超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

NICO Touches the Walls「ニコタッチズザウォールズ ノ ブドウカン」@日本武道館 14.8.19

2014-08-20 20:59:37 | ライブレポ
4年ぶりの武道館ライブ。














あのー、武道館は久々過ぎて正直前に行ったのがいつで誰だったのかがよく思い出せないレベルです
なんで東京に着いてから最寄駅がどこだったか数秒迷いました(笑
まあ九段会館が近くにあるのですぐ思い出しましたが。

なんかめちゃくちゃスッキリしたライブでしたねー
聴いてて見ててスカッとする場面が多くてMCというMCが殆どなかったのも私好みでした
何より今のNICOはもう純粋にロックバンドやってるんだなあ、っていうのを終始感じてました
前回がお祭り感たっぷりのライブだったとすれば今回は普通に自分達の庭にしてた印象
ただただ格好良いロックバンドがただただ格好良いライブを敢行した、物凄く真っ当なショウだったかと。
個人的にもプラスになったり気分が晴れたり良い作用をもたらしてくれてそれもまた嬉しかったです。
またこの場所でNICOを観る事が出来て本当に良かった。




















超久々の武道館で改めて感じたのは「音が良い」ということ
バシッとダイナミックに伝わりつつ細かい音の旨味も存分に味わえるこの箱がやっぱり好きです
正直どんな席から聴いても満足出来るのは流石って感じですね
また私の好きなバンドで武道館でやれるバンドは少ないのでその点でもNICOがいて良かったな、と(笑
でもまだまだこの場所で色々なバンドや歌手を観てみたいです。

前回のハイライトであった「Broken Youth」を一発目から披露、
そして二発目に終盤やアンコールでお馴染みの「THE BUNGY」を惜しみなく投入と
初っ端から飛ばす構成でこの時点で思い切りの良い選曲に惹かれていました
「THE BUNGY」では特効も使用するなど武道館ならではの演出もあり純粋にテンションが上がりました(笑)。

ストレートに突き刺さって来る名曲「ホログラム」はこの日も抜群の鳴りで気持ち良かったですし
本当にこういう大舞台が似合う曲だな~と再確認
そして音源以上にライブ映えする「夏の大三角形」はやっぱりスケール感満点で素晴らしかったと思います
この曲は単純なラブソングと思わせて実は余計な考えや自意識を持ってると損するよ、っていう
水面下でメッセージ性も映えてるのが個人的にお気に入りの一曲
あと、この曲も大箱が似合いますねえ


そこから哀愁漂うロックナンバー「妄想隊員A」をフレキシブルに歌いこなし
いよいよロック・モードに突入
いきなり振り切れたようなパフォーマンスで魅せる「B.C.G」では会場をライブハウスにする事に成功(真面目に)
距離感を意識させない攻撃的で快楽的な演奏は相当神懸ってたと思います
いつの間にか古村くんの暴れっぷりが目立つようにもなってる(笑
更に光村達哉のシャウトにも興奮しつつ。

そこから「バニーガールとダニーボーイ」に繋げる構成も良かったですね
しかもイントロ挟まずそのまんまっていうのが尚テンション上がる要因になってました
この曲は気が付けば物凄い鉄板ナンバーに進化していてこの日もシングル曲並の盛り上がりでした
こういうロックスター然とした曲がやっぱりNICOには似合ってるなあ、とも感じながら。

個人的に嬉しかったのが「アビダルマ」、
電車で武道館に向かってる最中から正直武道館で「アビダルマ」やったら格好良いだろうな
聴いてて気持ちが良いだろうな~って妄想してたんでまんま演ってくれてガッツポーズでした(笑
もうヘドバン推奨ってくらいのアグレッシヴで前のめりな演奏に個人的に夢中になってました
この曲は常に頭に巣くっている邪念を攻撃してくれるような曲なんで助かります
意外と「オーオーオー」の掛け合い等で盛り上がりにも貢献してたような

