ボクの奥さん

ボクの奥さんは、甲斐よしひろさんの大ファン。そんな彼女との生活をお話したいと思います。

令和初の小ネタ3

2020-03-19 14:50:00 | 日記
甲斐さんは「良いドラマはみんな日テレなんだー」とおっしゃってましたが
今クールの連ドラも次々と最終回を迎える中…
って、まだ終了していないドラマもありつつ、平均視聴率ベスト10が発表され

1位は「テセウスの船」2位が、甲斐さん推しの「トップナイフ」
3位は、奥さんドハマリの「恋はつづくよどこまでも」
4位の「絶対零度」は、シリーズものということで想定内かな?
5位「ケイジとケンジ」はリアルの、6位「知らなくていいコト」は
ドラマの中の「不倫」が足枷になった模様(苦笑)

もっとも「尾高さん」は「カッコいい」と評判だったし
その演じ手でいらした柄本佑さんのキスシーンは「色気がある」とネットがザワついてたし(笑)
「不倫」自体ではなく「結末」にモヤっとなさった方が多かったんじゃないかと…?
でも、吉高由里子さんの元カレ役・重岡大毅さんの怪演(笑)は大絶賛されてましたよね?

以下、7位が「病室で念仏を唱えないでください」で
甲斐さんイチオシの「シロでもクロでもない世界でパンダが笑う。」は8位
9位「アライブ」10位「10の秘密」…という結果を受けて

次世代メディア研究所代表の鈴木祐司さんは
「恋はつづくよどこまでも」と「テセウスの船」は
「『逃げ恥』や『半沢直樹』の系譜」説を提唱なさってます
って、これ全部TBSのドラマなんですけど…(笑)

連ドラには…「相棒」や「ドクターX」のような1話完結モノで
途中の回を見逃したり、また、評判を聴いてクールの途中から見始めてもついて行ける
「シチュエーションドラマ」と
恋の行方がゴールの「恋つづ」や、犯人探しをゴールにした「テセウスの船」のような
「ストーリードラマ」があり

前者は、視聴率が取りやすい反面、クール後半に盛り上がることが少ないのに対し
後者は、明確なゴールが視聴者の興味にハマるとグイグイ盛り上がる…と鈴木さん

ただし、ストーリードラマが失敗した場合
放送開始当初の視聴者は次々と脱落して行き
かといって、途中から見始める方もいないという悲惨な結果を招く訳で
例えば「10の秘密」は、前半4話連続で視聴率が落ち続け、後半に挽回も出来ず(汗)

担当者の方は「ブレてハマらなかったのが敗因」とコメントなさっていて
また、同じ医療ドラマでも、2強2弱に明暗を分けたのは
ドラマネタでご紹介した通り、焦点を1つに絞るか
「要素」を詰め込み過ぎるかの差が原因かと…?

昨今の、刑事・医療・弁護士ドラマの乱立は
「リスクを回避するテレビ局の安全策」という鈴木さんのお言葉通り
刑事モノや病院モノは、ない方がオカシイ(笑)くらいですが
テレビ離れが叫ばれて久しい中、各局が安全策に傾くのもむべなるかなと…

実際、次のクールでは「SUITS 2」「BG」「ハケンの品格」「半沢直樹」など
過去のヒット作品が軒並みシリーズ化されるみたいだし…
って「まだ結婚できない男」のように前作を超えられないケースもあるやも知れませんけど…(苦笑)

ただ「半沢直樹」は、1話(~3話)完結っぽくはあったものの
ラスボス(笑)との対決などストーリードラマ性も含んでいて
一般ドラマ部門歴代2位の高視聴率を叩き出したことはもちろん

鈴木さんの「系譜」説の根拠になっているのは
初回放送から最終回まで、一度も視聴率を下げたことがない…
ずっと右肩上がりに上昇を続けたという「連騰率」で
これは「逃げ恥」にも見られた現象だそうです

