映画や曲は1番を決められないけど、「1番好きな本は?」と尋ねられたらコレ!と即答できます。多分もう数十回読み直したと思うし、今でも「読もうかな」と時々手に取ってしまう本。
毎回同じところで泣き、同じところで温かい気持ちになるだけなんだけど、凹んでリハビリが必要だぞ……と思うと自分で処方する一冊なのです。便利です、そういう本あると!
残念ながらもう絶版になってしまっています。内海さんの別の作品も一応みんな読んでいますが、やっぱりこの作品を超えることは(私の中では今のところ)ありません。映像化されたこともあったようですが、機会があっても絶対に観ないと思います。私の中にあまりにも各々の「像」が出来上がり過ぎてしまっていて(笑)。
ただ、何がそんなに自分に刺さったのか不思議なくらい、普通な人々の普通の日々を描いた、とても静かな物語です。でも良かった。この本に出会えて。