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風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

またトラ

2024-11-12 23:41:52 | 時事放談

 今週発売のNewsweek日本版の表紙タイトルはたった四文字「またトラ」。背景には、いつになく笑顔がなく神妙な、しかし自信に満ちて右手を高く掲げるトランプ氏の写真を配した。受け入れたくないけれども受け入れざるを得ない現実をまざまざと見せつける秀逸な表紙である。

 ジョージタウン大学教授のサム・ポトリッキオ氏による「トランプの地滑り的勝利には理由がある」と題するコラムがまた秀逸だった。理由として五点挙げられた内の三点を紹介しよう。先ず、世界的にも「現職」が不利、ということだ。今年は選挙イヤーと言われ、イギリスでもフランスでもオーストリアでも日本でも、与党は見事に惨敗した。トランプが復活に成功したのは、「彼の特別な資質というより、彼に強力な追い風を与えた外的条件のおかげ」というわけだ。そして、「ハリスの運命は彼女が現職のバイデンから距離を置き損ねたときに決定づけられたように思える」として、10月8日にABCテレビの情報番組「ザ・ビュー」に招かれて、過去4年間でバイデンと違うことが出来たとすれば何かと問われて、「何一つ思い当たらない」と答えてしまった場面を挙げている。続いて、主流メディアの影響力が低下した、ということだ。お騒がせコメディアン兼コメンテーターのジョー・ローガンが主催するポッドキャストや起業家イーロン・マスクのXへの投稿に触れる人たちは、ニューヨーク・タイムズの購読者の30~40倍もいるのだ、と。そして三つ目に、投票行動は変わりやすいとして、「アメリカのように細かく分断されてしまった国では、物事がどちらへ転ぶかは、マスメディアに背を向け政府にも政治にも無関心な有権者が考えを変え、雨の日に投票所へ足を運んでくれるかどうかに懸かっている」との皮肉で結んでいる。

 トランプ再選について、20世紀における理念と知性に基づく所謂「アメリカン・デモクラシー」が衰亡した証しだとか、為政者と大衆の欲望が共鳴して民主制の名の下に成立する古典的な「暴民(衆愚)政治」が装い新たに21世紀の「アメリカン・デモクラシー」として降臨した、などとまことしやかに大袈裟に悲観する声がある。しかし「デモクラシー」は所詮は政治制度の一つに過ぎなくて、統治者が選挙によって選ばれることと、言論の自由がある程度保障されて政府批判できることの二つが条件だと一般に解されるようなものだとすれば、アメリカで「デモクラシー」は立派に機能しており、問題があるとは思えない(因みに中国では二つのいずれもが欠けており、中国共産党が宣伝するようには「デモクラシー」と呼べる代物ではないのは明らか)。かのアリストテレスも、政治制度を統治者の数で分け、それが一人の時には(良い政治としての)君主政にもなれば(悪い政治としての)僭主政にもなり、数人の時には(良い政治としての)貴族政にもなれば(悪い政治としての)寡頭政にもなり、多数の時(所謂デモクラシー)には(良い政治としての)ポリスの政治にもなれば(悪い政治としての)暴民(衆愚)政(民衆のことを愚かと呼んでは怒られるので、現代風に言えばポピュリズム)にもなる、と達観している。どの政治制度も、上手く行くこともあれば上手く行かないこともある、というに過ぎず、政治制度そのものは価値中立的である。問題は統治者(の候補者の適格性)であり、つまりは(なぜなぜ分析風に突き詰めれば、それを選ぶ)被治者(人民または国民)に帰すべきものであって、だからと言ってアメリカ人の民度が落ちたとは思えないから、結局、社会の分断のありようが政治に反映されているに過ぎないと言わざるを得ない。実際のところ、国民は目先の経済・社会的なこと(物価高や、雇用や治安に関わる移民問題)に多くの関心を寄せ、アメリカの国益とは何か、国際社会において安全保障をどのように確保するか、なんてことを(私たち日本人が期待するように)考える人は稀だろう。こうした国民と言うより社会の状況が、良からぬ(と、部外者の私たちがつい考えてしまう)候補者に利用されていると言えなくはない。