最近では「3年A組」が、第5話から6連騰で65.6%
「あなたの番です」が、ラスト5話で怒涛の追い上げを見せ90.2%
まあ「あな番」は、2クールに渡っていたし
最初の視聴率が「どんだけ~!?」って気もしますが…(笑)

とにかく今は「恋つづ」が4連騰で53.1%…このデータ発表後にオンエアされた最終回は
番組最高視聴率をマークしたため、5連騰となり数値は変わった模様…
ラス前までの「テセウスの船」が39.1%…ということで
「逃げ恥」と「半沢」の後続枠のドラマが、それぞれ大健闘中らしく

この2本のドラマに関して、関東2千世帯5千人の視聴動向を調べたスイッチメディアラボによると
単身・夫婦のみ・二世代・三世代という4つの属性別個人視聴率では
意外にも「テセウスの船」が単身世帯でよく視られていて
あとの世帯は全て圧倒的に「恋つづ」を支持しているようです

意外にも…というのは、ドラマの帝王(笑)TBSの、しかも日曜夜9時の「東芝劇場」枠で
これまで「半沢直樹」はもちろん「華麗なる一族」「下町ロケット」
「陸王」「ノーサイド・ゲーム」等々の作品のヒットを支えたのは
家族全員が顔を揃える時間帯に豪華なキャストで放送された
老若男女に受け入れられる内容のドラマ…といった認識があったからなんだけど

「恋つづ」の視聴者の皆さんのツイートを見ると
若い女性は元より、そのお母さん世代の方、更にそのお母さん世代の方も
キュンキュンなさっているみたいだし(笑)
我が家のように、奥様とご一緒にご覧になっているご主人

お嬢様がハマっておられるご様子を呟かれるお父様(笑)
彼女や職場の女性に勧められて、ご覧になっている男性
そうそう!中には、80代の男性もいらっしゃったし(笑)
このラブコメディは「タダ者ではない」って感じですねえ(笑)

ちなみに…興味・関心事別個人視聴率では
ニュースやスポーツをよく視る層の方は「テセウスの船」を
一方の「恋つづ」は、タレントに興味のある層やテレビドラマ好きな層のみならず
単純に成就せず、絶妙に紆余曲折し、盛り上がる構成が
バラエティ好きな層をも取り込んでいるらしい

やはり「コンテンツビジネスとして、世帯視聴率というマスを取るためには
展開を1点に絞った方が良いことが多い
ゴールが明解で、1点に絞られているぶん、ラストに向け勢いがある」というのは
現在の1クールストーリードラマのセオリーになっているみたいですね
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令和初の小ネタ2

2020-03-17 15:02:00 | 日記
甲斐さん幻の天職?(笑)配給会社のお仕事は…「配給作品が決まると、公開日のめどをつけつつ
買い付け額や作品の内容を踏まえて公開規模を考え、劇場に空きを聞き
劇場と折半する場合が多い興行収入の予想を立て、宣伝費をはじく」

…といった流れで進められるようですが
これって、音楽業界でいうイベンターのお仕事と似てません?(笑)
ただ、実際に劇場公開される上で、大きく違って来るのは
ライブ音響やステージセット・照明ではなく、字幕の翻訳で、作品を演出する点でしょうか?

以前にもご紹介しましたけど、映像を観ながら読める字幕には限りがあるため
目安は、1秒につき4文字程度、句読点は使わず
1行は14文字で、2行までが一般的…とされている中

翻訳には、会話や長いセリフをどう区切るか?
言葉遊びやギャグ、専門用語をどう表現するか?
漢字やひらがな、カタカナの割合をどうするのか?…といった点も考えつつ
的確な日本語を選び出し、簡潔に訳す知恵と工夫が詰まっているそうです

映画「カサブランカ」のあまりにも有名な「君の瞳に乾杯」というセリフは
原文の「Here's looking at you」(君を見ながら乾杯)を
本来のニュアンス通りに表現した名翻訳だと思うし