じっくりと「Diver」をいつも以上に丁寧に、沁みるように歌われた後アコースティックコーナーへ。


まさかの「Heim」、リリースツアー以降全然ライブでは聴いてなかったんで意表突かれつつ
光村達哉の根源的な歌の上手さがしっかりと伝わるパフォーマンスでこれまた素晴らしかった
更にまさかだったのは鉄板曲「バイシクル」をその流れで演奏したこと
「これアコースティックにすんの!?」と素直に思いましたが
いやしかしこれまた沁みる出来栄えで感心させられつつ
そこから「Mr.ECHO」っていう流れもまた色々曲の流れを組んでいて好選曲だなあ、と
この日は選曲の流れやセンスがかなり冴えてたなと今振り返って思います
ルサンチマンを吐き出すように歌われる歌詞をこの広い会場で聴くと余計に刺さるなあって感じながら
光村以外の3人のコーラスワークがまたやたら頑張ってて更に大きな感動を生んでいましたね

素朴さを感じさせた「ローハイド」も好感触、
それ以上に手ごたえを感じたのが「ニワカ雨ニモ負ケズ」で一年前よりグッと良くなってました
古村くんのリフの切れ味が以前にも増してストレートに突き刺さって来る上に
歌に込められた熱量も前よりもずっと上がってるようにも思えました
燻ってる自分が馬鹿みたいに思えてくるのが実に素敵
また武道館の音の良さも相俟ってそのリフが延々と脳内ループするのが堪らなかったですね(笑
リフだけで気持ち励まされた気がしたのは初めてかも

前回の「Broken Youth」よろしく会場を明るく照らして鳴らされた福音「手をたたけ」
会場全体が一つになって楽しめるこの曲はやっぱり名曲やなあ、と感じつつ
これだけの人数で素直にハンドクラップしている光景に感動したりもしました

最後は「天地ガエシ」で終了
これがまた意外と・・・と言っては失礼だけど思ってた以上に盛り上がってくれて
「今」に向かってフォーカスするような歌が多い公演で「リベンジ」というテーマ性との相性の良さもあって
きれいにライブがまとまったような感覚も受けたりして凄く良かったと思います
何かこう、込み上がって来るような滾るような感情を持ちながら
最後までNICOらしい姿勢を見せてくれるようなライブだったなあ、とこの曲を聴きながら感じてました
弱音と諦めきれない気持ちが同居しているような感じ。素敵で爽快な一夜でした。


アンコールでは初期の楽曲「image training」から新曲「TOKYO Dreamer」、
そして最後は哀愁も含んだ「N極とN極」をスパッと披露して2時間半のライブは終了
歌詞の内容を「君しかいないや」に替えて何気にクライマックス感を演出してたのも良かったですね
ストレートなエネルギーと燻ってる心情が良いバランスで融合されてた印象のライブでもありました。
もう一つの新曲である「バケモノ」もまたルサンチマン漂う内容で良かったなあ。
本当に、ただただ格好良くて人間くさくもあるNICOが常にそこにいたのが一番素敵でしたね。
ありがとうございました。






















1.Broken Youth
2.THE BUNGY
3.ホログラム
4.夏の大三角形
5.妄想隊員A
6.B.C.G
7.バニーガールとダニーボーイ
8.アビダルマ
9.バケモノ
10.Diver
11.Heim
12.バイシクル
13.Mr.ECHO
14.ローハイド
15.ニワカ雨ニモ負ケズ
16.手をたたけ
17.天地ガエシ
 
アンコール
18.image training
19.TOKYO Dreamer
20.N極とN極











「きっと良いだろう。」と思いながら参加したライブでしたが
その予想を越えて堂々としていて、純粋にロックバンドとして格好良いと思える
リベンジという仰々しい煽りの割には小細工もなくストレートにバンドを魅せたライブだったと感じました
その良い意味での気負いの無さがあくまで一個人の感想ですが客にも伝わって来たのが頼もしかった。
また三度この場所でNICOを観れる事を期待しています!

そして来年の2月に更に大きな箱でやるらしいです
直前にはニューアルバムも出そうな予感もしますし今から楽しみですね
ライブの技術、演出力の向上を見せつけたライブでもあったのでまた大きな場所で観るのがワクワクです。


個人的ハイライトは「アビダルマ」で。思いっきり引っぱたいてくれて助かりました。