 いずれにしても、よく言われるように、トランプが原因なのではなく、トランプ現象は結果に過ぎない。その潮流が与える影響に、私たちは備えなければならない。

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プーチンの戦い

2024-11-10 01:24:31 | 時事放談

 プーチンは、一昨日、ロシア南部ソチで開かれた国際有識者会議(バルダイ・クラブ)で、「我々は危険な領域に達している」(We have come to a dangerous line.)、「世界最多の核兵器を持つロシアに戦略的敗北をもたらそうという西側諸国の動きは、西側の政治家による無謀な冒険だ」(The calls of the West to inflict a strategic defeat on Russia, a country with the largest arsenal of nuclear weapons, demonstrates the exorbitant adventurism of Western politicians.)と述べたそうだ(ロイターによる)。その上で、1991年のソ連崩壊後、西側諸国はロシアを敗北国として扱おうとしたとし、米国主導の北大西洋条約機構(NATO)は時代遅れだと指摘し(The West had arrogantly sought to cast Russia as a defeated power after the 1991 fall of the Soviet Union, he said, describing the U.S.-led NATO military alliance as an anachronism.)、米国とその同盟国によるロシアを孤立させようとする試みにもかかわらず、ロシアは西側を敵とは見なしていないと述べた(Russia, he said, did not consider Western civilisation to be the enemy despite attempts by the United States and its allies to isolate Moscow.)という。

 トランプ氏が勝利したことを知って、浮かれてつい口が滑ったのだろうか。被害妄想に囚われてウクライナを侵略し、ウクライナを支援する西側を非難しつつも、戦争の長いトンネルから抜け出るために淡い期待を捨てきれない、屈折した心情をはしなくも吐露している。

 プーチンが戦っているのはウクライナだけではない。旧ソ連の勢力圏で戦い続けている。

 先月末のジョージア議会選挙で、ロシアに融和的で欧米との関係を悪化させてきた与党「ジョージアの夢」の得票率が54%に達したのは、選挙不正があったためだとして大規模デモが続き、騒然となった。今月初めのモルドバ大統領選挙では、親欧米の現職大統領が勝利し、ロシア外務省が「最も非民主的な選挙キャンペーンだった」と非難する始末で、ここでもロシア対EUの代理戦争の様相である。

 ヨーロッパでもなければアジアでもない、あの広大な領土を包囲されていると思い込み、もはやモンゴルのような勢力に攻め込まれることはないにしても、カラー革命のように西側の策動によって周辺諸国が(ヨーロッパ寄りに)体制転覆させられるのではないかと怯え、疑心暗鬼の塊になっている大陸国家ロシアの「宿痾」であろう。台頭する中国と(表面上は)仲良くしつつ、冷戦時代とはまるで立場が逆転するのが、プーチンやロシア人にとっては屈辱のようだ。大国意識だけは依然強くても国力は明らかに凋落するばかりのロシアに対して、西側諸国をはじめとする世界はどう折り合いをつけて行けばよいのだろうか。

 私が敬愛してやまない故・高坂正堯氏は、再刊された最晩年の著作の中で次のように達観されている。「自分の基準で割り切るのではなく、その国、その土地の事情を認識して、自分たちが重要と思う『価値』が少しでも充足される方向に行くように見守る、という態度が必要なのだ」と。これは30年前、台頭する中国について述べられたものだが、「こうした態度はより困難な問題である台湾問題について一層必要だ」とも述べられる。(台湾独立のように)「黒白をつけようとすると状況が悪化するなら、その奇妙な状況を続け、中国人自身がなんらかの新しいフォーミュラ(方式)を作るまで待つしかないように思われる」とも。もちろん「見守る」という態度は、拱手傍観の意味ではなく、何等かの関与を求めるものだろう。しかし、ロシアにしても中国にしても、外から何を言われても聞く耳をもつわけではなく、結局、決めるのは彼ら自身なのである、というような割り切りは、穏健な保守主義の真骨頂であろう。その上で、何をするべきかが重要なのだが、答えを求めようにも、高坂先生はもうこの世にいない・・・。

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トランプ氏大勝

2024-11-07 23:45:15 | 時事放談

 政治サイト「リアル・クリア・ポリティクス」の各種世論調査のまとめによると、投票前日の夜時点の全米平均支持率は、ハリス氏48.7%、トランプ氏48.6%とほぼ互角、激戦州でもそれぞれ僅差で競うという、史上稀にみる大接戦で、開票作業には数日かかると見られていたのに、実際に全てが判明したわけでもないのに、その日の内にトランプ氏の当選が決まったということは、トランプ氏「圧勝」の報道には違和感を覚えたが、「大勝」だったのは間違いない。大統領経験者が返り咲きを果たすのは19世紀のクリーブランド以来132年ぶりで、史上2人目だそうだから、快挙ではあろう。

