
子ども舞踊団「ザ・わらべ」の演舞で唄や三味線を担当される本條流師範の本條秀美さんは、ご実家が種田山頭火ゆかりの植木町・味取観音堂の堂守をしておられる。「ザ・わらべ」が縁でお知り合いになるまで全然知らなかった。今日、所用で訪問させていただいたが、梅雨の晴れ間の山頭火像は今年一番の暑さに辟易といった様子に見えた。
僕はもともと種田山頭火の自由詩が特に好きだとか、彼に興味を持つということはなかった。なのに、これまでの人生の中で、なぜか折々に山頭火が登場するのだ。最初は35年前、初めての転勤先防府では、よく通る道に彼の生家跡やお墓がある護国禅寺があったし、海水浴に行く道路沿いには彼の実家がやっていたという酒蔵の跡があった。熊本に帰って来てからは、仕事で度々通る道沿いに彼の分骨墓がある安国禅寺があるし、わが家から歩いて10分のところには彼が出家得度した報恩禅寺もある。そして今度また何の因果か、彼が一時堂守をやっていたという味取観音堂の、現在の堂守さんのご家族と知り合いになった。何かの縁があるのだろうか。