徒然なか話

誰も聞いてくれないおやじのしょうもない話

日本の踊り手のお初は・・・

2013-04-26 19:08:36 | イベント
 今日の歌舞伎や日本舞踊は今から400年ほど前の出雲阿国が始祖だと言われている。しかしそれは抹香臭い念仏踊りのような宗教色の強い踊りから、エンタテイメント性の強い「かぶき踊り」に変えたのが出雲阿国ということであって、踊りそのものは神代の時代からあった。「日本書紀」や「古事記」に書かれているように天岩戸伝説に登場する「あめのうずめ」が日本最古の踊り手といわれ、芸能の神様として敬われている。中学校の映画見学会で観た「日本誕生(1959)」で乙羽信子さんが「あめのうずめ」に扮し踊り狂う姿を想い出す。戦前に発行された「日本女性文化史(全国高等女学校長協会編)」によると、その様子を次のように書いてある。おそらく戦前の高等女学校の生徒はこのような教育を受けていたのだろう。ここ数年、ザ・わらべのおかげで日本舞踊を見る機会も多いので「あめのうずめ」を祀った宮崎・高千穂町の荒立宮に一度お詣りに行ってみたいと思っている。

天宇受賣命(あめのうずめのみこと)は、天香山の日影蔓(ひかげかづら)をたすきにかけ、眞折蔓(まさきかづら)を髪に飾り、天香山の小竹葉(ささば)を束ねて手に持ち、天岩戸の前に空槽(からふね)を伏せて、其の上に登つて踏みとゞろかし、乳房を露はし、裳緒(もひも)を押し下げて、神懸(かむがかり)のしたやうに正體もなく、踊りくるはれたのであつた。八百萬の神々は、この有様に、高天原もどよむほど笑ひ興ぜられた。


アメノウズメノを祭神とする高千穂荒立宮で奉納舞をする吉崎真美さん