ジョニー・デップ演じるジャック・スパロウが、手下に見放され雨の中でグチるシーンで…
「あいつら、かつてのジャック・スパロウ船長は色褪せたと思っているのか
長年、風呂には入ってないのにな」という原文を
「俺の栄光も泥まみれ / 風呂に入ってないし」…と置き換えているのは

「wash out(色褪せる)」と「wash(洗う)」が、かけ言葉になっていて
オチを「風呂に入ってない」にしたいものの
この部分の尺が2秒ほどで、8〜9字でセリフを作らなければならず
「色褪せる」まで表現する余裕がなくて「泥まみれ」が編み出されたかららしく

「素直な訳を心がける翻訳者」と
「一歩踏み込んだ豊かな表現にするためのアイデアを出す演出家」の方々によって
日本語以外は話せない…って、それすらもアヤシイ(笑)…ボクも海外作品を楽しませて頂いてますが
字幕嫌いなアメリカで、アカデミー賞を制した「パラサイト」って
作品の内容もさりながら、翻訳の力も大きかったんじゃないかと…?

余談ですが…演出担当の高橋澄さんとご一緒に
「レ・ミゼラブル」の翻訳を手がけられた宮坂愛さんは
「絶対にどこかにいる」というセリフに「もっと臨場感を…」と指示され
「消えるなんてあり得ねえ」と、キャラクターに合ったセリフに変更なさったそうで

「ピタッとハマる訳が出来ると嬉しい
たまに、頭の中で勝手にキャラが日本語で話し始めることもあって楽しいです」
…と、おっしゃっているのを聞いて
帰国子女の方が日本で生活されるようになると
夢に出て来る外国人のお知り合いやご友人が
「フツーに日本語で喋ってる(笑)」と話されていたなあと…(笑)

そういえば、甲斐さんのお嫌いな(笑)「金妻」シリーズ3「恋におちて」では
いしだあゆみさんが、フリーの字幕翻訳家を演じておられ
演出担当らしき男性と表記の仕方について話し合っていらしたような気が…?

そうそう!それで、配給会社の営業マン役の奥田瑛二さんが
各劇場に「スタンディ(等身大パネル)を配って回った」とおっしゃった時
奥さんは、ある時期、全国の時計店に置かれていた
甲斐バンドの「スタンディ」を思い浮かべたんだとか…(笑)

それはともかく…新聞のテレビ欄の番組紹介は
それぞれの番組の制作スタッフの方が原稿をお書きになるみたいだけど
字幕と同様に「主に1行10字」という文字数の制約の他にも
誤字脱字の有無や、新聞社の表記で使える漢字かどうかなどのチェックが厳しいらしく

例えば「旨い(うまい)」や「お家(おうち)」など、世間に浸透しているような表記でも
テレビ欄では「ふりがな」をつけないため、番組名以外にはNGだとか
「茶碗」は「碗」の字が使えないとか…って
今、こうしてスマホを操作していても、サクサク変換されるのになあ…(笑)

ちなみに、テレビ欄の1枠…番組名やサブタイトル、出演者名が記されている…
あの小さな枠には、今クールの甲斐さんイチオシのドラマ
「シロでもクロでもない世界でパンダは笑う。」は長過ぎるので
「白でも黒でもない世界でパンダ笑う」と表記されていたそうですが
ボクは全く気づいてませんでした(笑)

また、同じ番組でも、原稿の書き手が変わると文章が変わるみたいで
中には、横書きの文章の、ある列をタテに読むと
メッセージが隠されている文章をお書きになる方もいらっしゃるらしく
甲斐さんが、新聞のテレビ欄を毎朝30分読み込んでおられると
番組の方から「『観てくれ!』って言って来る(笑)」と話されていたことを思い出しました(笑)

でも、この「タテ読み」って、木下優樹菜さんの「あいしてる」の件といい
バーガーキングの「わたしたちの勝ち」といい
どっちかっていうと、文章全体の印象からは程遠い内容になっていて
気づいて思わずゾッとすることの方が多いような気が…(苦笑)

