goo blog サービス終了のお知らせ 

ケン太とのprecious days

3度の不登校を経て、なんとか高校を卒業し、社会人になったケン太。社会での成長&安定を見守る母のブログです。

受験を通じて思ったこと・・・

2019-10-29 23:58:02 | 思うこと
もうすぐ11月ですね。

受験されるお子さんは、受験モードに入ってきているでしょうか?
そうでないお子様もいるかな?
親もヤキモキしはじめる頃かと思います。

ケン太は中学受験にチャレンジするはずが、不登校になり断念し、
大学には進学しなかったので、受験といえば、高校受験しか経験がありません。
その高校受験も、再不登校中に迎えたので、世間一般の「受験」とは違う、
偏差値とは無縁の高校選びとなりました。

同じような状況の方の高校選びの参考になればと思い、
これまで書いてきたことではありますが、ケン太の受験を振り返ってみることにします。


中3の6月末から不登校になったケン太。
まだ部活で頑張っている子もいて、本格的な受験モードには入るのはこれからという時期でした。

不登校になったことでまったくやる気を失ったケン太。
勉強など一切しません。
これは学校に通っていた時からですが

自分のプライドでしょう。
「学校の勉強なんて意味ある?」なんて、突っ張ってもいました。

「受験」を考えているとはとても思えませんでした。
はなから諦めてしまっているようでした。

でも「テストを受けなくても入れる高校があるよ」と言うと、
「ほんとに?」表情が一瞬、明るくなりました。

この時に、勉強をやっていないのに、試験で点がとれるわけがない。
合格できる学校なんてない。
そう思い込んで諦めてしまっていたんだということがわかりました。


そこから、テストがない学校をピックアップして、
説明会に参加するようになります。

公立高校は、願書を提出する日があったり、学校のスケジュールに組み込まれていたりするので、
クラスの子が家に来てくれても会えないケン太が、その波に乗るのは不可能でした。
公立高校は復学できない限りはまず無理だと思っていました。

だから密かに、ケン太が入れそうな高校をいろいろと調べていました。

まず注目したのが遠方の「全寮制の高校」
ほとんどが不登校経験者で、受験は確か面接だけ。テストがありません。
再スタートを切るには、自分を知っている子が誰もいない遠方が好都合という話も聞きました。
なによりも、朝が苦手なケン太は、親元では甘えが出てしまうけど、寮なら自立心を持って
起きることができるのではないかという期待がありました。

ケン太にそんな学校があると伝えると、興味を示し、一緒に新幹線に乗って見学に行きました。
その他、「東京説明会」に私だけが参加した学校もあります。

ケン太が説明会に参加した「全寮制の高校」は二校ですが、
最初の、一校は、最初から気にいった様子が伝わってきました。
朝、体調不良で「途中で帰るから」と宣言していたのに最後まで参加し「楽しかった」と笑顔でした。

後で行った遠方のもう一校ですが、こちらは気持ちが乗っていないのがわかりました。
説明会の途中から帰りたくなっているのがわかりました。

寮生活で言えば、最初の高校の方が規律がしっかりしていて厳しめでした。
スマホも持てないし、ゲームなどできないし、朝は起床時間が決まっていて、ジョギングしてから朝ご飯。
入学したての青白い子でも、1か月で血色がよく健康的になるということでした。
寮で皆が一斉に勉強する時間というのも設けられていました。
生徒は活き活きしていて皆、表情が明るかったです。

後の高校の寮は、規則は特になかったと記憶しています。

それでも、最初の学校の方を選んだケン太。
リベンジしたいという気持ちがあるのかなと。
決して諦めていたわけじゃないんだなとここでも感じました。


実際に入学したのは、自宅から通える、通信制高校でした。

通信制高校も同時に事前に調べていましたが、受験に学科試験がなく、
ケン太が入った高校は面接と作文だけです。

ただ、ケン太にそれを伝えていなかったのは、
自宅通学では、また甘えが出て朝起きれないことも出てきて、それがきっかけで崩れる恐れがあるとみていました。
ケン太は行く気があっても、寝坊して学校を休む選択をしてしまうことがあったので。

担任との三者面談があり
「寮のある学校」を希望するケン太に、先生は難色を示されました。

「寮は大丈夫なの?早寝、早起き、消灯時間とかあるよ。皆と同じく行動するんだよ」
「大丈夫です」とケン太は言いました。

でも、学校に行かず昼夜逆転生活をしているケン太にできるわけがないという表情がありありと読み取れました。

「近くでもいろいろあるよ。通信とかは考えてないの?○○高とか、○○高とか・・・」
「・・・通信って?」とケン太。
「通信はね・・・毎日のところもあるけど、週3くらい行けばいいし、レポートを提出すればいい。
自分がやりたい専門分野を選ぶこともできるよ」

通信への誘導・・・


思わぬ展開に私は「今は通信は考えていませんので・・」と咄嗟に答えてしまいました。

先生が帰られた後、ケン太が私を睨んで言いました。

「なんで、通信のこと、みぃみが勝手に決めるんだよ!」

ほんとですよね。


そして、通信ならここと思っていた高校のHPを見せて、
「説明会行ってみる?」と聞くと、「行く」と言いました。

「説明会」で生徒の様子をみて「俺と同じ人間がいる」と。
説明会の話もメモをとったりして、気持ちがグッと引き寄せられているのがわかりました。

「全寮制の学校」も捨てきれないようでしたが、最終的にケン太が、この通信に決めました。

入りたいと思えると、頑張れるのですよね。
入試の作文。事前にテーマが与えられていたので真剣に取り組んでいました。
面接の後「大丈夫だったかな?」と心配していました。

合格を決めた時は嬉しそうでした。

通信では、ケン太が察知したように、「こんなに全てに気が合う友達は初めて」という友に巡り合えたし、
今まででこんなに好きになった先生はいないとう先生にも巡り合えました。
「授業に穴を開けたくない」と頑張っている姿を見ることもできました。

後で躓いたとはいえ(これはケン太の提出物という問題ですので)
通信制で得た物は大きかったと思います。



受験を通して感じたことは・・・

動きが止まっている時、
本人が諦めてしまっていたなら、受験情報を得ようとも思わない。
だから本人が動くのを待っていても、本人は、動き方がわからない。

親はまず本人に気づかれないように、情報だけは集めておくこと。
タイミングをみてその時に必要と思われる情報を渡すことができたらと思います。

それで「光」を見せることができるかもしれません。
先に「光」が見えないと、人間はなかなか動けないものだと思うから。

親の出方は難しいです。
少し出ると、いろいろと関わってしまいがち。

でも、あくまでも受験は本人のもの。
それを忘れてはなりません。

親がレールを引いて誘導して受験に成功したとして、
その学校で何かが起きた時、「お母さんがこの学校がいいと言ったから」と。
親のせいにされてしまうこともあります。

「こういう学校もあるよ」と情報として渡すのはいいとしても、
「この学校にしたら」はダメですよね。

子どもが選んで、納得して、受験することが大切です。
子どもが自分で選んだ学校なら、自分で責任を持てると思います。



不登校中で、受験できるかどうかわからない。
まだそんな状況ではないという方もいらっしゃると思います。

でも、通信なら3月でも受け入れてくれるところはあるし、
個別相談にはいつでも応じてくれると思います。
どうか諦めないでくださいね。

居場所を求めていない子はいないと思います。
親が諦めてしまったら子どもも諦めるしかないと思うので。

働きかけるのは難しいとは思います。
でも、その時が来るかもしれないです。

応援しています!





いつもありがとうございます
応援ポチ、よろしくお願いいたします!

にほんブログ村あ



  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする