9時、起床。
トースト、サラダ(ハム、トマト、ベビーリーフ)、紅茶の朝食。
論系ゼミ選考の一次申請の最終集計が出た。中間集計の結果を見て、一度、変更ができるのだが、私のゼミ希望者は24名から1名減って23名になっただけである。他のゼミもあまり変化はないようである。覚悟を決めて一次申請をしている学生がほとんどなのだろう。あるいはたんに改めて別のゼミの志望理由書を書くのが面倒なだけかもしれない。いずれにしろ、こういう傾向が毎年続くようであれば、変更なしでいってもいいのかもしれない。そうすればゼミ選考全体の日程を一週間短縮できる。
昼食は枝豆と人参のかき揚丼とサラダ(トマト、ベビーリーフ)。
夕方近くになって散歩に出る。
ユザワヤの額売り場へ行って、櫻井あすみさんの絵の額装を注文する。
サイズが変型なので、特別注文ということになり、けっこう時間がかかった。
「ルノアール」で一服。アイスココアを注文したが、アイスクリーム(ハード)が入っている。これはアイスココア・フロートではないだろうか。アイスココアの「アイス」とはアイスクリームのことではないと思うのだが・・・。ちなみに「シャノアール」のアイスココアにはソフトクリームが入っている。
東急プラザの「くまざわ書店」で以下の本を購入。
石牟礼道子『苦海浄土 わが水俣病』(講談社文庫)
先日購入した河出書房新社の「日本文学全集」の「石牟礼道子」の巻の「解説」で選者の池澤夏樹はこう書いている。
「まず、石牟礼道子を『苦海浄土』の作者という身分から救い出さなければならない。」
池澤は「日本文学全集」に先立つ「世界文学全集」全30巻に日本人作家ではただ一人石牟礼道子を選び、『苦海浄土』を収めた。これはすごい決断であった。いささかその決断に酔いしれている気味がないわけではないが、酔いしれるに値する決断であることは間違いない。
しかし、今回、彼は石牟礼の別の作品(たち)を採った。
「しかし、それにしても、『苦海浄土』はあまりに大きくて複雑な、構成要素も多岐に亘る、特異な作品である。その規模のために彼女がこれを書くに至った道筋や、並行して書いた他のもの、なかんずく『苦海浄土』を裏側から支えていたこの人の資質などが却って見えにくくなっている。これを読み終えて首尾よく彼女のよき読者となった者は次に何を読めばいいのか、あるいは他のもう少し与しやすいものから入って『苦海浄土』に就こうとする者はまず何を手に取るべきか。/そのためのぼくなりのセレクションがこの一巻である。どちらを先に読んでもいいが、この巻と『苦海浄土』でこの人の書いてきたもののおおよその幅と奥行きがわかるだろう。」(499-500頁)
要するに、『苦海浄土』が傑作であることを、こういう言い方で、再び彼は力説しているのである。
内田樹『困難な成熟』(夜間飛行)、山本義隆『私の1960年代』(金曜日)
東大全共闘委員長だった山本義隆が東大闘争について語ったのは初めてではないだろうか。彼はずっと黙して語らなかった。いま、彼がそれを語ったのは語ることに意味があると彼が考えたからだろう。
「私たちは若い頃、戦前の人たちにたいして、なんであんな日本の戦争やファシズムを止められなかったのかと言ってきました。おなじことを私たちは今の10代や20代の人たちに言われるではないかと、正直、思っております。私はこの間、原発について、大きな集会や何度かの金曜日の夜に国会前の行動に参加してきましたが、ときに高校生や大学生が発言しています。その人たちに言われたら返す言葉がありません。何もしてこなかったわけではないけれど、少なくとも結果的には3.11の破局を防げなかったのであり、その点では悔しい思いもあれば、情けない思いでいっぱいです。/60年、68年の出発から50年近く生きて来て、50年も生きていると、現実と折り合いをつけてきたわけで、だらしないこともしまりのないこともやってきていますが、私はもうすぐ73歳になります。毎年のように、ベトナム反戦会議や東大全共闘の仲間の訃報が届きます。私自身、あと何年生きるかは知りませんが、残りの人生、やれるだけのことはやっておかないと、個人で、バラバラにされているわけですから個人でしかやることはないわけですが、個人的にでもやれることを探していかないといけないと思っております。」(303-304頁)
秋学期の講義「ライフストーリーの社会学」では「東大全共闘」を取り上げるが回があるが、山本のこの本を参考文献に加えることにしよう。
『将棋世界』11月号(日本将棋連盟)
『NHK俳句』11月号(NHK出版)
いま将棋の王座戦5番勝負が進行中で、羽生王座に佐藤天彦という若手(27歳)のA級八段が挑んでいる。佐藤の側から見て、×〇〇×、第4局を終わって2勝2敗のタイ。来週の月曜日(26日)に決勝の第5局が指される。雑誌には初戦の観戦記が載っているのだが、佐藤天彦という棋士、天下の羽生善治を相手にして臆するところがない。自信を持って指している。それは根拠のない自信ではない。羽生名人への挑戦権をめぐるトップ棋士10人によるリーグ戦(A級順位戦)は、現在、4回戦がほぼ終わっているが、4戦全勝は佐藤天彦ただ一人である。しかも、負かした相手が凄い。佐藤康光九段、広瀬章人八段、森内俊之九段、渡辺明棋王である。A級の中でも特Aと呼んでいい棋士たちである。名人挑戦者の可能性が大きくなってきた。となれば、今回の王座戦は名人戦の前哨戦といっていいのではなかろうか。26日の最終戦は大一番である。
夕食はキノコのソースのハンバーグ。
「phono kafe」のブログに10月23日(金)から始まる小林千花さんの陶器の展示販売会のお知らせが出た。→こちら
ぜひ購入したいデザインのものがあるので、初日の開店と同時にうかがいますよ!