まあ、笑点の「あいうえお作文」ならいざ知らず
3カ月もの間「パンダ笑う」にも気づかなかったボクが気づくことはないんだけど(笑)
お書きになったご本人は、気づかないだろうと思って書かれたのか?
それとも、ご自身の本音に気づいて欲しいのか?
いずれにしても「偶然の産物」と言い張るには
不自然な改行や「かな使い」が目立ちますよねぇ…(苦笑)
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令和初の小ネタ1

2020-03-16 18:24:00 | 日記
甲斐さんと長年の交流がおありの鶴瓶師匠は俳優としてもご活躍で
山田洋次監督や相米慎二監督など大御所の作品に数多く出演なさって
日本アカデミー賞で何度もノミネートされていらっしゃいますが

ある関係者の方に面と向かって「芝居下手ですよね」と言われたらしく
「『でも、下手がいい』とも言われた
俺には判らへんわ、何がエエのか」と鶴瓶師匠
ただ「役者」を続けて来られたことで
落語の登場人物の描き方や表現の仕方に良い影響がおありなんだとか…

一見、ムダに見えることも全て「肥やし」になさるあたりはさすがですけど
演技力云々はさておき、役者さんとして「使いたい」と頻繁にオファーが届くのは
鶴瓶師匠の人間力の賜物でしょうし、実際に師匠をハリウッドへ…と
熱心に口説いておられる方もいらっしゃるようで

師匠が「英語が『ちょうでちゅか』みたいなレベルやで、行きたないわ」とお断りになっても
「何べんも色んな話を持って来る…最後には、もの言わん人の役や
そないに俺を出したいか?(笑)」とおっしゃってましたが
師匠のハリウッドデビュー作品、ぜひ観てみたいです♪(笑)

で、その海外作品を含め、劇場公開の手配をするのが配給会社で
甲斐さんが「音楽の道に進まなかったら、やってみたかった」お仕事に挙げられてましたけど
「ヘビーリスナーがミュージシャンになった」ように
映画マニアが「配給」に携わられるという風に考えると

かつて甲斐さん御用達だった六本木の映画館や
沖縄のラジオ番組の中で立ち寄られた「桜坂劇場」
また、舟橋支配人の「川越スカラ座」みたいに
甲斐さんが本当に「観て貰いたい」と厳選された作品を紹介する映画館になるのかなあと…?

ただ、メジャーな人気作品を扱うのには、やはり資金力が必要だし
配給会社に入社なさって、試写会や見本市、大小様々な映画祭など
世界中を駆け巡って、交渉にあたる買い付け担当…っていう方がお似合いでしょうか?(笑)

元々は、YouTubeで短編のドキュメンタリーを流していたラジ・リ監督が
初めて撮った長編「レ・ミゼラブル」は、パリ郊外の貧困地区を舞台にしていたため
暴動などの描写に難色を示したフランス国立映画センターから助成金が下りず
資金集めが難航した上に、事前購入に応じる配給会社はゼロ…(汗)

が、カンヌ国際映画祭で上映されるや、買い手が殺到
最終的に監督が「意欲が高い」と感じて選んだのは、日本の配給会社で
結局、45ヵ国・地域で公開されたらしいんだけど
甲斐さんなら、そうした交渉に熱心に取り組まれそうだし(笑)
そもそも、他に買い手がついていない時点でも
「良い!」と思われたら、すぐ交渉に入られるんじゃないかと…?(笑)

ちなみに…この「レ・ミゼラブル」は、Netflixも購入を希望したそうですが
リ監督は「地域の配給会社だと、試写会で観客と交流する機会をより作ってくれる
若い監督には次に繋がる出会いになる」として配信は断ったらしい

アカデミー賞長編国際映画賞は「パラサイト」に持って行かれてしまったけど
「フランス代表」としてノミネートされたことで
フランス国立映画センターには「貸し」を作ることが出来たんじゃないかと…?(笑)

