ジョルダーナ監督の映画「13才の夏に僕は生まれた」(Quando sei nato non puoi piu' nasconderti)(2005制作)のDVDを見ました
明日12月21日(土)からいよいよ ジョルダーナ監督の最新作「フォンターナ広場 イタリアの陰謀」がシネマート新宿にてロードショー開始ですね
なので監督の2005年作品「13才の夏に僕は生まれた」(Quando sei nato non puoi piu' nasconderti)のDVDを見ました
オリジナルタイトルは「生まれたからには逃げも隠れもできない」という意味です
「輝ける青春」のマルコ・トゥリオ・ジョルダーナ監督が、13才の少年のピュアな目を通してイタリアの移民問題を描いた社会派ヒューマン・ドラマです(2005):
ストーリーは 北イタリアの小都市ブレシャで工場を営む裕福な家庭の一人息子のサンドロが 13歳の夏に父親と叔父とヨットでの地中海クルージングに出かけるも 誤って真夜中の海に転落 そして偶然彼は 不法移民を乗せた密航船に救出されます
様々な国籍の難民がひしめき合うその船上で 彼はルーマニア人の少年ラドゥとその妹アリーナの助けを借りながら生き延び 運よくイタリアに帰り着きますが...
この映画は命の恩人であるルーマニア人の兄弟に恩返しをしたいと願いつつも ぶ厚い法律の壁が立ちはだかりそれをできずに葛藤し苦悩する少年と両親 そしてルーマニア人兄弟の追い詰められた現実が描かれます そして13才の少年サンドロの前には冷たい現実がつきつけられます...
奇跡の生還を果たした時の彼のまわりでの歓喜の渦(テレビのニュースになったので少年の顔は街で知られてしまうのですね) いえそれよりも前に 息子からの生還を告げる電話を受けた父親の まるで生きる屍のようだったあの表情がみるみる変わるあのシーンは忘れられません…
「海と大陸/Terraferma」の1シーンともかぶるのですが 青い海と 移民を載せた密航船 そして彼らの前に立ちはだかる法律の壁… 救いのない物語
「海と大陸」の方は 南イタリアの貧しい漁師一家が アフリカからの難民を助けるという設定であるのに対して この「13才の夏...」は 裕福な北イタリアの少年が 不法移民(ルーマニア出身)に命を助けられ 恩返しをしようとするが...という 立場は逆のストーリーです そしてそれだけに難しい事情を抱えてしまうのですね
中でも私は 子供が無事生還するも 遭難した時の恐怖を忘れられず 5分おきに子供の無事を確かめずにはおれない衝動に駆られるようになった母親の気持ちがわかりました
恩返しというのは 特にこのように立場が違う場合は難しいものでもあります なので「静脈と動脈は決してまじりあわない」というくだりは象徴的でした
* * *
この映画が作られたのは2005年 そして2011年には「海と大陸/Terraferma」その他が作られ 現実の社会問題としてのイタリアの抱える移民問題はますます膨れ上がってきています
ラストのあと この主人公たちはどうなってゆくのだろうかと思わずにはいられませんでした
* このジョルダーナ監督の最新作「フォンターナ広場 イタリアの陰謀」は いよいよ明日12月21日(土)からシネマート新宿にてロードショー開始です
詳しくは こちら
* 「イタリア:不法移民を全裸で消毒 ランペドゥーサ島」というニュースが入りました(2013.12.18)
詳しくは こちら
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なので監督の2005年作品「13才の夏に僕は生まれた」(Quando sei nato non puoi piu' nasconderti)のDVDを見ました
オリジナルタイトルは「生まれたからには逃げも隠れもできない」という意味です
「輝ける青春」のマルコ・トゥリオ・ジョルダーナ監督が、13才の少年のピュアな目を通してイタリアの移民問題を描いた社会派ヒューマン・ドラマです(2005):
ストーリーは 北イタリアの小都市ブレシャで工場を営む裕福な家庭の一人息子のサンドロが 13歳の夏に父親と叔父とヨットでの地中海クルージングに出かけるも 誤って真夜中の海に転落 そして偶然彼は 不法移民を乗せた密航船に救出されます
様々な国籍の難民がひしめき合うその船上で 彼はルーマニア人の少年ラドゥとその妹アリーナの助けを借りながら生き延び 運よくイタリアに帰り着きますが...
この映画は命の恩人であるルーマニア人の兄弟に恩返しをしたいと願いつつも ぶ厚い法律の壁が立ちはだかりそれをできずに葛藤し苦悩する少年と両親 そしてルーマニア人兄弟の追い詰められた現実が描かれます そして13才の少年サンドロの前には冷たい現実がつきつけられます...
奇跡の生還を果たした時の彼のまわりでの歓喜の渦(テレビのニュースになったので少年の顔は街で知られてしまうのですね) いえそれよりも前に 息子からの生還を告げる電話を受けた父親の まるで生きる屍のようだったあの表情がみるみる変わるあのシーンは忘れられません…
「海と大陸/Terraferma」の1シーンともかぶるのですが 青い海と 移民を載せた密航船 そして彼らの前に立ちはだかる法律の壁… 救いのない物語
「海と大陸」の方は 南イタリアの貧しい漁師一家が アフリカからの難民を助けるという設定であるのに対して この「13才の夏...」は 裕福な北イタリアの少年が 不法移民(ルーマニア出身)に命を助けられ 恩返しをしようとするが...という 立場は逆のストーリーです そしてそれだけに難しい事情を抱えてしまうのですね
中でも私は 子供が無事生還するも 遭難した時の恐怖を忘れられず 5分おきに子供の無事を確かめずにはおれない衝動に駆られるようになった母親の気持ちがわかりました
恩返しというのは 特にこのように立場が違う場合は難しいものでもあります なので「静脈と動脈は決してまじりあわない」というくだりは象徴的でした
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この映画が作られたのは2005年 そして2011年には「海と大陸/Terraferma」その他が作られ 現実の社会問題としてのイタリアの抱える移民問題はますます膨れ上がってきています
ラストのあと この主人公たちはどうなってゆくのだろうかと思わずにはいられませんでした
* このジョルダーナ監督の最新作「フォンターナ広場 イタリアの陰謀」は いよいよ明日12月21日(土)からシネマート新宿にてロードショー開始です
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* 「イタリア:不法移民を全裸で消毒 ランペドゥーサ島」というニュースが入りました(2013.12.18)
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