針仕事に心揺れた朝

2017年06月28日 | お片付け
朝食後、朝家事を終えようとしていましたら、母がパジャマの裾上げをしてほしいと言います。

 「母ちゃんは針が使えるから」に私クスッとしてしまいました。

 実家の母は、娘時代の私が本ばかり読んでいるのを嘆いていました。

 針仕事ができないと・・・・まだ嫁入りには必要だと思われていた最後の年代かも。

 ありがたいことに、世の中は急速に変化し、針仕事が出来なくても全然困らない時代になりました。
 
 結婚が決まって、あわてて編み機のレッスンを受けましたが、3ケ月ばかりではセーター1枚編み上げるのがやっとこでした。

 その後、一人で編める訳もなく、納戸の邪魔者になっていましたが、何年か前処分した時のスッキリ感ってありませんでした。

 ミシンと言えば、子供のオシメとお節句の旗を竹に取りつける取っ手を縫っただけかもしれません。その旗は一世代経っ新しくて購入した時はちゃんと付いていました。そりゃあそうでしょうねえ。

 実家の母は90歳まで、針仕事をしていましたから、娘の私は針を持つ必要はありませんでした。すべて丸投げしていましたから。

 針仕事はキライだとずっと思っていました。

 でもここ10年ばかり、ひとさまの針仕事の作品を見る度に、心が揺れるようになってきました。

 そしてついに「つるし雛」にたどり着きました。

 しかし手先の不器用はどうしょうもないですね。

 しばらく前、他の方の作品を見たら、私珍しく落ち込みました。

 自分では丁寧を心がけているつもりなのですが、そのレベルが違うというか、本来の不器用が出るのでしょうか。

 今、古い着物2枚を使って、カバーを縫っているのですが・・・・・いささか不安を覚えるのです。

 たぶんこれは、私より長く存在するかもしれないことにです。

 こんな縫い方していたんだと思われるだろうと。

 たかがカバーですが、この年齢になるとやっぱり考えてしまいます(笑)

 もうちーちゃんに頼んでおきます。私亡きあとは処分してちょうだいって。

 そんな私に「針が使えるから」って。いやいや本当に・・・・。

 丁寧にやったつもりなんだけど、やっぱりこんなもんかと思った朝でした。 
                                         依田 美恵子
    軽井沢・佐久で建てる外断熱・省エネ住宅 中島木材の家


【 中島木材のホームページは こちら



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