ともあれ…この作品を買い取った東北新社では
邦題を決めるのに、ずいぶん頭を悩ませたみたいで
原題の「Les Miserables」をそのままカタカナにすると
ユーゴーの同名小説と混同されかねないし
かといって、下手な邦題や副題を付けると作品のニュアンスを崩すことになるし
ネットでの批判に対しても気を配らなければならないし…
で、邦題案は、31案にも及び、会議で意見は割れ
研究者に話を聴いて背景も理解する中、覚悟を決めて原題通りに決定

まあ、前年度のアカデミー賞外国語映画賞の「ROMA」も
イタリアの都市ローマと混同されないように?
メキシコシティ「ローマ地区」であることを強調した告知になっていたし
鑑賞する作品を選ぶ際に「どういった内容なのか」くらいはチェックしますよね?

でも、以前にも触れましたけど、この「レ・ミゼラブル」に限らず
昨今の外国映画は、原題そのまんまっていう邦題が多くて
…って、そうとしか表現できないものも多いので致し方ないと思いつつ
昭和のオヤジは、やっぱり「慕情」や「いそしぎ」といった
情緒のある邦題にグッと来ちゃうんですよねぇ…(笑)
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春なのに‥3

2020-03-15 20:43:00 | 日記
かつて、甲斐さんが敬愛なさっている早川義夫さんが
「歌謡曲は思い出を歌い、フォークは希望を歌い、ロックは今を歌う」とおっしゃってましたが

2017年、アメリカで「ヒップホップ」の売り上げが初めて「ロック」を超え
これまで幾度となく言われて来た「ロックは死んだ」という言葉が、一層重く感じられて来たトコへ
日本でも「君はロックを聴かない」がヒットしたことを受けて?
「ロックは滅びるのか」という記事が掲載されました

慶応大の大和田俊之教授は…「ロックミュージック」という言葉が
1950年代の「ロックンロール」と異なるものとしてメディアで使われ始めたのは60年代後半で
ボブ・ディランが65年のライブでフォークギターではなくエレキギターを弾き

「公民権運動と共に名を上げたディランは、反体制的なメッセージを
フォークより商業主義に近いと見られていたロックで演奏した」とブーイングを浴び
以降、ロックミュージシャンは売れれば売れるほど、その矛盾に陥った…と説明

その後、ビートルズやストーンズを始め、ザ・フー、レッド・ツェッペリン
ディープ・パープル、ピンク・フロイド、T・レックス、クイーン、エアロスミス等々が
英米で「ロックミュージック」の黄金時代を築く訳だけど

78年にセックス・ピストルズのジョニー・ロットンが脱退する際に
商業主義化への反発として「ロックは死んだ」という言葉を発し
KISSのジーン・シモンズは、逆に昨今のCD販売不振を背景に
「ロックは死んだ」を繰り返してます

甲斐フリークの皆さまお馴染みの(笑)萩原健太さんは…
「そもそもロックとは何か?」との質問に
「音楽の形式(フォーマット)か、生き方」とお答えになり

69年のウッドストック出演バンドの「全てを僕らはロックと呼んでいたのに
近年はジャンルが細分化され過ぎ、逆にロックの範囲が狭くなった
音としてのロックは、50年前に終わったのでは?」とおっしゃる一方で

「ロックな生き方は、いつの時代もなくならない
既存の価値へのカウンター、ありがちなものに対し自分が創造して行く姿勢や生き方
例えば、今話題のビリー・アイリッシュはロックだと思う」とも話されていて

「ロックを歌ってるけど、生き方がロックじゃなかったら恥ずかしいよね」
…という甲斐さんの言葉を思い出し「なるほど!」とナットクした次第です(笑)

甲斐バンドがデビューした頃、ロックはまだ市民権を得ておらず
「ヒットチャートに入るロック」を目指されたことも大変だったでしょうけど
いわゆる商業ベースに乗った後もストイック姿勢を貫かれるのは、より難しいんじゃないかと…?

