のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.1831

2021-04-21 00:06:20 | 新しい子猫たち 
あのバアサンの息子たちの会社との取引は案外 巧く行った


香奈ファイナンシャル には商社部門の取引先が少なく、治部一族系の商会 に依存していた。ただ これが香奈ファイナンシャルの連中には面白くはなかった。商会 は治部一族系といっても 首脳陣には 現役としては誰もいない 洋太郎系列の 有希と娘婿が役員として残っているが、もはや現役ではなく、株主としてジブトラストも入っているが 洋太郎と洋治の関係する資産管理会社の比重が高い。香奈系列ではないのだ。


香奈ファイナンシャルとしては 商会の比重をある程度下げたい。ウチしか取引できない筈と 商会の連中が足元を見るような態度も気に食わない


息子たちの会社もそこそこの中堅の商社、話によっては 取引する事はやぶさかではなかった。ココからの話に直ぐに乗った理由でもあった


香奈ハイテクのスーパージイサンたちは ココからの話で あの院長代行の息子たちには強い 関心があった。法学部と理学部は敷地内の治部一族では そんなにいない。医学部だったり経済学部 関係は結構多いのに。特に香奈系列は基本的にほとんど東大、東大にそんなに強い関心は逆になかった。本音で云えば そんなにアホではない程度と思うだけ。大体 大学と云えば 無意識に ほとんど東大を意味した系列なのだ。


香奈も旦那の徹も そして中退したとは云え瑠璃も東大、徹彦も東大、政則も東大、勝だけが好きな学科があるとかで ある有名な工業系の大学に行った程度だった。 香奈の母の和子は、当時としては珍しい 女性の東大卒だったが 学歴を誇示する事は嫌った。そして勝の奥さん の真理 が 高卒だった事もあり みんなの前で大学はドーダと云うのは酷く嫌った。和子は みんなにとって頼もしいが怖いボスであって、和子が気に障る事は誰も言えない。それがいつの間にか みんなの意識となって、特に香奈以降の人たちは 学歴がドーダと云うのは一種の禁句となっていた。ただ 本音を言えば 東大信仰はないが 一種の親近感があるのもコレマタ事実。