■会見後の質疑応答も終盤に差し掛かり、いよいよ菅アルイミ首相はシドロモドロになってしまって得意の担当大臣への丸投げをしながら「責任」の連呼をして見せるのであります。
「……一つは日本ではもとより世界でも、複数の原発がシビアアクシデント(重大事故)に同時的に襲われると言うことは私の知る限り、初めてでありますし、そういうことを踏まえて、その時にですね、議論をしないでその後になって議論を始めるということは私は逆に不自然ではないかと思います」……
■複数の原発が同時的に重大事故を起こしたのは自民党政権が作って温存した「電源3法」という特殊な法律があったからで、高度成長期に取り残され経済発展が望めない自治体を莫大な補助金や交付金で懐柔し、俄か景気を偽造しては次々に原発を増設しなければ立ち行かない悪魔のスパイラルを仕掛けていたからでありましょう。高レベル廃棄物の最終処分場を作れないまま増設し続けたばかりに原子炉建屋内に使用済み核燃料を仮置きして問題を先送りしたことも致命傷となりました。それは日本だけの異様で特殊な政治の負の遺産なのですから、「原発に物凄く詳しい」菅アルイミ首相が「私の知る限り初めて」などと底の浅い知識をひけらかすような発言をしなくても誰でも知っていることであります。従って本気で「議論」するのなら原発の安全性を高めると同時に最終処分方法を急いで考えねばならないはずなのですが、民主党政権には荷が重過ぎるでしょうなあ。。
「それに加えて、まさに多くの原子力発電所が現在、地震などの影響もあって停止をしている中でありますから、そうした電力供給、エネルギー供給について短期的な見通しも含めて議論をする必要があります。そういった意味で今回の、この二つのまとめの一つは、そうしたエネルギー供給、エネルギー需要についての議論でありまして、これを行わないということは内閣としての責任を果たさないことになりますから、当然、内閣としての責任として、こうしたことについて短期の問題も、中長期の問題もしっかり議論をしていくと、このことが必要だと考えております」……
■多くの原発が停止してしまっているのは、中途半端に安全宣言を出しておいて、突如としてストレステストを実施すると菅アルイミ首相が言い出したからですし、浜岡原発の停止も後先考えずに支持率が上がるかも?と不用意に法律の枠を越えて「要請」したからでもあります。「エネルギー供給」を苦境に追い込んだ「責任」は棚上げして「議論」をするのが「内閣の責任」だと言うのは、大震災直後に雨後の竹の子の如く対策本部を濫立させてしまった大間違いを再び犯すようなものではないでしょうか?必要なのは議論ではなくて「総理の決断と実行」であります。
「私の出処進退については、6月2日の代議士会、そしてその後の記者会見などで申し上げてきたその言葉については私自身の言葉でありますので、責任を持ちたいと考えております」……
■その「私自身の言葉」が意味不明だから政局が大混乱して国会も停まっているのです。「責任を持って」居座り続けるという奇妙な屁理屈をまだまだ振り回して元気な菅アルイミ首相には付ける薬が無いようです。
「まず、この基本方針をよくお読みいただきたいと思いますが、今の問題、かなりしっかりと表現されていると思っております。後ほど平野(達男)担当大臣が、詳しいことについては会見されると聞いていますが、私はこれを素直に読めば、今の質問は全部この文書の中で読み取れると思っております」……
■「素直に読めば、読み取れる」のなら無駄な会見など開かず担当大臣が文書を発表するだけで済むでしょうに?!ぬか喜びを「お知らせ」するために俺が俺がの記者会見を仕掛けたばかりに、藪を突いて蛇ならぬ北朝鮮問題がにょろにょろと引き出されてしまいます。記者から「拉致問題解決のために日本の首相がもう一度北朝鮮に行って直接交渉することの意味合いをどう考えるか」とズバリと切り込まれてしまう菅アルイミ首相であります。
「本件については私はまったく承知しておりませんでした。拉致問題の解決について私はあらゆる努力は惜しまないあるいは、あらゆる努力をするべきだと、基本的にはそのように考えております」……
■菅アルイミ首相が「努力」と言うときは、決まって自分の無能・無力を自覚できない傲慢さが表われますから、最高責任者としてこれまで通りに「何もしない」と言っているのも同然。国益を損なうような危険な団体と「連携」するために巨額の寄付を続けていたこと、中井洽(ひろし)元拉致問題担当相が目的を偽って旧満州の某所を訪問して「泣いて」帰って来たこと、もしも、その裏に許されざるコネクションが存在して小泉劇場の再演を狙った電撃訪問を画策していたとしたら、それこそ大変なスキャンダルであります。この件は雪ダルマのように疑惑が大きくなっているようなので、引き続き取り上げようと思いますが、会見の最後はやっぱり「いつ辞める?」という狐と狸の化かし合いで終わったことを確認しておきます。
「先ほど申し上げましたように、私はこれまで私が自ら発言したことについては私自身の責任としてしっかり自覚をいたしております」……
■何にでも聞く万能薬さらがらに苦しい時の「責任」頼み、責任があるから総理は辞めない、責任があるから選挙はしない、責任があるから官僚を怒鳴り散らす、責任があるから家族で高級レストランを梯子する……などなど、何とも便利な菅アルイミ首相の「責任」なのであります。あちこち食べ歩いてニヤニヤしていると不測の事態に巻き込まれる危険がますます高まりそうですから、選り好みが許されない警護役の皆さんは気が気ではないでしょうなあ。その内、官邸を表敬訪問する中学生の中から履いていた靴が飛んで来る日も近いのかも知れませんが、怒りを表わすにもその程度に抑えておいた方が宜しいでしょう。鳩山サセテイタダク前首相よりも更に惨めな辞任後の政治家人生がほぼ決まっているようなものですから……。
