東京電力は、二号機の原子炉にホウ酸を注入していて、注水量は毎時約3トンになっています。 7日未明から約1トンのホウ酸を溶かした水を注入。さらに注水量は、毎時約13・5トンまで増やした状況です。去年11月に再臨界の話がでてきているときは、たしか五百キログラムのホウ酸を注入したはずですから、既に今回は、その倍。温度は横ばいの模様です。よろしいでしょうか。原子炉の中ですら、冷温停止などまったくしていませんし、事態は厳しいということです。おそらく、やり方をまたひとつ間違えば悲劇的な話になります。悲惨な状況を国民に伝えないようにし続ける政府の意向に、まだシンクロしている愚かなマスコミも多いですが、一部メディアの伝え方が数ヶ月前の報道の仕方よりも微妙に変化しています。今までだったら、数度でも原子炉の温度が下がっていたならば、数度下がったことだけを強調する文言が、テレビで伝えられましたが、今回は、「数度しか下がっていません」というような当たり前の文言になってきているということです。メディアの中で微妙にスタンスの移行が始まっていることを見落としてはいけません。
原子炉のバロメーターのチェックとスイスの民間気象会社の風向き予想は、関東や南東北は、当面今週の日課にしてください。花粉症マスクは屋外では必ずしてください。N95のマスクは持ち歩いてください。万が一の場合は、迷うことなく、西に逃げてください。
ある程度被曝しているエリア(首都圏も入ります)の人、特に子ども、妊婦、妊娠可能な女性は、放射性物質の少ない場所に避難すべきだと僕は考えます。優先順位は「避難する」ことです。慢性的に被曝することは避けるべきですから、できる限り早く避難することをすすめます。
三月中旬以降、原発事故の放射性物質拡散に関連し、なんらかの健康影響や異変があると思われる方は、その事象をメールで伝えてください。突然死、妊娠、出産に関わらず、医療的な中身に関わる事。また、会社、組織、学校など集団的におきている事を教えてください。極力、僕にメールしてください。
nagaikenji20070927@yahoo.co.jp
政府の冷温停止宣言の条件に八十度という温度もあるようです。この手前に届きつつある状態というのは、やはり炉の中の管理さえうまくいっておらず、もちろんメルトアウトした燃料は手の施しようがないという実態をもう一度味わうだけのことと思います。どうでもよいとしか言いようのない現政権の体制を、補完するだけの官僚組織とマスメディアという構図は、いよいよ戦前のだめな日本をまたしても、21世紀に露出させた構図になってきたといえます。
実はそうしたなかで、変な話がきこえてきました。東北出身のある民主党の代議士の話です。「ガレキの処理を優先させることではないのに、マスコミが迫るから優先せざるを得なくなっている。本当は別のことが優先なのに、分かりやすい話にマスコミは飛びつく。瓦礫の処理を急いでいるのはマスコミがうるさいから」と本音を漏らしました。
「ガレキの危険性も認識しているが、致し方ない。」という話です。言い訳にも聞こえますが、ある意味分かる話でもあると思います。この議員の考え方からすれば、納得のいく話でもあるのです。そうすると、今度は次のメールがきました。
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木下さん、世田谷区の××です。
今、日本テレビのニュースエブリィを見ていたら、神奈川県の瓦礫受け入れ反対のニュースで××解説員が、岩手宮城で11年分の瓦礫があるし、空間放射線量も年間で0、01ミリシ-ベルトと低いのだから、全国的に受け入れて行かなければならないって、もっともらしく言っていました。どうしてこういうデマがまかり通るのでしょう。犯罪です
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これは、デマというか、無知です。無知な人間が、放射性物質の危険をまったく認識せずに(ミリシーベルトで言及すること自体、基本的なことも分かっていません)、こういう発言をしています。ガレキの放射性物質を適正にはかる方法が実はないこと。さらに測った単位は、本質的にBq/kgしかないのに、ミリシーベルトで、こういう発言をするということは、多分何も知らないこと。そして、義理人情で、すべてを考えようとする事。平時であれば、僕は何も言いません。今は、戦時です。そうした場合に、こうした発言の積み重ねが、日本全体をおかしな方向に導きます。民主党の野田総理以下、現政権のメンバーのレベルでは、「テレビでどう評価されるか」ばかりを気にしていて、こうした不勉強なマスコミの主張が、跋扈していると、押し流される、更なるレベルの低さだろうと思います。先の代議士の発言はまさにそうです。そして、官僚は、そうしたレベルの政治家を補完すること以外に、本質的な役割はありません。
