かたつむり・つれづれ

アズワンコミュニテイ暮らし みやちまさゆき

天高く はたけ公園物語(上)

2012-10-10 06:55:03 | アズワンコミュニテイ暮らし

  気が付いて見ると、Tシャツ一枚では肌寒い。

 ふと、もの寂しい気持ちが、そんなとき一瞬漂う。

 空を見上げると、ハケで文字を書いてような雲・・・

 「街のはたけ公園」と、勝手に言いはじめて、3年目。

 秋空のもと、そこは、なにか人の好奇心や知恵や特技が寄り

はじめている。

 

  鈴鹿市内にある繁華街の一つ、ホンダの本社がある平田町。

 市街地の東には伊勢湾まで水田が広がっている。

 はたけ公園は、ちょうど街が水田にかわる、境目にある。

 総面積5000坪、1.5町。

 

  何人かが、「街のそばに、畑がほしいね」と口にだした。

 「ほーか、こころあたりがあるよ」と野尻さんがおもいつく。

 懇意にしているショッピングモール”ハンター”の社長さんを

紹介した。

 その時から、「まちのはたけ公園」という構想が育ちはじめた。

 (3年前、借りたときの風景。西に”ハンターさん)

 

 

 何か月か後、ハンターの社長さん「そういうことなら・・・」と

タダで貸してくれた。「草の守りしてね」

 農の営みに熱心だった中井さん。なにをおもったのか、借地の

東端に、突然、ユンボで穴を掘りはじめた。

 それが、いまの蓮池。

 

  これまで、「草の守りを」と期待されていた。

 ところがどっこい、これがすすまない。せめて外周の側溝の

草だけは刈ってほしいと近隣の人から苦情がでる始末。

 この秋、「時間をみつけて、オレ、やるわ」とお弁当屋の

竹本さんが手を挙げた。刈払機は自前で調達。

 

 はたけ公園周辺は、桜並木はあるのだが、そのほかは雑多な植木が

まばらに植わっていた。

 紫陽花は、西側に並べて、萩は蓮池の東側に移動。

 これは、恩田さんが「おもしろい」と、やりはじめる。

 ユンボ大好き男の中井さんが掘って、恩田さんが移植する。

 中井さん「中秋の名月には、可憐な萩に囲まれて、蓮池に

映る月を眺めながら酒を酌みかわす、いいねえー」

 

 

 

  果樹公園になってきそうな気配・・・

 いまはそんなに見えてこないが、来年、再来年とだんだん、果実が

見えてくるかも。

 ミカンは、中井さん。「日本一おいしいミカン。ということは、世界一

おいしいということ」これが、口癖。

 「来年は、一本に4,5個ならすんだ」

 ブドウは、日頃はトラックの仕事をしている山田さん。

 土日に手入れ。来年までには、棚も出来る。

 (手前がミカン。奥がブドウ)

 

 そのほか、ビワにスモモ。

 ビワは、小西さん。スモモは鈴木さん。それぞれ中井さんと

相談しながら、植えてきた。

(ビワ)

 (スモモ)

                                       つづく