前回の記事の、未成年のSNSの制限にですが、我が家ではどうだったのかを書いてみます。
ケン太は小学校から携帯を持ってました。キッズ携帯です。
ただ、それは、電車で塾に通っていたので、夜、駅にお迎えに行くための連絡用として持たせていました。
クラスに他に携帯を持っていた子はいなかったと思うし、当時はネットは従量制で、気軽に使えるものではなかったし、まだ、LINEや、YouTube、音楽配信などは普及していませんでした。ゲームもゲーム機ですから、まだ、携帯で楽しめるコンテンツは揃っていなかったので、子どもが持ちたいという程のものでもなかったと思います。
なにせ、15年くらい前のことなので
時代背景が違うので、今とは比較できないですね
中2になり、ケン太は、ノートパソコンを手に入れたのですが、それは主人が与えたかったのです。
これからはPCは必要不可欠なので、なるべく早く与えたいと
「PC欲しいか?」
「欲しい!」に決まってますよね。
ケン太は、願ったり叶ったりですよ。
むしろそんなに早く、手に入れられるなんてラッキー!だったと思います。
周りの友達のほとんどは持っていなかったのですから。
そうやって、ケン太は、なんなくPCをゲットしました。
買い与えたPCにフィルタリングソフトを入れる予定でしたが、ケン太は断固、拒否!
「絶対にヤダ!フィルタリングソフトを入れるならパソコンいらない!」と。
それまで私のPCを貸していて、それにはフィルタリングソフトが入っていたので、
いちいちひっかかり、かなり不自由さを感じていたようです。
その度に、解除?する私も面倒ではありました。
PCを与えたかった主人は折れて、フィルタリングソフトは入れないことに
「PCいらない」って言われて慌てたようです
ケン太も親の痛い所、付いてきますよね
でも、元々、主人はフィルタリングにはこだわっていなかったようです。
不安があるのなら最初から与えない。
与える以上は信用して与える。
・・・と言っていました。
後からとってつけたような感じもしましたけどね
ただ、私も思うに・・・
ケン太は縛られるのが嫌いなので、
信用して与えてあげたほうが、外れたことはしないような気もしていました。
なにせ慎重派なので、いろいろ調べて、ネットの怖さなども十分わかっているようでした。
知らない人とネット上で繋がることも、気持ち悪い!絶対に嫌だ!とも言っていたしね。
女の子だと思っていたら、実は、おじさんだった・・・なんてこともあるようで
その後、不登校になり、起きている間はずっとゲームという時もありました。
勉強などは一切、手に付かないようだったし、家にいて他にやることがないのでね。
ゲームでもやってなければ、学校のことを考えてしまうし、気が紛れなかったのだと思います。
当時、無料でできる「オンラインゲーム」を次から次へとダウンロードしてはやっていました。
最初は夢中になってやるものの、そのゲームを極めるわけでもなく、そのうち飽きてきて、最後のほうは、次から次へと新しいゲームをやるという感じでした。
起きている間はずっとゲームでしたから、傍からみたら「依存性」が出てきたようにみえますが、学校に行くようになったら、友達と他のことで遊ぶようになり、ゲームの時間も少なくなりました。
やはり「暇つぶし」だったんだなと思いました。
ケン太は元から、それほどゲーマーではなかった・・・というのもあると思います。
キッズ携帯の方は、不登校になり、受験塾を辞め・・・それからは使っていなかったと思います。
中学生の頃は、周りが持っていなかっため、必要性もなく、携帯とは無縁の生活をしていました。
ただ、PCは持っていましたから、不登校中は、PCに依存する生活をしていたと思います。
高校入学に合わせて、スマホを契約しました。
その時から、友達とLINEで連絡をとりあったり、音楽を聴いたり、ゲームしたり・・・スマホを手放せない生活に。
今時の高校生と一緒ですね。
これまでの我が家を振り返ると「なんの制限もしなかった」・・・です。
何時間までとか、何時までとか?時間のルールを決めていたご家庭もあると思いますが、
我が家では、不登校時代に無制限にやっていましたから、もう今さら・・・になってしまっていました。
