ECMのピアノストの顔としてキースがいなくなったのでそのあと誰かと考えると思いつくのはMarcin Wasilewskiなのだけど、こちらTord Gustavsenも同じようなところにいる。
この二人のアルバムをウォークマンに入れて(9000曲近く入っている)ジムの時や出かけるときに聞いている。
するとMarcin がめぐりくると良いなとおもうのだけれど、こちらGustavsenが来るとなんだかはっきりしないのを感じる。
スタイルがあって、ランニング・マシーン上にこのGustavsenは会わないのである。
なんなのだろうか、メロディを全体的に構築するのでなく、繊細なフレーズが組み合わさっているのだろうか。その繊細さを聴かなければいけないところ、足を動かし続けているときにはどうもなじまないのか。それで評価するつもりもないけれど、ジム・マシーンに合わない人だということは確かなことだ。
ということでその状況では聞いてはいけない。静かにゆったりとチェアにすわり、横には好みの飲みものを置き。本なども読まない。遠くを見るような気持でこのアルバムに耳を傾ける。
そうするとやっとわかってくる。5曲目”Sheperd Song"ゆったりと座った身をもっと沈み込ませるような感覚。この人ながらで聞いていても何も伝わらない。次の”Hrlrnsburgh Tang”でもわかる。真剣に聞くことを要求するプレーヤーなのです。
そして真剣に聞けば、彼の訴えていることがわかる。結構大変なプレーヤーなのだと思う。
Opening / Tord Gustavsen
Tord Gustavsen (p, electronics)
Steinar Raknes (b, electronics)
Jarle Vespestad (ds)
1. ザ・サークル / The Circle
2. ファインディングス / レットビークからの眺め / Findings / Visa från Rättvik
3. オープニング / Opening
4. ザ・ロンギング / The Longing
5. シェパード・ソング / Shepherd Song
6. ヘレンズバラ・タンゴ / Helensburgh Tango
7. リオープニング / Re-Opening
8. ファインディングス II / Findings II
9. ストリーム / Stream
10. リチュアル / Ritual
11. ザ・フルート / Fløytelåt / The Flute
12. 強くなれ、私の魂よ / Værsterk,min sjel