 トランプ氏が来年1月20日に第47代大統領の就任式を迎えるとは・・・悪夢だ(笑)。いや、トランプ氏にしてもカマラ・ハリス女史にしても、どちらの候補が勝つのも現実問題として想像し辛く、受け止め辛いという、なんとも不思議な選挙だった。やはり選挙は蓋を開けてみなければ分からない。有権者にとっては何だかんだ言って目先の経済が重要で、バイデン政権下の物価高が民主党への不信任に繋がった可能性が高い。ハリス女史は、バイデン氏に代わる民主党候補として、トランプ氏よりも若く、トランプ氏のようなウソ・ハッタリや大言壮語はなく、女性で非白人のマイノリティとして、一時的に盛り上がったが、そもそも副大統領職は存在感が薄い上に、長期にわたる予備選挙を勝ち抜いたわけではないので、何を目指すのか、人となりはどうか、品定めする時間が乏しく、結局、期待感なるメッキが剥げ落ちるように後退し、ガラスの天井と言うよりも大統領としての実務能力に疑問符がつくという側面があったような気がする。他方の二期目のトランプ氏にとって勝手知ったる政権人事で、もはや猛獣使いはいなくなる可能性がないではないが、それでもトランプ氏個人の偏執的な関心の在処や独特の国益観念はともかくとして、周辺を固める要職にはもう少し常識も国益もあるだろうという一縷の望みは期待出来るし、トランプ氏お得意の舌禍はあっても大統領の暴走を止める制度的な仕組みがないわけではない。また、共和党員の不在者投票が増えたとの報道があったから、TVコマーシャルなどの所謂空中戦だけでなく、アメリカ流ドブ板選挙で共和党が健闘したということでもあっただろう。

 得票数を見ると、今のところトランプ氏の約7200万票に達しハリス氏の約6700万票と、「圧勝」と言ってよいのか分からないが、2004年の大統領選で子・ブッシュ氏が勝利して以来、20年ぶりに共和党候補が民主党候補の得票数を上回る見通しだという意味では、やはり快挙と言うべきだろう。日本の衆院選で、民意はなんと移ろい易く、しかし、民意は実によく出来たもので、侮れないものだとも思うと、ブログに書いた。此度は、これがアメリカの民意なのだと認めないわけには行かないし、諦めるしかない。

 かねてイスラエルを支持しウクライナ戦争を「24時間で終わらせる」と豪語するトランプ大統領について、イスラエルのネタニヤフ首相やプーチン大統領はほくそ笑む一方、ウクライナのゼレンスキー大統領や西側首脳は頭を抱えているだろう。バイデン大統領はトランプ氏が大統領に就任する前に既に予算確保された60億ドル以上のウクライナ支援を執行しようとしている。習近平国家主席は予測不能を嫌いつつもディール出来るのではないかと期待しているかもしれない。韓国では、前任の文在寅氏が信頼されていなかっただけに、警戒し、慎重になっているだろう。金正恩総書記は、図に乗ってしっぺ返しを受けたことから、もはや夢見ることはないだろうし、ロシアと蜜月なのでさして期待していないと思いたいが、先月、かつての米朝首脳会談に同行した人物やアメリカ通を少なくとも2人立て続けに外交、防衛の要職に起用したらしく、トランプ氏を抱き込む隙をうかがっている可能性があると見る向きもある(二匹目のドジョウはいないと思うが、でも何しろトランプだからなあ)。そして日本にはもはや安倍元総理はいない。軍事オタクでリベラルな、何より慶応高校時代に体育会ゴルフ部に所属していたという石破さんは、果たしてトランプ氏とゴルフが出来る(すなわち懐に入り込める)だろうか。

 台湾有事が懸念される2027年を含む今後の4年間は、初代NATO事務総長だったイギリスのヘイスティングス・イスメイ陸軍大将がNATOのミッションを“to keep the Soviet Union out, the Americans in, and the Germans down”と語ったように(もっとも昨今は”to keep America in, Russia Down, and China out”などと言う人がいる)、東アジアにおいて“to keep the Russians(あるいはNobody) out, the Americans in, and the Chinese down”を守ることが出来るかどうかがポイントだと思うのだが・・・