小学校の不登校時代は、暴れていましたから、その状況で制限をかけることは難しかったというのもあります。
「制限をかける」というのはある程度の信頼関係が必要で、それがなければ、反発を産んだり逆効果になったりする可能性が大きいと思います。
当時の我が家はそれがなかったですから
結果、本人に任せることになりましたが、
幸いにも、そのことで、特に問題は起きなかったです。
今、けん太は、音楽配信や動画配信はよく利用していますが、「Twitter」「Instagram」などにはそれほど興味がないようで、観る事はあっても、まず発信はしないと思います。自分のアカウントを持っているかもしれませんが、それは自分のタイムラインで観るためのものだと思います。
特に問題ある「SNS」の使い方はしていないように思います。
もう25歳なので、どんな使い方をしようが、本人が責任ある使い方をしてくれていれば問題ないのですが
今回は、未成年の話でしたしね
なんの制限もしなかった我が家ですが、今、けん太はパソコンや周辺機器を売る仕事をしています。
結果的にはそれでもよかったのでしょうね
先日、米ユタ州で、18歳未満のSNS利用に関する法律が制定されたと報道番組で取り上げられていました。
子どものSNS登録には、保護者の承認が必要。
夜10時半から翌朝6時半まで利用禁止(保護者の調整可能)
保護者が子どもの投稿内容を閲覧可能。
このような内容とのこと。
この法案が上がった背景には・・・
【ネットいじめ】SNSを通じた誹謗中傷など
【薬物利用】違法薬物を販売するアカウントへの容易なアクセス
【接触障害】モデルなどの容姿にあこがれる
など、若者のメンタルヘルスへの悪影響が問題視されているようです。
これはユタ州のみの法律であり、あくまでもひとつの事例。
これをきっかけに、アメリカの他の州も追随するというものではなさそうです。
それは、GoogleやFacebookの決算がよくないので、人員削減、リストラが起きている。アメリカでは、不適切なコンテンツを削除するとか避けようとする動きがペースダウンしている。
では、なぜユタ州が?・・・ユタ州はモルモン教が多いので、厳格な人が多いのではという分析がされていました。
では、日本ではどうなのか・・・
街頭インタビューで、子ども達は・・・
「人権が尊重されていない」「親に見られるのは嫌」「親に言えないような話をしている」
「小学生は親の管理は必要かもしれないけど、中学生や高校生は自分で管理できる」という意見も。
親も・・・「プライベートなところまで干渉しすぎるのはよくないと思うので、強くは言っていない」
「SNSは怖いものだと小さい頃から教えている」「困ったことがあったら必ず相談するように言ってある」
「親が責任をとらないといけない年齢の場合、最初のストッパーになるのは親なので、話し合うことは必要」
「義務づけることによって、子どもを守るやるかたもあると思うけど、それが全ての正解ではない。SNSの使用について、親子で話し合いはしないといけない」「子どもが加害者、被害者になっているかもしれないので、子どもとの対話の中でみつけていく必要はある」
このようなご意見で、ユタ州の法律を全面支持するようなご意見は取り上げられていませんでした。
報道していたスタジオでも、日本でこれを義務化するのは、かなりハードルが高いだろうとの見解でした。
日本で、唯一制定されているのは「青少年インターネット環境整備法」
携帯電話業者に対し、青少年に販売する場合に、原則として「フィルタリングサービスを提供する義務」が課せられている。
でも、今のシステムでは、自己申告でしかないため、利用規制としての実効性は低い。
スタジオの出演者は・・・。
「厳格な本人確認がなく抜け穴がいろいろある中でも、親は未成年を保護する必要性がある。子どもにもプライバシーや表現の自由があるのは当然だけど、SNSに関しては法が介入しなければならないほどリスクが大きいものであると思うので、そこは未成年、成人で区別した方がいい。自由には責任が伴うので、自由にするのは責任がとれる成人から」
「18まで携帯を持たせないわけにもいかない。リテラシーもどこかで上げなくてはいけない。18歳まで規制して、18歳になって、さあ、SNSをやっていいよになっても、それまでに耐性がないと、一気にはまってしまう可能性がある。そこで、それまで使ってないのに、一気にリテラシーを上げられるのか?という不安もある」
