日伊文化交流会

サークル「日伊文化交流会」は板橋区で生まれ、元東都生協登録サークルとしてイタリア好きの人たちが集まり楽しく活動しています

「古代ローマ人の24時間 よみがえる帝都ローマの民衆生活」+「地図で読む世界の歴史 ローマ帝国」を読みました(2019年春)

2019年05月19日 | イタリア関連の出版物
「古代ローマ人の24時間 よみがえる帝都ローマの民衆生活」+「地図で読む世界の歴史 ローマ帝国」を読みました


高円寺ピアッツアイタリアで借りてきて読んだ 「古代ローマ人の24時間 よみがえる帝都ローマの民衆生活

ちょうど今やっているトラヤヌス帝の時代の 古代ローマの一日を まるでタイム・スリップしたかのように臨場感あふれる描写で楽しめた一冊でした!!

日の出から夜までの一日の時間を区切って 早朝は小刻みの時刻で 夜になるにしたがってゆるやかな時間で描写してあります
庶民の住むインスラ(上の階程又貸しで下層民が住む)と 裕福な人々の住むドムスの描写 

トーガの着方(6メートルもあり一人では着られない)
女性のファッションや髪型について  長い名前について
マトローナとは名門既婚女性のこと クリエンテスは庇護民のことです
日の出から第一時 第二時...と時刻が刻まれてゆき 分や秒もなかった時代でした
子供達の遊びについて 
大人たちも居酒屋で サイコロを使った賭け事らしき遊びをしていましたね


子どもたちの学校の様子 読み書き計算を習いすぐに働き出しますが 
上流階級の子どもはラテン語やギリシャ語 修辞法等も習います
蝋引きの書字板を使っていたのですね 

面白かったのは 指を使って一万通りの数字を表せたこと!! 貨幣単位について 
そろばんの珠をカルクリー(calculi/小石)と言いますが それが計算(calcolo)の語源なのですって!
ローマの家賃は高かったそうです 人も多くて大変でした ローマの街角は人で溢れて歩けないくらいだったそうです 

そして奴隷市場について 首に 出身国や特徴等の書かれた札を下げて陳列され 売られます 
バシリカ・ユリアでの臨場感あふれる裁判の様子 元老院の様子 そしてコロッセオの生々しい命がけの競技...
各国の動物が減り 絶滅した種もあるといいます それくらい猛獣との闘いが繰り広げられていたのですね
公開処刑もありました
コロッセオは ネロ帝の時代の広大な敷地に作られた湖を ウェスパシアヌス帝がその水を抜いて 湖底をコロッセオの基礎としたのだそうです

公衆トイレの様子 何もついたて等なくて しゃべりながら用を足して あとは棒につけた海綿で洗って捨ててたのですね
それにしても下水道システムがちゃんとしていたのはすごいです 水道橋もありましたしね

出産の様子も描かれ 生まれた子をどう扱うかを主人(父親)が決めるのだそうです 捨て子になったり...拾われたり...

公共浴場は何トンもの木材を燃やしていて やはり多くの木々も伐られてゆきましたね 
発汗室(ラコーニクム)  温浴室(カルダリウム)  冷水浴室(フリギダリウム) について トゥニカはちゃんと払って預けないと盗まれちゃうぞ~

そして夕刻の饗宴の描写 トリクリニウム(食堂)は広く 馬蹄型の臥台に寝そべって古代ローマの豪華な食事を楽しみました
当時はフォークはまだなくて 主に手で食べていました テーブルマナーも自然で今とは色々違いましたね
ティベリウス時代のアピキウスというシェフが書いた「料理法」という料理本があったそうです 豚の乳房とかフラミンゴの舌とか...

そして夜の話まで色々と続きます 一気に読みました 面白かったです 映画を見ているみたいでした( `ー´)ノ
原書では 当時のラテン語と 今のラテン語の発音を 比較する箇所もあったそうです

著者は アルベルト・アンジェラ サイエンス番組の監修・キャスター 科学ライター等 
そして翻訳は関口英子先生です♡

古代ローマ人の24時間 よみがえる帝都ローマの民衆生活」(河出書房新社)は こちら
  

     *     *    *


さて次は「地図で読む世界の歴史 ローマ帝国」(河出書房新社) こちらは イタリアブックフェアで見つけました♪
こちらは 地図と写真満載の本です:

ローマ歴史講座を取っており 地図や細かいところが不明確なため この本を買ったところ 地図入り 
写真も豊富でとてもよく理解できました 

まずは入門レベルの本「知識ゼロからの古代ローマ帝国入門」で 大まかな流れをつかんでから 
この本をじっくり読んで頭に入れてゆきました 


「地図で読む世界の歴史 ローマ帝国」
(河出書房新社)は こちら

こんどの日曜(5/26)は 高円寺ピアッツアイタリアの ローマ歴史講座で 五賢帝の続きをやる予定です♪




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