ルーツな日記

ルーツっぽい音楽をルーズに語るブログ。
現在、 フジロック ブログ と化しています。

ヘンリー・バトラー・ライブ!

2006-07-16 19:03:22 | ソウル、ファンク
HENRY BUTLER / HOMELAND

7月15日、丸の内コットンクラブ、午後9時半頃。
開演前、ステージ中央に静かに鎮座していた大きなグランドピアノは
ヘンリー・バトラーが鍵盤を叩くと同時に生命を吹き込まれたかのように
芳醇なニューオーリンズ・フィーリングと弾力抜群のリズムを奏で始めました…。


昨日、ニューオーリンズの盲目のピアニスト、ヘンリー・バトラーのライブを観に、
丸の内のコットンクラブへ行ってきました。私が観たのは2ndショー、つまり最終公演でした。
今回はピアノ・ソロでの来日でしたが、いや~、最高のピアノでした。

まるで重戦車のような迫力の左手、いかにもニューオーリンズな右手と、
ある意味ピアノの魔術師のように、彼の指は鍵盤の上で踊り続けていました。

そして特筆すべきは、そこここで飛び出す、まるで聴き手を翻弄するかのような
遊び心に溢れた、ある意味前衛的な展開とフレージング。カッコ良いです!
バック・バンドが居ない分、ピアノの面白さが際立っていました。

もちろん彼の魅力はピアノだけではありません。それはコクと艶のある声です。
黒人特有のまろやかな響きが素晴らしかったです。ホント良い声してました。

演奏曲は既にうる覚えですが、「Jump To The Music」他、アップテンポの曲での
ノリとバネは格別でしたし、スロー・ナンバーも絶品。
メロウな歌に、美しいピアノ、聴き惚れました。

MCで先月亡くなったビリー・プレストンについて触れ、続いて演奏されたのはビリーの
「Will It Go Round in Circles 」。これは嬉しかったですね~。

そしてプロフェッサー・ロングヘアの「Tipitina」に「Mardi Gras In New Orleans」。
これには客席も湧きました。

ピアノソロとは言え、曲によっては客席に手拍子を促したり、「ハリハリハリホー」と
歌わせたり、なかなか盛り上げてくれました。

なりやまない拍手にアンコールは「You Are My Sunshine」。
お馴染みJIMMIE DAVISの超有名曲です。ヘンリー・バトラーは02年のソロ作
「THE GAME HAS JUST BEGUN」でこの曲を取り上げていますが、
私はヘンリーの歌うこの曲、ソウルフルで大好きです。
この曲で締めてくれたのはホントに幸せでした。

いや~、ヘンリー・バトラー最高でした! 
やっぱりニューオーリンズって素晴らしいですね。

*写真は現在の彼の最新作である、04年のアルバム「HOMELAND」。
ニューオーリンズの魅力に溢れながら、ヴァラエティに富んだヘンリーの魅力を味わえ、
ライブでもやったノリノリの「Jump To The Music」を収録しています。
残念ながら、少なくとも私が見た日にはやらなかった「CASINO」では、
迫力満点にブルースを唸ってます。贅沢を言えば、ライブでこんなブルースも聴きたかったです。