フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

6月21日(金) 雨のち晴れ

2024-06-22 13:31:07 | Weblog

8時、起床。

チーズトースト、目玉焼き、ハムステーキ、サラダ、牛乳、珈琲の朝食。

本日の朝ドラ。寅子の母が亡くなったので、『あさイチ』のプレミアムトークのゲストは石田ゆり子という流れかと思ったら、宮沢りえだったので驚いた。

朝刊に「藤井八冠陥落」の記事。そもそもタイトル戦が多すぎると常々思っている私のような昔からの将棋ファンには、八大タイトルのうち一番格の低い(歴史の浅い)「叡王」は手放した方が藤井にとっては過密な対局スケジュールがいくらか緩和されてコンディション作りにはプラスに働くだろうくらいに受け止めているのだが、メディア的には「八冠」というブランドの価値は高く、その「陥落」は負の経済効果を生むだろう。

昨日のブログを書いてアップする。

雨の中、昼過ぎに家を出る。「一二三堂」で『NHK俳句』7月号とリーディンググラス(倍率2.0のもの)を購入する。

昇降機しずかに雷(らい)の夜(よ)を昇る 西東三鬼

 「エレベーター」が日本語では「昇降機」ということを知らない世代が増えているだろう。この昇降機には何人の人が乗っているのだろう。一人か、二人か。もしかすると誰も乗っていないのかもしれない。人数によって句の意味合いはだいぶ異なるが、いずれにしろそこには会話は存在しないのだろう。

翅(はね)わっててんたう虫の飛びいづる 高野素十

 誰もが目にしたことのある光景。しかし「翅わって」と表現したことで見事な写生句になった。平凡なものを非凡なまなざしで観るということ。

電車に乗って、端の席が空いているときはそこに座るというのは多くの人の習慣である。とりわけ雨の降っている日には傘を掛けておけるので端の席のありがたみが増す。

早稲田に着いて、昼食を「たかはし」で食べようと思ったら「臨時休業」だった。刺身定食にしようか、焼き魚(甘塩紅鮭)定食にしようか、はたまた肉豆腐定食にしようか、地下鉄の中から考えていたので、拍子抜けする。

気を取り直して「タビビトの木」に行く。

空いていた。お気に入りの奥の壁際の二人用の席に座る。

カオマンガイセット(850円)を注文する。昨今、飲み物が付いてこの値段はお得感がある。

辛めのソースと甘め(辛さ控えめ)のソース、二種類出てくるが、今日は後者の気分。

飲み物はカフェラテをチョイス。

今日はゼミは「中休み」で、教員ロビーの奥の印刷室に籠って、来週の大学院の演習で使う資料の作成。

3限の演習を終えられた安藤先生が研究にやって来られた。お疲れ様です。

手術を終えたばかりの外科医のような印象(笑)。『アンメット』を観ているせいかな(笑)。


(写真はネットから拝借)

神楽坂の「トンボロ」へ行く。安藤さんはお一人で、あるいはご友人と何度か店の前まで来たことはあるが、週末だったせいだろう、満席で入れなかったそうだ。

今日は先客はいなかった。

5席のカウンターの端(窓際側)の席に座る。

目の前にはオードリーの写真。私より年配のマスターがファンなのだろう。CDプレーヤーからボブ・デュランの『時代は変わる』が流れている。

何を注文しましょうか。安藤さんは熟考された。考えている間に時代が変わってしまうのではないかと思うくらい考えられた(笑)。実際、CDは次の曲に移っていた。

私はプリンとBブレンド(深煎り)。

安藤さんはチーズケーキとBブレンド。

満足のご様子だった。

店には1時間ほど滞在した。外に出ると、雨はだいぶ小降りになっていた。千葉の方までお帰りになる安藤さんと同じ東西線に乗り、私は大手町で降りた。春学期の授業はあと4回、どうぞよろしくお願いします。

蒲田に着き、帰宅途中の商店街に猫カフェがある。入ったことはなく、家で猫を飼っている私は今後も入ることはないだろうが、先日の演習で動物カフェのフィールドワークの報告があったので、気になって足を止めた。料金は最初の30分で1000円(ドリンク込み)で、10分ごとに200円の追加料金というシステムのようである。ということは1時間滞在すると1600円か。普通のカフェでカフェごはんするときよりも高い。30分(最小単位)で出る客が多いだろうな(フィールドワークの報告でもそうだった)。30分1000円の癒し。整骨院のマッサージ(保険適用)とほぼ同じくらいだ。現代人の心身の凝りをほぐすにはそれくらいが相場ということだ。

動物カフェは商品(サービス)とお金が交換される市場に存在しているが、飼い猫・飼い犬は家庭(共同体)の一員である。彼らが与えてくれる癒しは無償で、代わりに彼らは住居と食事を与えられている。相互扶助的な世界に彼らは生きている。

「私がしていることはシャドウ・ワークなのですね」

夕食はパエリア。三度目の挑戦にして満足の行くものが出来上がったようである。

お焦げもいいあんばいだ。

デザートはサクランボ。

録画してあるドラマがなかったので(次々に最終回を迎えた)、濱口竜介監督の『ハッピーアワー』(2015)を観ることにする。5時間半の映画だが、オムニバス作品だと聞いていたので、適当なところで分割して観ればいいだろうと思って観始めたのだが、オムニバスというのは私の誤解で、37歳の4人の女性(友人たち)が主役の、一人一人の物語が密接に結びついた一種の群像劇であった。面白くてどこで中断してよいか難しいのだが、さすがに5時間半見続けることは無理なので、一人の離婚裁判の場面が終わって(『アンチヒーロー』の法廷場面以上に会話劇として完成度が高かった)、4人が有馬温泉に出かけるところまで観た。明日、続きを観よう。

レビューシートのチェック。

風呂から出て、今日の日記を付ける。

夏至の今日、東京は梅雨入りをした。

1時半、就寝。

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