masaring

自己チューの進行形日記でshow。

妻の携帯電話。

2008年09月23日 | masaringの内緒話

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【ケイトウ・・・花言葉は、おしゃれ・個性だそうであります。】

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我が奥さんは、携帯電話は必要ないとずっと言っていた。
というより、農業機械以外の機器類は疎遠で興味無し。

PCは勿論のこと、ビデオの再生も出来ないのである。
興味が無いのもあるが農作業で明け暮れ、余裕が無いのだ。

ところが、ところがである。
3年前の5月初め。奥さんの母親が首が痛いと言い出した。

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実は相当前から体調を崩していたが、生まれてから病院など
受診したことが無かったのである。全て自然治癒法であった。

その年も、前の日まで「柿の摘蕾」をしていたのだが
あまりの痛さに、初めて病院の門をくぐったのだ。

医師も親切な方で、予約も無いのに即MRI検査までしてくれた。
すぐ義弟の妻と我が奥さんが診察室に呼ばれた。

「残念ながら癌の転移です。それも終末期です、驚きです。
 よく今まで我慢してましたね。残念ながら余命3ケ月です。」

ふたりは、卒倒しそうになったという。しかし、入院手続きや
本人には誤魔化して「ちょっとだけ入院やて、、、。」とか
山奥でひとり暮らしの義父の心を考え、嘘の説明やらで超多忙。

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山奥のひとり暮らしの義父《体が不自由》からは心配で一日に
何回も実の娘の、我が奥さんに電話がかかってくる。

畑に固定電話は無い。とうとう我が奥さんが言い出した。
「携帯電話が必要やわ」と。即、携帯ショップに直行。

「何の機能も要りません。電話とメールができれば良いんです。」
おまけに老眼である。文字の大きいラクラク・タイプを購入した。

しかし、しかしである。使い方が分からない。奥さんも猛勉強。
携帯電話が大活躍である。畑へも勿論、家事の時も肌身離さない。

一日に義父からは何回も携帯へ電話。義弟やその奥さんからも
毎日電話の嵐。毎晩の充電は欠かせなかったのである。

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医師の診断どおり3ケ月後、義母は逝ってしまった。
義父は住んでいた山を降りて、弟夫婦と同居を始めた。

49日の法要が済むと、携帯電話はあまり必要でなくなった。
たまに、用事で私が携帯に電話をいれても全く出ない。

「あっ、家に置いたままやったわ。」何のための携帯でしょうね。
娘からのメールもずっと気づかないまま。何のための携帯?

携帯ショップから9月末までの割引サービスのDMが届いていた。
「3分話したら、もう充電しなくちゃいけない。」奥さんの言葉。

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雨の休日の朝。久々に携帯ショップに出かけた。
「サービス券で新機種が欲しいんです。それも楽に使えるのが。」

スタッフは4種類出して来た。奥さんが選んだ。今度はカメラ付き。
初めに店頭価格を見るべきであった。

「サービスチケットとポイントと割引を使い、価格は○万円です。」
嘘!せいぜい本体価格、何千円の世界と思っていたのに、、。

最近、携帯ショップに行ってなかったことを後悔した。
プランや機種値段の仕組みが大幅に変わっていたのだ。

手続きをしている間にショップの各機種の本体価格を見た。
すべて驚きの値段である。私としては本末転倒行為である。

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しかし50代以上をターゲットとしたこの機種に何と
ワンセグ・テレビ電話・お財布・海外使用可を始め

私も理解不能のたくさんの機能がついているのでありました。
我が奥さん、到底使いこなせないことは想像のつくところです。

鳴るはずのない、レッドカラーの新しい携帯電話を携帯して、
我が奥さんは本日、母親の追善へと出かけたのであります。

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私も一緒に携帯を替えようと考えていたのでございますが
あまりに高価です。壊れるまで今のを使うと思った次第です。

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それでは音楽であります。本日、彼岸の中日であります。
意識した訳ではありませんが、下↓をクリック。聴いてね。

別れの曲

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【熱帯睡蓮。「ディレクターG.T.ムーア」。咲くやこの花館で撮影。】

コメント (6)
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