「青年、未成年という区切りではなく、13、14歳くらいを「支援期間」として18歳までの期間にしっかり教育とかリテラシーをするのがいいと思う。「管理」か「自由」ではなくて、「支援期間」をしっかり設けてあげる。子ども自身にそれをするのも大事だが、学校の先生や親が使ったことがない。だからどう教えていいかわからない。こういう状況もあると思うので、親や教育関係者が学ぶ機会というものも増やしていかなくてはいけないと思う」
このようなご意見が出ていました。
お子さんや家庭によって違ってくるだろうし、
これに正解はないのだと思います。
自分の家庭ではどうなのか?どうしたらいいのか・・・考えるきっかけを作ってくれた番組だったと思います。
もし、参考になれば・・・
こちらは、ケン太が通っていた中学校の桜です。
昨日の報道番組の枠だったと思いますが、
ある不登校になってしまった男子とそのご家族の様子を伝えていました。
学校に行けなくなってしまった中学生男子。
なんとか行かせようしても動けなかったそうです。
すると、その息子君が「少人数の学校だったら行けるかも・・・」と。
そこに望みをかけ、ご両親は仕事を辞め、妹さんと家族4人で、離島(だったかな??怪しい)に引っ越しました。
妹さんは元気に登校。お友達も出来たようです。
ご夫婦も地域にすっかり溶け込み、ご近所さんと交流しながら生活しています。
採れた野菜をSNSにアップし、地方発送などもしたりして生計を立てているようです。
不登校の息子君はどうかというと・・・
まだ毎日とはいえないようですが、学校に行けているようです。
そして地域の農家の高齢のおじさまに、声をかけられ、農家の手伝いもしているようです。
画像ではトラクターの運転を教えてもらい、土の中の作物を掘り起こしていました。
跡継ぎがいなくて、ひとりで農家をやられているようで、息子君の手伝いはとても助かるようです。
コミュニケーションが苦手そうで、なかなか言葉が出てこない男の子ですが、悪くない表情をしていました。
少しだけですが笑顔も見せてくれました。
その様子を見守る、おじさまの表情がとっても温かくてね。
いい関係性を築けているなと思いました。
このままおじさまの後を継いでもいいんじゃないかと思いましたよ~
お母さまの言葉が印象的でした。
「ここに来て・・・肩の力を抜いていいんだ。頑張らなくていいんだなと思った」と。
都会で頑張らないと生き抜いていけない。
そんな環境の中にいたら、それが当然と、子ども達にも、頑張ることを求めてしまいますよね。
だから、不登校が「頑張る」から脱落してしまったかのように思え、子も親も辛くなってしまうのだと思います。
肩に力を入れなくてもいいんだ・・・と思えるには、それが当たり前の環境の中に飛び込むことが一番ですね。
とはいえ、なかなか出来ることではないかもしれません。
でも、こういうご家族の様子を見させていただくことで、感じとることはできますね。
その村?で、なにかお祝い?ごとがあり、皆で集まり余興を楽しんでいました。
その農家のおじさまが衣装を身に着け、踊ったりしながら皆を盛り上げていました。
その息子君がそれをみて、楽しそうに笑っていました。
いい笑顔でした。
休みになると、浜辺にお弁当を持っていき、ご家族でそこでのんびりと過ごすようです。
島に来る前は、休みになると毎週のように家族で外食をしていたそうです。
でも、その当時よりも、今の方が「おいしく」感じられるし、充実していると。
満たされるために何かをしなければならないわけではない。すでにここにあると思えるようになった。
「それが、『豊かさ』というものなんだ」と仰っていました。
いいご家族だなと思いました。
「気づき」というものは、葛藤の中から生まれてくるものだと思うので。
「不登校」っていろんな「気づき」を与えてくれますね。
私も「けん太」からいろいろな「気づき」を与えてもらいました。
そのための「不登校」だったのではないかと思えています。
つまりは「不登校」にならなかったらわからなかった・・・ということだと思います。
気付けてよかったです