甲斐さんは「ストーンズって、ずっと普遍的なテーマを歌って来てる訳じゃない?
すごくジャーナリスティックな視点で、ロック的なポイントを捉えるという…
それこそがロックだから…ポップなことがロックじゃないもん

ポップも大事な要素なんだけど、何ら裏付けのないポップさって、どうしようもないからね
やっぱり、ポップな裏付けにジャーナリスティックな部分がないとダメですよ
ロックって問題意識ということだから、問題意識がなくなるとダメなんだよね
…と話されてますが、今、その問題意識の提起は
ご自身のラジオ番組なり「バイキング」なりで行われているということなんでしょうか?

ただ、今はネットで、甲斐さんの発せられた言葉の一部だけが取り沙汰される時代だし
時に、真意とは真逆の受け取り方をなさる方もおられたりして
曲をリリースされる際の「どう受け取ろうが聴き手の勝手」というお考えと
同列には並べられないような気が…(苦笑)

俳優の古舘寛治さんが、政治に関する発言をなさった時に
「俳優の分際で」との非難があったそうだけど
「私は一俳優ではありますが、一有権者でもあるんで
一つの存在に閉じ込めるのは止めて下さい」と返されたところ

社会全体に存在する「芸能人に政治的中立であって欲しい」という空気と
スポンサー企業がタレントの政治色を嫌うという風潮があり
「具体的には言えませんが圧力は感じています」と古舘さん

「仕事を干される覚悟で発信している」方には、驚きと拒否反応が返って来るのに
首相と面会やら会食やらなさった方々は、具体的な政治的発言をされた訳ではないとはいえ
ある意味、政権を支持もしくは容認する行為にも関わらず
ネガティブな反応は少ないですよねぇ…(苦笑)

空気を読んで、波風を立てないのが「オトナ」だという日本の土壌では
ロックは「死ぬ」以前に「育たない」んじゃないかと…?(苦笑)

ともあれ…「時代をいつもちゃんと見極めていることが、歌を歌うヤツの務めだと思う
日常生活の中に転がっている出来事を素直に歌えたら最高だよ」と甲斐さん
「だから、時代を反映する映画、今を切り取るお笑いはロックと同じ」とおっしゃってますが

文珍師匠は「昔は社会で認められていないセクションの人々でしたから
『芸人は何をしてもいい』という感じだった
でも、今は高い社会性が求められます
息苦しいという声もありますけど、リアルはリアルとしてしっかり向き合い
フィクションでとことん遊べばいいんです

世の中全部ネタフリ、ニュースなんてフリの連続
ゴーンさんもそうやし、色々な人が日々これでもかとフッて来てくれてる
しかも、たいがい『オチ』は作らんと(笑)
ほな、こっちがそこを回収しにかかったら、ナンぼでも遊べます」と話されていて
さすが甲斐さんのお友達って感じですね?(笑)

最近よく耳にする「お笑い第7世代」には
お笑い芸人さん以外にユーチューバーの方なども含まれているらしく
ネットの普及に伴い、テレビ中心だったバラエティに新たな波がやって来たのかと思えば

一方で、人をあげつらったり、おとしめたり
あるいは自虐に走ったりして笑いを取るのではなく
例えば、ミルクボーイの漫才のように「コーンフレーク」や「もなか」について(笑)
「あるある」を積み重ねることで、誰も傷つけたり虐げたりせず
…ってまあ「オカン」に関してはちょっとアレだけど(笑)
まさに「今のテレビ向き」なネタが支持されたり
甲斐さんが「お笑い好き」でいらっしゃるのもむべなるかなと…(笑)
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春なのに‥2

2020-03-14 18:35:00 | 日記
「甲斐よしひろ」「甲斐バンド」の関東圏ライブのイベンター
「ディスクガレージ」代表の中西健夫さんは
「コンサートプロモーターズ協会」会長でもいらっしゃいますが

先日、我が家の購読紙の「自粛要請 音楽業界に危機感」という記事で
「コンサートの企画運営にあたって来た業界のトップは
現状をどう捉え、対応を模索しているのか」について話されてました

今月4日に、日本音楽事業者協会、日本音楽制作者連盟と連盟で
「エンターテイメントを愛する皆さんへ」と題した声明文
…「開催に向け実施可能な感染防止対策を行います」
「共に楽しいエンターテイメント空間を描けることを心より願っています」といった内容…を出されたのは

