徒然なか話

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映画と演劇 ~ トニー賞授賞式を見ながら ~

2011-06-14 22:28:19 | 映画
 BSプレミアムの「トニー賞授賞式」を見ていたら、BSシネマでお馴染みの渡辺支配人によれば「以前はヒットした舞台劇を映画化するのが普通だったが、最近はヒットした映画を舞台化するケースが増えてきた」という。ということは取り上げる題材に映画と演劇の違いが無くなってきたということか。それとも舞台化のネタが無くなってきたのか。逆に言えば映画らしい映画が少なくなっていることの表れかもしれない。それはさておき、授賞式を見ていて面白いことを発見した。助演男優賞や助演女優賞の紹介の時、英語で「Featured Role」と紹介していた。最近、日本のテレビでもよく「フィーチャー」という言葉を聞く。時には間違って「フューチャー」と言っている人もいるようだが。音楽で言うときには「客演」というような意味で使われているようだ。一方、映画のアカデミー賞では助演のことを「Supporting Role」という。こちらの方が日本語のニュアンスに近い。この映画と演劇の言い方の違いはどこから来たのだろう。あくまでも僕の推測だが、映画は永い間、いわゆるスターありきの「スターシステム」で映画を作ってきた。その伝統は今でも色濃く残っている。つまり助演者はあくまでも主演をサポートする役割なのだ。ちなみに主演のことはどちらも「Leading Role」という。
 名作ミュージカル映画のほとんどがもとは舞台劇だが、下の映像は僕の大好きな「南太平洋(1958)」の中でファニタ・ホールが歌う「バリ・ハイ」。彼女は舞台でも同じ役を演じた。舞台劇の方は1950年にトニー賞を受賞。2008年にリバイバル作品賞を受賞している。