哲学とワインと・・ 池田晶子ファンのブログ

文筆家池田晶子さんの連載もの等を中心に、興味あるテーマについて、まじめに書いていきたいと思います。

細川護熙さん

2010-01-09 03:00:00 | 時事
 日本経済新聞の今月の「私の履歴書」は細川護熙氏である。政権交代があったタイミングだから、非自民政権の元首相としての登場なのだろう。足利尊氏の側近から始まった先祖を持つ血統の良さだから、日本を代表する日本人として正月を飾るに相応しい人選だ。

 しかし、どうしても私は細川氏については「殿、ご乱心」のイメージが強い。国民福祉税率を「腰だめの数字」と失言したうえ、佐川急便問題で追い込まれて唐突に辞任してしまい、非自民政権を短命に終わらせてしまった。あの当時、日本新党には政治改革の大きな期待があっただけに、残念であった。この政権の失敗については、あの小沢一郎氏の読み違えもあったとされるが、裏事情がこの「私の履歴書」で少しは披露されるかもしれない。


 ただ、今までの「私の履歴書」での若いうちの生い立ちは、良き師に恵まれていたようで、参考になる話もあった。例えば、ある先生が細川氏に言うには、「所詮人間はうんち袋に過ぎない。大切なのは、どう生きるかだ。」と。これは池田晶子さんのよく言う、「人生それ自体は無意味である。同じ生きるなら、善く生きることだ。」と、表現こそ違え、そっくりである。

 良き師の教えは、時代が違っても共通するのだろう。