「ライブをやることの是非には色んな意見があって当然
ただ、決行した椎名林檎さんらがあんなに叩かれたのは心が痛い
我々の思いはどこかで伝えないと…と何度も何度も皆で話し合った
エンターテイメント業界ならではの思い」をお伝えになりたかったからみたいです

「CDが売れない今、音楽市場はライブで成り立っています
中止の影響はどう見ていますか?」との質問に
「経済活動としては、影響が出るどころの騒ぎではありません
基本的にライブを軸にビジネスの枠組みが出来上がっているので
そこが遮断されると、アーティストやプロダクションに付随する全てがなくなる

音響や照明スタッフからアルバイト、ケータリング
作ってしまったグッズはどうするか?など枝葉まで影響が出る
関連する会社、更にフリーランスが非常に多い業界なので計算のしようがないんです
(感染症は興行中止保険の対象外なので)今回は全てが損害
誰かに請求できることは一つもない

例えば、2千人規模の会場のツアー20公演が直前に全て中止になると
作ってしまったステージセットや、スタッフ・メンバーのギャラ補償で約5千万円
既に作ったグッズが約3千万円、その他宣伝費などを入れると、計1億円近くかかります
これを誰が払うのか?という話です
個人事務所だと本当に厳しいと思います

(ライブハウスの場合は)音楽好きという思いの強い経営者が多く
そもそもギリギリでやっています
自前でやっている地方都市の小さなライブハウスは厳しい
みんなヤバイ、としか言いようがありません」…と現場の状況を説明され

「ライブを延期すると会場を取れないという声もあります」という言葉に
「『オリンピックを少し遅らせればいい』と言う人がいますが『何を言ってるんだ』と…
オリンピックは期間中に多くの会場を使います
終わった後はどこも予定が入っているのに
気軽に振り替えろと言われるのは許せません

(国の中止要請は)ある程度受け入れますが、出口をハッキリ示して欲しい
3月末くらいまでが限界だと思います
既に『このライブをやらないと、当座の運用が出来ない
中止したら全額払ってくれるのか』と言う人がいます
今まで準備して来たことも含めて、何とか食い繋いで行こうとしていた人達が、もう食えないと…

『2週間待ったからやらせてくれ』と言われたら、僕らは何も言えません
入口での体温チェックや消毒薬、マスクなど今できる最大限の対策を取った上で
今月半ば以降は出来る限り再開したいと考えています
15日以降のイベント開催について、厚生労働大臣が発表したら、我々も判断します
『音楽は必要ですか?』と、今は問いかけたいと思います」と結ばれ

同じ紙面で、クラシック部門代表のKAJIMOTO社長・梶本眞秀さんも
「この2週間で中止・延期になったクラシック関係の公演は500件」で
「チケットを扱う業者に手数料、チラシやポスターなどの宣伝費、ホール代など損害は極めて大きく
このままだと倒産する会社が相次ぎ、思い詰める人も出て来かねない

「(要請に関しては)もう少し、専門家の判断に基づく裏付けが欲しい
一口にイベントと言っても、クラシックのように聴衆がじっとしているものもある
会場だって様々で、場当たり的な印象が拭えません
科学的な裏付けのない憶測や怖がりで、集団妄想に陥るべきではないと考えています」

「日本のコンサートホールの換気の基準は厳しいのです
入れ替えが激しすぎて、ピアノのマウリツィオ・ポリーニが
『風が吹いてるじゃないか!演奏できないから止めろ』と言って来たくらい」

「専門家の方と協議し、対策を立てていますが、特に手には注意をします
チケットの半券を切って戻すことは止めて、目視でチェックしています
我々は具体的に対応していますよ」

「長引けば、ここまで育てられて来た文化が、一気に崩れるでしょう
元に戻すには大変な時間がかかる
より厳しい制約を求めるのなら、補償の問題もセットで打ち出すべきです」と話されてますけど

2月26日から2週間…だったのが、更に10日延長となり
次なる発表は、19日をめどに…ということで、あまり見通しは明るくないような気が…(汗)
でも、中止になったライブの代わりに、ネット配信をなさるアーティストもおられるし
出来得る限りの対策を施して開催に踏み切られる方も、それに参加なさる方もいらっしゃいます

感染拡大の恐れ云々はさておき、また音楽業界の事情を別にしても
今こんな状況だからこそ「音楽は必要」という思いがあることは否めないんじゃないかと…?

