のら猫の三文小説

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新しい子猫たち No.1830

2021-04-20 00:01:09 | 新しい子猫たち 
香奈特別保証 の 社長は 香奈チャンネル の産みの親でもあった。 コイツは ネットテレビの将来性を信じたと云うよりは、一種の金集め として始めた。 政則から 香奈特別保証 の構想を聞いて その理念には感動したが 巧くいくとは 到底思えなかった。そこで 財界から金を集めようとした。敷地内の年寄り たちを口説いて こうした人たちとの座談会の構想をして 法人会員の制度を作った。敷地内の治部一族の伝説的な人たち との話を切望していた財界人たちを刺激したのだ。これはジブトラスト関係以外の経営者も刺激して、法人会員数は想定以上 増えた。


この法人会費は ごっそりと集まった。もう一つは香奈特別保証で融資した人たちの教育と云った意味合いもあった。


初めは 個人会員も有料 だった。タブルで金貰っているようなものだった。 

最初苦戦していた香奈特別保証であったが、政則は 香奈ハイテクから仕事を出す方法を考え付き、香奈ハイテクも仕事が増えていき、融資していた企業も伸びていった。香奈特別保証の返済方法として 中小企業では自社株式による返済などもあったので 香奈特別保証も 株式が集まった。少数とは云え上場するまで大きくなった会社とか 香奈ハイテクに譲った企業とかも出てきて、香奈ハイテクのみならず、香奈特別保証にもゼニが入った。取得時の株式の価格は額面だが売る時は 何倍にもなった


香奈チャンネルも大きくなっていった。将棋とか囲碁のチャンネルも出来た。囲碁の棋戦のスポンサーとして化学が そして将棋の棋戦のスポンサーとして紡績がなった。経営が苦しくなった、マスコミが洋太郎に泣きついた。競技人口は多くないだろうと思っていたが存外増えた。囲碁ナンタラ将棋ナンタラと云った会員も作った 限定チャンネルだけ見るもので 今までの個人会費より安くした


各企業にも こうした放送設備を貸す事業も考え付いて、これもそこそこ儲けた


一方 香奈特別保証は ごっそりとは儲からないものの 大赤字ではなくなり、そこそこの儲けになって、香奈チャンネルは寄付のための機関でもなくなってしまったのだ


ただ香奈チャンネルは 当初 趣味のネットテレビ、教育のためのネットテレビだった。


その次に香奈ファイナンシャルが株主の事務所が売り出しているアイドルたちの番組も作った。ナンタラ48、カンタラ64とか数字にどれ程意味あるのかワカラングループたちが売れだして、やがてブームが下火になった。ここの事務所が名前だけの大株主とも言えた 香奈ファイナンシャルに泣きついた頃だった。ネットで見れるアイドル番組とかになって、ここは無料会員にした。法人会員の各社のCMを流した。


そうこうしている内に 無料会員が多くなって今まで有料会員をプレミアム個人会員として統一した。マスコミの各社も大きくなってきた香奈チャンネルにニュース提供してくれるようになった。法人会員だけなく単にCMを流す会社も増えたのだ。


香奈ハイテクは単にゼニだけ出す、法人会員だったが、一応 形だけ自社PRのための番組も作っていた。あの二人のアイドル三人組の片割れたちの仕事場となった。なんと云っても病気になって、妊娠出産していったアイドルの存在は大きく、この二人のシングルデビューはたいして売れなかった。


ゼニは約束通り 払うと言ったが、ナニかしたいという彼女たちの強い要望があった。その番組を見ていると香奈ハイテクの担当者とか幹部は オッサンとかジイサンすぎた。化け物みたいな ジイサンたちの代表とも云える、 政則、勝そして徹 が見ていてそう思った程だった。ジイサンではあるがそこそこ判る 三人は深刻な思いがあった。若い奴を育てないとアカンと心底思った。