昨日のブログで紹介した小出裕章先生の
発言をまとめてあるブログ(ブックマークに追加)で
8日未明の3号機の黒煙について言及されているので
転載します。()内は質問者の発言だが途中中断があったらしい。
(3号機の温度が上昇している。これは何か?東電は原因不明
としている。先日夜中に煙が上がった。)【音声中断】
333度ということだが、通常運転中も二百何十度にしかな
らない。300度以上は異常。温度は発熱と除熱のバランス
で決まる。これまで何とか維持してきた温度が上がっている
のは異常なことが起きているということ。水が入っていない
可能性もある。東電はそう推測している。が、333度は尋
常でない。たとえば原子力学会が推測するように、溶けたウ
ランが圧力容器の底にきているとしたら、その部分の温度が
上がるというのは考えられる。
また昨日から疑問に思っていた建屋の二重扉開放に伴う
5億ベクレルの放射性物質の放出についても同ブログに
質疑が掲載された。
(福島第一原発1号機で建屋の二重扉を開け、それにより5
億ベクレルの放射性物質を含む空気が大気に放出されたこと
について、東電は環境への影響は少ないと言っているが?)
放射能はどんな意味でも危険。だから5億ベクレルの放出も
当然危険。ただ、これまでに放出された放射性物質の単位は
兆でも京でもなく、その何十倍、何百倍の何十京、何百京と
いうもの。だから、今回の5億ベクレルだけを取り上げて危
険だというような事態ではない。既にとてつもない量が出て
いる。今回も危険であることは確かだが、今回だけを問題と
するようなことではない。
(二重扉を開放する際に、事後ではなく事前に十分な通知を
すべきでは?)
今回は、既にものすごい量の放出があり、周辺住民も既に
避難させられている。だから、今回の放出については事前
に発表したところで意味がないような状態にすでに至って
しまっている。
またジャーナリストの木下黄太氏が3号機の黒煙についての
小出裕章氏のコメントをブログに掲載されていて
「深夜に大量に水蒸気が上がっていた事から始まり、
ここ数日3号機のいろんな部分が温度上昇を続けている事。
注水量を増やしても、止められていない事は間違いなく、
このままの状況が一両日続くと、シビアな局面も想定さ
れる事態になっています。とにかく、3号機はもともと
爆発の状況からも、最も破損がひどいと考えるほうが、
ごく自然な見方であって、一ヶ月以上、外部から大きな
変化が見えない事が、安心材料になっていました。今回
そうした安心材料が消えて、突然温度上昇が始まってい
ることは、懸念するしかありません。何か事が起こるの
かどうかを、事前に予知できませんが、数値を毎日、
チェックし続ける事と、周辺のモニタリングポストや個
人のガイガーカウンターの中継、緊急のニュースが流れ
るかどうかなどの情報を、精査し続けるしかないと思います」
とのこと。
またこのところ1号機の環境に前進が見られるという報道
ばかりが流れているがこの点についても木下氏は
僕の友人の技術者は「3号機の解はまだないから、リスク
の高い3号機よりも、可能性がある1号機から作業を始め
るのは技術屋の常道。ただし、1号機が終わるまで、3号
機が持つ担保をどう見るのかは、難しいね。ただ、3号機
から手をつけて、いきなり詰んだらそこで「終了」だから。
そうするよりは、先が見える可能性がある1号機から着手
したい。ゴールデンウィーク明けから、本格作業の流れじ
ゃないと現場のモチベーションもあがんないだろうし」
と話されたという。
ただこの時期に避難区域への一時帰宅の日程が組まれた
ことについては「1号機は、扉を開ける時間が夜になり
ましたので、周辺のモニタリングポストは、深夜早朝か
ら注意を継続するしかないと思います。GWへの影響は
遅れたため結果的に少なくなりましたが、周辺のエリア
の一時帰宅の日程を前にして、この状況が展開するスケ
ジュールの感覚はある意味、僕には、すごい感じさえし
ています。何が大切のでしょうか」と述べられている。
福島の原発は1号機から4号機まで現段階では最悪を
回避している状態で、状況が改善されてきているわけではない。
しかしマスコミは原発関連のニュースを次第にほんの一部分しか
報道しなくなってきている。それでみんなが「もう大丈夫なのだ」
と錯覚するのはとても恐ろしいことだ。
それでなくても原発に関することは問題が多岐に渡りすぎて
報道されていないことが実はたくさんあると思うのだが、
時間が経つにつれて当事者以外の人たちの感覚が
「ああ、また原発か」くらいに軽く聞き流すようになって
いきそうなのを深く危惧している。
発言をまとめてあるブログ(ブックマークに追加)で
8日未明の3号機の黒煙について言及されているので
転載します。()内は質問者の発言だが途中中断があったらしい。
(3号機の温度が上昇している。これは何か?東電は原因不明
としている。先日夜中に煙が上がった。)【音声中断】
333度ということだが、通常運転中も二百何十度にしかな
らない。300度以上は異常。温度は発熱と除熱のバランス
で決まる。これまで何とか維持してきた温度が上がっている
のは異常なことが起きているということ。水が入っていない
可能性もある。東電はそう推測している。が、333度は尋
常でない。たとえば原子力学会が推測するように、溶けたウ
ランが圧力容器の底にきているとしたら、その部分の温度が
上がるというのは考えられる。
また昨日から疑問に思っていた建屋の二重扉開放に伴う
5億ベクレルの放射性物質の放出についても同ブログに
質疑が掲載された。
(福島第一原発1号機で建屋の二重扉を開け、それにより5
億ベクレルの放射性物質を含む空気が大気に放出されたこと
について、東電は環境への影響は少ないと言っているが?)