「……一つは日本ではもとより世界でも、複数の原発がシビアアクシデント(重大事故)に同時的に襲われると言うことは私の知る限り、初めてでありますし、そういうことを踏まえて、その時にですね、議論をしないでその後になって議論を始めるということは私は逆に不自然ではないかと思います」……
■複数の原発が同時的に重大事故を起こしたのは自民党政権が作って温存した「電源3法」という特殊な法律があったからで、高度成長期に取り残され経済発展が望めない自治体を莫大な補助金や交付金で懐柔し、俄か景気を偽造しては次々に原発を増設しなければ立ち行かない悪魔のスパイラルを仕掛けていたからでありましょう。高レベル廃棄物の最終処分場を作れないまま増設し続けたばかりに原子炉建屋内に使用済み核燃料を仮置きして問題を先送りしたことも致命傷となりました。それは日本だけの異様で特殊な政治の負の遺産なのですから、「原発に物凄く詳しい」菅アルイミ首相が「私の知る限り初めて」などと底の浅い知識をひけらかすような発言をしなくても誰でも知っていることであります。従って本気で「議論」するのなら原発の安全性を高めると同時に最終処分方法を急いで考えねばならないはずなのですが、民主党政権には荷が重過ぎるでしょうなあ。。
「それに加えて、まさに多くの原子力発電所が現在、地震などの影響もあって停止をしている中でありますから、そうした電力供給、エネルギー供給について短期的な見通しも含めて議論をする必要があります。そういった意味で今回の、この二つのまとめの一つは、そうしたエネルギー供給、エネルギー需要についての議論でありまして、これを行わないということは内閣としての責任を果たさないことになりますから、当然、内閣としての責任として、こうしたことについて短期の問題も、中長期の問題もしっかり議論をしていくと、このことが必要だと考えております」……
■多くの原発が停止してしまっているのは、中途半端に安全宣言を出しておいて、突如としてストレステストを実施すると菅アルイミ首相が言い出したからですし、浜岡原発の停止も後先考えずに支持率が上がるかも?と不用意に法律の枠を越えて「要請」したからでもあります。「エネルギー供給」を苦境に追い込んだ「責任」は棚上げして「議論」をするのが「内閣の責任」だと言うのは、大震災直後に雨後の竹の子の如く対策本部を濫立させてしまった大間違いを再び犯すようなものではないでしょうか?必要なのは議論ではなくて「総理の決断と実行」であります。
「私の出処進退については、6月2日の代議士会、そしてその後の記者会見などで申し上げてきたその言葉については私自身の言葉でありますので、責任を持ちたいと考えております」……
■その「私自身の言葉」が意味不明だから政局が大混乱して国会も停まっているのです。「責任を持って」居座り続けるという奇妙な屁理屈をまだまだ振り回して元気な菅アルイミ首相には付ける薬が無いようです。
「まず、この基本方針をよくお読みいただきたいと思いますが、今の問題、かなりしっかりと表現されていると思っております。後ほど平野(達男)担当大臣が、詳しいことについては会見されると聞いていますが、私はこれを素直に読めば、今の質問は全部この文書の中で読み取れると思っております」……
■「素直に読めば、読み取れる」のなら無駄な会見など開かず担当大臣が文書を発表するだけで済むでしょうに?!ぬか喜びを「お知らせ」するために俺が俺がの記者会見を仕掛けたばかりに、藪を突いて蛇ならぬ北朝鮮問題がにょろにょろと引き出されてしまいます。記者から「拉致問題解決のために日本の首相がもう一度北朝鮮に行って直接交渉することの意味合いをどう考えるか」とズバリと切り込まれてしまう菅アルイミ首相であります。
「本件については私はまったく承知しておりませんでした。拉致問題の解決について私はあらゆる努力は惜しまないあるいは、あらゆる努力をするべきだと、基本的にはそのように考えております」……
■菅アルイミ首相が「努力」と言うときは、決まって自分の無能・無力を自覚できない傲慢さが表われますから、最高責任者としてこれまで通りに「何もしない」と言っているのも同然。国益を損なうような危険な団体と「連携」するために巨額の寄付を続けていたこと、中井洽(ひろし)元拉致問題担当相が目的を偽って旧満州の某所を訪問して「泣いて」帰って来たこと、もしも、その裏に許されざるコネクションが存在して小泉劇場の再演を狙った電撃訪問を画策していたとしたら、それこそ大変なスキャンダルであります。この件は雪ダルマのように疑惑が大きくなっているようなので、引き続き取り上げようと思いますが、会見の最後はやっぱり「いつ辞める?」という狐と狸の化かし合いで終わったことを確認しておきます。
「先ほど申し上げましたように、私はこれまで私が自ら発言したことについては私自身の責任としてしっかり自覚をいたしております」……
■何にでも聞く万能薬さらがらに苦しい時の「責任」頼み、責任があるから総理は辞めない、責任があるから選挙はしない、責任があるから官僚を怒鳴り散らす、責任があるから家族で高級レストランを梯子する……などなど、何とも便利な菅アルイミ首相の「責任」なのであります。あちこち食べ歩いてニヤニヤしていると不測の事態に巻き込まれる危険がますます高まりそうですから、選り好みが許されない警護役の皆さんは気が気ではないでしょうなあ。その内、官邸を表敬訪問する中学生の中から履いていた靴が飛んで来る日も近いのかも知れませんが、怒りを表わすにもその程度に抑えておいた方が宜しいでしょう。鳩山サセテイタダク前首相よりも更に惨めな辞任後の政治家人生がほぼ決まっているようなものですから……。