フィールドノート

連続した日々の一つ一つに明確な輪郭を与えるために

9月19日(月) 雨、降ったり止んだり、ときに日差し 

2022-09-20 12:47:54 | Weblog

8時、起床。

トースト(はちみつ&オリーブオイル)、サラダ、牛乳、紅茶の朝食。卵・肉料理を付けないのは体重コントロールのため。

本日の『ちむどんどん』。ラスト2週間(10回)となった。舞台は沖縄。「沖縄回帰」のエンディングとなりそうだが、その前に今週は歌子と諭の恋物語に決着をつけねばならない。幼い頃からの恋心が実って・・・というなら話はスムーズなのだが、諭は一度暢子にプロポーズして振られたという過去がありますからね。暢子経由の歌子着なのである。歌子が諭への思いひとすじだったので、このアンバランスが問題。そして歌子の健康問題ね。これって一度東京の病院(たぶん東大病院)で診てもらって「原因不明」と診断されてからずっとそのままなの?

9時過ぎに家を出て、京浜東北線(根岸線接続)で石川町まで行き、そこからタクシーで神川県立近代文学館へ。開館時間の10時ちょうどに着いた。「堀内誠一 絵の世界」展をやっている(9月25日まで)。

Aさんと待ち合わせ。彼女は昨日から仕事の打ち合わせで東京に来ている。昨夜は「横浜ニューグラント」に宿泊されたそうだ。今日は展覧会を一緒に観てから「スリック」でお茶をしましょうという約束をしていたのだが、台風のせいで新幹線が計画運休を発表したので、午後の早い時間の新幹線に乗らないと関西に戻れないということになり、横浜周辺でカフェということに急遽予定を変更した。

堀内誠一は1932年(昭和7年)の生まれで、終戦のときは13歳の少年だった。作家の早乙女勝元と同じ年の生まれである。早乙女が少年の日に経験した東京大空襲について書き続け、今年の5月に90歳の天寿をまっとうしたのに対して、堀内は1987年に54歳で亡くなっている。その比較的短い生涯の中で彼はずっと絵にかかわって来た。画家をめざした青年時代、アートディレクターとして『平凡パンチ』や『anan』の創刊にかかわった30代、それまで片手間に続けて来た絵本の仕事をこれからは本腰を入れてやっていこうと決めたのは41歳のときだった。短くも多様だった彼の生涯の画業を見渡すのは実に興味深かった。彼の絵は「一貫して変わらない」というタイプのものではない、時期によって、いや、同時期でも、扱うテーマによって、バラエティーに富んでいる。彼の絵は「一目見ればわかる」。しかし、それが何パターンかあるのだ。いろいろな作風、画法を使いこなせる職人的な作家だったのだろう。そういう彼にとって、「絵本」という形式は、「子どもとの楽しい共作である」という点で一貫していたのだろう。

「この後はどちらに巡回するのですか?」と係りの方に尋ねたら、「次回は来年の夏に広島です」とのことだった。ずいぶん間が空くのだな。東京周辺にお住まいの方は25日までにここを訪れることをすすめます。

文学館を出ようとするとき雨脚が急に強くなった。館内のカフェスペース(休業中)で少し様子を見て、雨脚が弱くなったのを見はからって、隣接する大佛次郎記念館に行ってみる。大佛次郎といっても知らない世代が増えているだろう(朝日新聞の大佛次郎賞に名を残している。ちなみに第一回の受賞者は加藤周一)。1897年(明治30年)に生まれ、1973年(昭和48年)に75歳で亡くなった作家である。「大佛」は「だいぶつ」ではなく「おさらぎ」と読む。鎌倉を愛し、鎌倉に住んでいたことに由来するペンネームである。横浜も好きで(生まれが横浜)、ホテルニューグランドの一室を仕事場にしていた。そして大の猫好きだった。

館内は撮影OKで、空いている点もよかった(笑)。台風のせいもあろうが、大佛の作品を読んだことのない人が訪れる場所ではないのであろう。

館内にはジャズが流れていた。

彼の書斎が再現されていた。

デスクの隣にベッド。疲れると横になり、一休みしてまた書きつづけたのだろう。

「私の書斎」というエッセー。

この広間は大きくて明るい。

窓辺でAさんのポートレイトを撮る(撮っている私も鏡の中に写っている)。

セルフタイマーを使ったツーショット。

記念館併設のカフェ「霧笛」。大佛の小説のタイトルである。趣のあるお店だったので(先客はいなかった)入ってみる。

玄関前に猫。

店内にも猫。

一種の猫カフェといえるのではないだろうか。

私はハムとチーズのサンドウィッチとコーヒー。Aさんはハムのサンドウィッチと紅茶。

大して期待していなかったのだが、このサンドウィッチがとっても美味しかった。そんじょそころらのカフェのレベルではない。会計のときお店の方に「サンドウィッチがとても美味しかったです!」と言ってしまったほどである。

「港が見える丘公園」はすぐそば。水たまりを避けて歩くAさんがおどけた仕草をしている(天然かもしれない)。

公園から見える景色は無機質である。

公園の中を歩いて丘を下りる。

元町通り。

猫専門のペットショップをのぞいてみる。大佛次郎記念館の「猫的雰囲気」が尾を引いている(笑)。

一本横道に入ったところ(元町仲通りと代官坂通りの角)にある「スタージュエリー カフェ&ショコラティエ」に入る。

チョコレート押しのカフェだったので、ホットショコラ(私はミルク、Aさんはビター)を注文。

ここに30分ほど滞在し、元町・中華街駅から電車に乗って横浜まで行き、Aさんとはそこでお別れした。Aさんは新横浜から新幹線で帰る。どうか途中で止まったりしませんように。

Aさんからいただいたお土産は生八つ橋と漬物。

さっそく生八つ橋を食べる。

本日発表の東京の新規感染者数は4069人。昨日は「赤」でドキッとしたが再び「青」に戻った。三連休で旅行前にPCR検査をする人が増えたせいだったのだろうか。

夕食はカマス、ヒジキと大豆と人参の煮物、玉子豆腐、漬物、味噌汁、ごはん。

漬物はAさんからいただいたはりはり漬け。

食事をしながら『鎌倉殿の13人』(録画)。畠山!

『桑田佳祐のやさしい夜遊び』をタイムフリーで聴きながら今日撮った写真の整理。

展覧会の図録とポストカード。

風呂から出て、日記を付ける。

1時、就寝。