哲学とワインと・・ 池田晶子ファンのブログ

文筆家池田晶子さんの連載もの等を中心に、興味あるテーマについて、まじめに書いていきたいと思います。

増税が公共投資へ?

2012-07-31 01:01:44 | 時事
 待った無しの消費税増税だったはずなのに、増税分余裕ができるから、増税による経済の落ち込みを避けるため、公共投資をしようという政治の動きを報ずる報道があった。しかもそのように主張するのが、民主党の議員もいれば、自民党の議員もいた。

 なんだ、結局地元への利益誘導しか頭にない国会議員が多いらしい。確かに以前に新聞記事で、かつてこの国は増税をするたびに借金返済に回さず公共投資に回してばかりきた、と指摘した経済学者がいたが、全くその通りの展開になっている。これでは、グッチーさんの言っていた通り、増税で財政再建できた国は過去にない、という話のほうがもっともだったということになる。

 増税による財政再建なんて、政治家はもちろん財務省も元からやる気はなかったのかもしれない。財政支出も減らさないと意味がないのが前提なのに、余裕ができたからと称して増やそうとする意見が出ること自体あきれる。一体どこに余裕があるというのか。借金ができるならできるだけする、増税ができるならできるだけする、というのが彼ら政治家と財務省の考えだったとすれば、余裕があるという説明もつく。増税も借金ももうできなくなって、どうしても財政支出を減らさなくてはならなくなって初めて減らせばいいという考えだということになるからだ。

あのギリシャから富裕層が脱出をはかる準備をしているとの話だが、増税と借金が増え続ける日本からも脱出する人が増えてもおかしくないような気もしてきた。