フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

1月7日(土) 晴れ

2023-01-08 11:27:54 | Weblog

8時、起床。

起きたら居間のテレビで『舞いあがれ!』の1週間の振り返りがかかっていた。手術室から出て来た医師が浩太(高橋克典)の死を告げる場面。「うそや」と言って泣き笑いのような表情で崩れ落ちるめぐみ(永作博美)。「名場面」認定ですね。

バタートースト、目玉焼き、ウィンナー、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。

昨日のブログを書いてアップする。

1時頃、昼食を食べに出る。

「sanno2198」に久しぶりに顔を出そうと、京浜東北線に乗って隣町大森へ行く。

カフェに行く前にどこかで昼食を食べようと思っていると、横断歩道の向こうに中華まんの「五十番」(神楽坂に本店がある)がある。あんまんと肉まんを購入。歩きながら食べられるな。

近くのコンビニで温かいお茶を買う。イートインコーナーがあったので、「これって持ち込み禁止か?」と思いつつあんまんを食べる。

小心者なので、やっぱり肉まんは外に出て歩きながら食べる。

ジャーマン通りを行く。

鰻屋と薬局の間の道を入る。

前回来たのが昨年の6月だったから、半年ぶりである。

4人掛けのカウンター席に先客が二人。常連さんのようだが、知らない方たちである。

マダムと「明けましておめでとうございます」の挨拶。お店は昨日から新年の営業を始めている。

ケーキはすでに完売してしまったようであるが、中華まんを2個食べた直後なので、プリンがちょうどよい。

コーヒー豆はインド・ジュリアンピンク。

「あんず文庫」にも顔を出す。こちらは去年の2月以来。店主の加賀谷さんが長髪から短髪になっていた。

コーヒーを注文してから(豆を挽いてドリップしてくれるので時間がかかるのだ)、本を見て回り、購入することにした本を二冊カウンターに置く。

 Pippo編『一篇の詩に出会ったときの話』(かもがわ出版、2020)新本

 長田弘『一日の終りの詩集』(みすず書房、2000)古本

『一篇の詩に出会った話』は「近代詩伝道師」を自称するPippo氏による11名の作家さんや書店主さんなどにインタービュー集。加賀谷さんも登場して、室生犀星の詩「小景異情」との出会いについて語っている。2019年9月に開店した古本屋「あんず文庫」の店名はもちろん犀星の自伝的小説『杏っ子』に由来している。

長田弘は好きな詩人の一人だ。プロレタリア詩人の伊藤信吉に自身の呼称(人が自分をどう呼んだか)を並べた「略歴」という詩があるが(とてもいい詩だ)、『一日の終りの詩集』には長田が引越しを重ねた町の名前を並べた「経歴」という詩が載っている。

 新しい町という名をもつ古い町。
 新町という町で生まれた。
 戦争が始まった日は覚えていない。
 戦争が終わった夏は覚えている。
 奇妙な名の急坂の町に住んでいた。
 御免町。もう御免だという名の町だ。
 それから林檎畑の中の家で暮らした。
 瀬上町。兎と暮らし、兎は死んだ。
 宮下町。鶸と暮らし、鶸は死んだ。
 成長は死を置き去りにして、
 知らない町へ引っ越すことだ。
 東京馬橋。井草。氷川台。中台町。
 「世にどんな悪がはびころうとも、
 やはり夜は静かで、美しいだよ」
 深夜、チェーホフを読み続けた部屋。
 宮前町。神山町。南青山。成田西。
 そこにその家が、その町があった。
 何もない。いまは何も、痕跡もない。
 人生は、跡形もなく、生きることである。
 隠れて生きよ。
 どこにもない場所へ、次は引っ越す。

注釈。「鶸」は「ヒワ」と読む。「隠れて生きよ」には傍点が振られている。

私は蒲田→綱島→蒲田→原木中山→蒲田と県境を越える引越しは4回である(日本人の平均だろう)。

本日発表の東京の新規感染者数は19630人。年末年始の人の移動による感染者数の増加はこれから明らかになるだろう。

来年度のシラバスを書く。100分授業になり、回数が14週(1回減)となった。演習ではディスカッションの時間が長めにとれる。オンデマンド授業はコンテンツ(テーマ)を1つ減らさなければならない。一話完結風の「日常生活の社会学」は減らす回はすぐに決まったが、「ライフストーリーの社会学」は一回一回の連続性がより強いので、ちょっと悩ましい。

今日は予報に反して、よく晴れた一日だった。

満月だ。

夕食はポトフ、タラコ、ごはん。

食事をしながら『忍者に結婚は難しい』初回(録画)を観る。伊賀の忍者と甲賀の忍者の末裔同士が(そうとは知らずに)結婚した。一方は与党についており、他方は野党についている。つまり敵対する勢力のために働いている。原作は『ルパンの娘』と同じ作者によるコミック。どうりでテイストが似ていると思ったが、こちらは殺人事件が起こっている。次回はどうしようかな。★3つ。

デザートは苺。多すぎませんか。「ワンパックを二人で分けたの。たかじさんの方が多めだけど」と妻。

妻のダイエットのしわ寄せが夫に来るという構造ですね。

風呂から出て、『福山雅治 福のラジオ』をタイムフリーで聴きながら、今日の日記を付ける。

12時、就寝。

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