でも、この世田谷区の女性が危惧するこうした流れは、戦前の敗北していく日本の流れと、僕は本質的にまったく同じだと思います。戦後、反対側の顔をし続けているメディアが、翼賛組織でしかなかった戦前の状態と、今回の事故以降のほとんどのマスコミの対応は、本質的に同じで、あまりにもあまりにも、レベルが低いのです。おそらく戦前も軍事的な押さえつけだけでなく、こうしたいい加減な同調が、マスコミ人の間で当たり前になる段階が、まずあったと思います。そういうひどい姿をみせつけられていると、僕は気分がさらに悪くなります。吐き気さえしてきます。
ガレキの話でさらに、次のような中身まで、僕のところにはきています。
岩手県の野田村のガレキ処理を受け入れようとして、秋田県仙北市での市側の説明会での一幕と、さらにその後、このメール主が野田村に電話してわかった驚愕の事実です。
「被災地のガレキ処理を優先しろ」という、いい加減な同情は、碌な話を生まないことをマスコミ人はいい加減に、認識すべきです。川下の現場では、こういう愚かなことが起きています。
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5日に仙北市田沢湖の埋め立て処分場のある地区内での説明会がありました。
参加人数、30名ほど。
説明側は 仙北市市長の門脇氏の他、市役所職員4名、処分場の所長。
冒頭、市長の「隣県が困っている時はまずは何とかして助けてあげたい、という
基本姿勢で物事を考えて頂きたい・・・ 瓦礫が村を覆っていて何も出来ないような状況、土地が狭く瓦礫を取り除かないと再建も出来ない。 両親が亡くなった小学生が瓦礫の横を通学し悲痛な思いをしている・・云々・・」
と説明、仙北市の住民は感情に訴えられ「助けてやんねば駄目だべ!隣県なんだから・・」と。
岩手県の沿岸の空間線量は0.05~0.08μSV/H と秋田県と変わらない。
瓦礫の値も 20~最高でも 75Bq/kg 程度で安全であると。
誰がどうやって計ったのか?
処分場はプール型で排水を活性炭や微生物処理できれいにして流すとのこと(アホか)
質疑応答が始まり、福島から住民票を移して移住している××さんが環境省で作った資料の 全国各地の空間線量について実測より低いのではないか?
バグフィルターでほぼ100パーセント除去できるというのはおかしいが・・と 質問をはじめ、持参した資料を配った。
「そんなことは此処でいう話じゃぁないだろ」「よその人が来てそんな事言うのはおかしいだろう」 「そんな話は環境省の人とでもやってくれ」と次々に罵声が上がった。
罵声の主は数人。
今日、その時に参加していた方から電話があったが、 「質問を遮った数人はなるほどという理由のある人だ。頼まれたんだろう」と言っていた。
私の質問の中で市として今回の瓦礫受入で見込んでいる収益は?問題があったときのために 基金など設立予定はと聞いたが、
「なるべく地元の業者を使って市にも還元できるようにとは思っているが、金額
はまだまだぜんぜん弾いていない。」
全くありえない話だ。何もわからない人たちの意見を聞いて賛成を貰ったと、 予算も立てないで2月半ばには決定をしたいと言っている。
金の話は説明会がもめるのでしたくないのか、どちらにしても犯罪だ。
あきれる話は山ほどあって書ききれない。
処分場の所長は「前に落ち葉を集めて処分したら80Bq/kgほどだったが、汚水
からは放射性物質が検出されなかった。だから瓦礫も大丈夫と思う」と。
子供に「赤信号で渡っても車に轢かれなかったから、信号は無視していいわよ」
と言うのとどう違うのだ・・
13日には岩手県野田村に40名で視察に行く。
参加するのは、震災がれき受け入れ予定施設の周辺住民や、商工会議所や農協などの代表者ら。 この人たちに何の視察ができると言うのか。
仙北市が瓦礫視察に13日岩手県の野田村に行く件で、野田村に直接電話をしました。驚愕の事実です!
「瓦礫は全て集積所に集められ村民の生活の支障にはなっていない。両親が亡くなった小学生はいない。 瓦礫は既に八戸が処分をしてくれることになっている。仙北市のことは知らないが、そういう話が
あるのかも・・」・・・・!
と言う回答でした。
でっち上げた話で仙北市の市民を騙しました。許せません。
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汚染程度が本当に低い秋田、特に田沢湖周辺がガレキの処理を引き受けることは、根底から間違っています。同情だけで、事はすみません。いい加減にしてください。
最後に、注意事項です。関係者から、米ぬかの汚染が高まっていると聞きました。どうやら、汚染地の米ぬかが、米ぬか全体を製品化する際に、排除できず、いろんなエリアに拡散している模様です。米ぬかは、放射性物質の汚染がたまりやすいです。それを肥料にするといろんな作物がやられます。きのこの要注意度はさらに上昇。このエリアでなんでという現象がきのこにおきてます。