折しも9回目の3月11日を迎え、心に寄り添う数々の名曲が取り上げられたのを見聞きして
当時の甲斐さんが「まずは命を守ることが一番大事、音楽なんて二の次」
…とおっしゃっていたことを思い出したんですが

避難勧告を受け、福島県から上京された方が
ラジオ番組に【安奈】をリクエストなさった話や
東日本大震災から数ヶ月後に仙台や石巻で行われた
甲斐さんや甲斐バンドのライブに参戦した奥さんの話を聴いて
音楽によって癒される方が大勢いらっしゃるのは間違いないと思ったし

指揮者の下野竜也さんも、子ども向けのコンサートを開かれ
ベートーベンの「運命」を演奏なさった時
ある子どもが思わず「ブラボー!」と叫んだことに
「『生きている』という感覚を甦らせてくれた
音楽でお腹いっぱいにはならないけれど、胸はいっぱいになれる」と話されています

ただ、その被災3県の子ども達で作る「東北ユースオーケストラ」の音楽監督・坂本龍一さんは
「『音楽の力』は、僕、一番嫌いな言葉なんですよ」とおっしゃっていてビックリ!?(汗)

が、よくよくそのインタビュー記事を読んでみると…
「もちろん僕も音楽に癒されたことはあります
だけど『この音楽には絶対的に癒しの力がある』みたいな物理的なものではない
音楽を使ってとか、音楽にメッセージを込めてとか
音楽の社会利用、政治利用が、僕は本当に嫌いです」

…と、ナチスドイツがワーグナーの音楽をプロパガンダに利用し
ユダヤ人を迫害した歴史を挙げられ「当時を経験していないのにトラウマでね
音楽には暗黒の力がある、ダークフォースを使ってはいけないと戒めていた」とか
地雷ZEROキャンペーンや「ap bank」に関わられたのも
「音楽というより、自身の有名性を使ってアピールしたいと思ってやっている」と明かされ

メディアが「音楽の力」という言葉を万能薬のように使う傾向があることについては
「災害後にそういう言葉、よく聞かれますよね
音楽の感動というのは『基本的に個人個人の誤解』で、感動するかしないかは勝手なこと
ある時にある音楽と出会って気持ちが和んでも
同じ曲を別の時に聴いて気持ちが動かないことはある

音楽に何か力があるのではない
音楽を作る側がそういう力を及ぼしてやろうと思って作るのは、言語道断でおこがましい
僕は好きだからやっているだけ
一緒に聴いて楽しんでくれる人がいれば楽しいんですけど
極端に言えば、1人きりでもやっている
音楽家ってそんなもので、音楽家が癒してやろうなんて考えたら
こんな恥ずかしいことはないんです」とおっしゃっていて

表現者という方々は、個人的なことやご自身の感情を発露なさる…
ある表現者の方によれば「『排泄物』を撒き散らす」…方々と言える訳で
その表現の中に「上から目線」が入るのは許されないことだという意味なんじゃないかと…?

「作品をいったん世に出したら、それをどう受け取ろうが聴き手の勝手」
…という甲斐さんの言葉と通じる部分がある一方で
「作曲家」でいらっしゃる教授と違って
「作詞家」でもいらっしゃる甲斐さんには
「音楽にメッセージを込める」ことも当然おありでしょうし
「観客の前で演奏して初めて曲が完成する」という感覚を大切になさっているのは
やはり「ライブ」に重点を置いておられるからなのかなあと…
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