ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

愛し合ってるかい?

2009-05-03 14:28:18 | ソウル、ファンク
私が清志郎さんを初めって知ったのは、たぶん坂本龍一さんとの「い・け・な・いルージュマジック」だと思います。その前にRCサクセションの曲を聴いていたかもしれませんけど、清志郎さんという個人をはっきり意識したのは、間違いなくルージュマジックです。リリースは82年2月ですか。だとすると私は中学1年の終わり頃ですかね。ちょうど洋楽に目覚め、ハードロックを聴き始めた頃かな…。だからかもしれませんけど、曲自体にはそれほど魅力を感じなかったんですよね。YMOも好きじゃありませんでしたし…。でも清志郎さんの歌い方といい、ケバい見てくれといい、子供心になんか得体の知れない凄い人だなとゾクゾクしたのを覚えています。

そして私が初めて生の清志郎さんを観たのは、おそらく80年代中頃。武道館で行われたギャッツビー主催のライヴ・イベントでした。他にはBOOWY、ARB、シーナ&ザ.ロケッツなんかが出てました。清志郎さんは確かソロ名義だったと思いますが、バックにはギターでチャーが参加していたと思います。今思うとかなり豪華なイベントだったんですよね。そんな中でもやっぱり清志郎さんの存在感は抜きん出てました。やっぱりあの声ですよ。そして招待客ばかりで盛り上がらない客席に冗談半分な毒を吐いていたような記憶もあります。清志郎さんらしいなと。

ですが私は、忌野清志郎というシンガーに凄く魅力を感じてはいたものの、洋楽を聴くのに精一杯でしたし、TVでの露出もそこそこ有ったので、敢て清志郎さんをレコードで聴こうとはなかなか思いませんでした。そんな私が初めて彼のLPをまともに聴いたのは、RCサクセションの「COVERS」でした。理由は当時私が大好きだったジョニー・サンダースが参加していたから。まあ、言ってしまえばジョニー・サンダースが目当てで聴いたと言う、清志郎さん及びRCファンの方々には怒られそうな話ですが、でもこのアルバムに入っている「サマータイム・ブルース」や「サン・トワ・マ・ミー」は今でも大好きです。何が良いって、やっぱり清志郎さんの歌が良いですよね。あと「イマジン」も! もちろんジョニーがギターを弾いた「明日なき世界」も大好きです。

ジョニー・サンダースの最後の来日公演(91年)では清志郎さんがアンコールで飛び入り出演したそうですね。私もこの時は2公演観に行ったはずですが、清志郎さんが出て来た記憶は無いので、違う日だったんでしょうね…。その後すぐにジョニーが亡くなり、その追悼コンサートがクラブ・チッタで行われ、そこでは清志郎さんを観ました。たしかトップ・バッターで出て来たんですよね。色々なアーティストが次々に出てくるコンサートでしたが、誰が出て来たのか? 正直、清志郎と山口富士夫しか覚えていません…。

そして翌年にリリースされたBOOKER.T&THE MG'Sとのライヴ盤「HAVE MERCY」もよく聴きましたね。ちょうど私も黒人音楽にどっぷりと嵌まっている頃だったんですけど、清志郎さんのことをちゃんと知っていなかった私にとって、清志郎さんの深さを思い知らされた感じでしたね。昨年BOOKER.T&THE MG'Sが来日した際、また共演したそうですね。そのブルーノート公演は、私も行こうかどうしようか迷いました。でも結局見送っちゃったんですよね。あれは一生悔やまれますね…。

でもロックン・ロールとソウル・ミュージックが好きって、素敵なことですよね。あと清志郎さんにはユーモアがありました。過激でパンクな精神を持ちながらも、常に愛嬌がある。色々な意味でファンキーな方でした。まだまだ、もっともっとあの強いロック魂を見せて欲しかった! あ~、そう言えば私は一度もRCサクセションとしてのライヴを観ていない…。


清志郎さん、安らかに

2009-05-03 01:37:39 | ソウル、ファンク
清志郎さんが亡くなられたなんて信じられません。昨年11月にBOOKER T. & THE MG'sの来日公演へ飛び入り出演したと聞いて以来、いつの日かの復活を信じて疑っていませんでした。そして今も確実に快方への道を歩んでいるものと勝手に思っていました。なので清志郎さんの訃報は、病気が病気なのでなんとなくその覚悟は持っていたものの、私にとっては寝耳に水と言うか、突然訪れた感じで、衝撃以外の何物でもありませんでした。この数年、大変な闘病生活だったことでしょう…。

私は正直な話、特別に清志郎さんのファンという訳ではありません。ライヴも80年代中頃に初めて観て以来、フジロックをはじめとするイベントで何度か観ただけですし…。それでもやっぱり彼の存在自体は私の中でも非常に大きなものでした。音楽ファン、ロック・ファン、そしてソウル・ファンにとって、清志郎さんは日本の誇りでしたよね。結局、私にとって最後の清志郎体験になってしまった06年のサム・ムーアのブルーノート公演。終盤に飛び入りし、病気をおして「I Thank You」を歌ってくれました。あの時は心配と同時に、清志郎さんの姿に勇気づけられたものです。ライヴ後にフロアで清志郎さんに握手してもらったことは、おそらく一生忘れないと思います。

あなたが日本に照らしたロックの光はけっして消えることはないでしょう。

清志郎さん、安らかにお眠りください。


~関連過去ブログ~ 

 06.11.20 清志郎と握手!