放射能はどんな意味でも危険。だから5億ベクレルの放出も
当然危険。ただ、これまでに放出された放射性物質の単位は
兆でも京でもなく、その何十倍、何百倍の何十京、何百京と
いうもの。だから、今回の5億ベクレルだけを取り上げて危
険だというような事態ではない。既にとてつもない量が出て
いる。今回も危険であることは確かだが、今回だけを問題と
するようなことではない。
(二重扉を開放する際に、事後ではなく事前に十分な通知を
すべきでは?)
今回は、既にものすごい量の放出があり、周辺住民も既に
避難させられている。だから、今回の放出については事前
に発表したところで意味がないような状態にすでに至って
しまっている。
またジャーナリストの木下黄太氏が3号機の黒煙についての
小出裕章氏のコメントをブログに掲載されていて
「深夜に大量に水蒸気が上がっていた事から始まり、
ここ数日3号機のいろんな部分が温度上昇を続けている事。
注水量を増やしても、止められていない事は間違いなく、
このままの状況が一両日続くと、シビアな局面も想定さ
れる事態になっています。とにかく、3号機はもともと
爆発の状況からも、最も破損がひどいと考えるほうが、
ごく自然な見方であって、一ヶ月以上、外部から大きな
変化が見えない事が、安心材料になっていました。今回
そうした安心材料が消えて、突然温度上昇が始まってい
ることは、懸念するしかありません。何か事が起こるの
かどうかを、事前に予知できませんが、数値を毎日、
チェックし続ける事と、周辺のモニタリングポストや個
人のガイガーカウンターの中継、緊急のニュースが流れ
るかどうかなどの情報を、精査し続けるしかないと思います」
とのこと。
またこのところ1号機の環境に前進が見られるという報道
ばかりが流れているがこの点についても木下氏は
僕の友人の技術者は「3号機の解はまだないから、リスク
の高い3号機よりも、可能性がある1号機から作業を始め
るのは技術屋の常道。ただし、1号機が終わるまで、3号
機が持つ担保をどう見るのかは、難しいね。ただ、3号機
から手をつけて、いきなり詰んだらそこで「終了」だから。
そうするよりは、先が見える可能性がある1号機から着手
したい。ゴールデンウィーク明けから、本格作業の流れじ
ゃないと現場のモチベーションもあがんないだろうし」
と話されたという。
ただこの時期に避難区域への一時帰宅の日程が組まれた
ことについては「1号機は、扉を開ける時間が夜になり
ましたので、周辺のモニタリングポストは、深夜早朝か
ら注意を継続するしかないと思います。GWへの影響は
遅れたため結果的に少なくなりましたが、周辺のエリア
の一時帰宅の日程を前にして、この状況が展開するスケ
ジュールの感覚はある意味、僕には、すごい感じさえし
ています。何が大切のでしょうか」と述べられている。
福島の原発は1号機から4号機まで現段階では最悪を
回避している状態で、状況が改善されてきているわけではない。
しかしマスコミは原発関連のニュースを次第にほんの一部分しか
報道しなくなってきている。それでみんなが「もう大丈夫なのだ」
と錯覚するのはとても恐ろしいことだ。
それでなくても原発に関することは問題が多岐に渡りすぎて
報道されていないことが実はたくさんあると思うのだが、
時間が経つにつれて当事者以外の人たちの感覚が
「ああ、また原発か」くらいに軽く聞き流すようになって
いきそうなのを深く危惧している。