ドラマ「JIN-仁-」が放送されているTBSの日曜夜9時の時間帯は、かつて「東芝日曜劇場」と呼んでいた。10年ほど前に東芝がスポンサーを降りてから「日曜劇場」と呼ぶようになったが、一昨年の「JIN-仁-」の放送開始と同時に東芝もスポンサーの一つとして復活している。このTBSにとって大恩あるスポンサーをリスペクトしてか、「JIN-仁-」には、東芝の創始者といわれる田中久重(扮するのは浅野和之さん)が登場する。この田中久重は幕末から明治にかけて「からくり儀右衛門」と異名をとった発明家で今日の日本のモノづくりの原点ともなった人だ。今夜の「JIN-仁-」では、仁に約束していた電燈を作って送るというエピソードがあった。福岡県久留米市出身の人で、久留米を第二の故郷と思っている僕にとっては、ブリヂストン創業者の石橋正二郎や久留米絣の創始者である井上伝らとともに忘れてはいけない久留米ゆかりの先人たちの一人である。