剖数は71体と8・1%にとどまる。県警検視官室の岸本伸紀室長は「一番恐れるのは、犯罪死を見逃すこと。その防止に向け、Aiを大いに活用したい」としている。

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