「木下黄太のブログ」 ジャーナリストで著述家、木下黄太のブログ。

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小沢一郎氏の不起訴について

2010-02-05 02:55:50 | その他
手短に。
小沢さんが不起訴になりました。

これは、僕は当然だと思います。

政治資金規正法違反レベルで
与党幹事長を
逮捕もせずに
在宅起訴だけで
政治的に失脚をしていくことは
通常、まず、ありえないと考えます。

しかも、小沢です。
並みの政治家ではありません。
時の最高権力者なのです。

特捜部が本当に彼を追い詰めるとするならば
在宅起訴などのレベルでなく
はっきりと逮捕するレベルまででないと
話になりません。
逮捕もできないレベルの案件で
起訴をしてごまかす事などは
もともと論外でしかありえません。

今回の事案で在宅起訴か否かという二択であれば
実は不起訴しかもともと答えはなかったと思います。
政治資金規正法違反のみで
与党幹事長を逮捕するのはムリスジです。
逮捕するにはそれなりの容疑は不可欠です。

検察はこのところ、小沢周辺に二度仕掛けて
二度とも中途半端な結末をさらしています。
短期的には醜態をさらしているような状況です。
もし、このまま小沢氏に対しての捜査が
完全に終結するなら
検察にとっては真冬の時代の到来を意味しますし、
下手をすれば特捜部の存在意義が問われかねない状況です。

だからこそ、僕はこう感じています。
それが良いか悪いかはともかくとして、
小沢と検察の最終攻防は
三月末から次の選挙前まで続くと思います。
良くも悪くも特捜部はぎりぎりの戦いをすると思います。
僕は注視し続けるしかありません。

これは陰謀による戦いでは全くありません。
外国組織の陰謀が本質ではありません。
公の組織の面子や法務官僚の感覚は影響しています。
長年の相手との戦いの感覚です。

始めなければ、良かったかもしれませんが
始まった以上、最後まで続きます。
どちらの勝ちなのか、
否、双方とも負けることも十分にありえます。
双方勝つことはないと思います。

こういうことがおきる事こそ、
21世紀になった日本なのだと僕は思います。
それが良かろうが、悪かろうが、どうしようもなかろうが、
おきることは止められないと僕は思います。


アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞ノミネートに『ビルマVJ』

2010-02-05 02:07:13 | 署名などの報告(会の活動報告)
下記が
アカデミー賞の長編ドキュメンタリー部門のノミネート作品。
全部、監督は初エントリーのはず。

『ビルマVJ』
『The Cove』
『Food、Inc.』
『The Most Dangerous Man in America: Daniel Ellsberg and the Pentagon Papers』
『Which Way Home』

結構、この中ではビルマVJも可能性があると思う。
有力な対抗馬は
和歌山県太地町のイルカ漁を隠し撮りして
イルカ漁告発を狙った『The Cove』であろう。
『ビルマVJ』も『The Cove』も
きわめて明確な政治主張があり、
そのために事象を
ゆるやかになぞるだけの映画でないことはあきらか。
日本人感覚のドキュメンタリーという概念と
ずいぶんイメージが違うかもしれない気がする。
アメリカ的なドキュメンタリー感覚かも。
それにしてもビルマを舞台にしながら
長井健司銃撃事件も取り扱う『ビルマVJ』と
和歌山太地町のイルカ漁を扱う『The Cove』で
アカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を争うとは
何か興味深い感じがする。