新大久保の街がサマ変わりしていて、韓国人の店が減少、代わりに、パキスタンやインドネシア・中東の人々が増え、ある通りはスパイスのニオイがプンプン、だから、その一帯は、アラブ世界のようだという、
「見てみよう」
駅を下り掲示板の地図を見るが、それらしいものがない、スパイスの匂いもしない、ちょーどリュックを背負った十数人が、駅を背にして右の方角に歩いていく、
「これについて行こう」
駅前のメインの通りは、やはり、ハングルの文字ばかりで、アラブの文字はない。
交差点を渡ったが、それらしいものがない、そこで、交番で聞くと「知らない」、太った中年の警官、調べようともしない、ちょーど若い警官がもどってきたが、彼にも聞かない、不機嫌そうな顔で突っ立っている、これじゃあしかたないな。
ちょっと先に花屋があり、店頭の婦人に尋ねると、
「その番組 わたしも見ました」
「駅を下りたら すぐ分かると思ったんですが」
スパイスの匂いがプンプンして、それを辿っていけば、行きつく、
「それっ オーバーですよ」
「やはり 主役は韓国の店ですね」
「えー えー」
そこから、ちょっと歩くと、韓国人のキリスト教会があり、列王記を講義するというポスター、
「あの民族は よく言えば宗教的民族なんだろう」
どんな内容かな、ちょっと聞いてみたい、大体は想像できるが・・・