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Shoheiの夢

2024-11-03 02:22:52 | スポーツ・芸能好き

 2020年以来4年ぶり8度目のワールド・チャンピオンに輝いたドジャースが今日、本拠地ロサンゼルスで優勝パレードを実施した。前回20年はコロナ禍で行われなかったので、1988年以来、実に36年ぶりのパレードとなり、ロサンゼルス市警の推計で約22万5千人の観衆が集まったという。余りに多くて、バスに同乗していたデコピンはいつもより緊張し、目を丸くしていた(笑)。デコピンのパパは、途中、勢い余って左手を掲げて大きく振り、肩を痛めていたことを思い出したのか、顔をしかめる場面もあった。

 今シーズンは、幕開けの感動冷めやらぬ中、通訳のスキャンダルに見舞われ、どうなることかと心配したが、最高の形で締め括ることが出来た。スポーツ・メディアのオプタ・スタッツは自社Xで、「メジャーリーグの歴史において、シーズン50本塁打を打ったことのある選手は30人以上、シーズン50盗塁を記録した選手は200人以上、MVP受賞経験者は150人以上、ワールドシリーズを制したことのある選手は1500人以上」と過去の偉業を書き連ねた上で、「4つ全て(同じシーズンかどうかは関係なく)を成し遂げた唯一の選手 ショウヘイ・オオタニ」と紹介、「オオタニは2024年に全てを成し遂げた(彼がMVPを受賞すると想定)」と(気が早いことだが)称えたそうだ。ついでに、今年、トリプルスリーも達成した。

 高校時代に曼荼羅の中央に掲げた大目標は、「ドラフトでプロ野球8球団から1位指名を受ける」ことで、その実現のため「体づくり」「メンタル」「変化球」など8つの中目標を設定し、「食事 夜7杯 朝3杯」「仲間を思いやる心」「遅く落差のあるカーブ」など、8つの小目標を立てた。高校生から見える世界はそんなものだろう。メジャーに渡るとき、目標は上書きされ、野球中心のストイックな生活を続けて、30歳にして、新たな夢を実現した。

 パレード後のドジャースタジアムでの祝賀会では、この一年の成長を示すように、簡単ながらしっかり英語でスピーチした。「This is so special moment for me.  I’m so honored to be here and to be part of this team.  Congratulations, Los Angeles.  Thank you fans.」 その後、大谷に無理やり引っ張り出されてマイクを握った山本由伸は、「Thank you, fans.」と大谷の最後のフレーズを繰り返し、会場を盛り上げた。

 多くを成し遂げた一年だったが、ワールドシリーズでの活躍には心残りがあるだろう。しかも来年は二刀流で臨むことになる。野球の神様は、大谷の活躍に終わりをなかなか許さないようだ。

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自民党惨敗

2024-10-30 01:00:58 | 時事放談

 此度の衆議院議員選挙は、下馬評通り、「政治とカネ」の問題で与党に逆風が吹き、2009年以来15年振りに過半数を割る結果となった。自民党支持層や無党派層が自民党に入れるのを躊躇う(つまりお灸を据える)という自民党の一人負けだった。小選挙区では立憲民主が票を拾ったが、政党支持という観点から比例代表の得票数を2021年の前回衆院選と比べると、自民党は実に533万票減らして1458万票に、維新が295万票減らして510万票に落ち込み、これら800万票の受け皿となったのは国民民主とれいわと新参者(参政と日本保守)で、それぞれ358万票増の617万票、159万票増の380万票、そして新参者が301万票獲得と圧倒的だった。他方、立憲民主は7万票増の1156万票にとどまっている。

 こうした状況は投票率からも裏付けられる。民主党が政権交代を実現した2009年には(小泉郵政解散67.51%を上回る)69.28%まで盛り上がったが、安倍政権下では50%台前半を低空飛行し、今回は前回55.93%を下回る53.85%と、戦後三番目に低調だった。野田佳彦氏は立憲民主代表に就任した時、「本来は自民支持だが(裏金事件に)失望した保守層の心をつかむことだ」と述べ、実際に小選挙区では政権批判票の受け皿になることに成功したが、前回の衆院選で日本共産党と(政権交代の暁には)「限定的な閣外からの協力」で合意した立憲民主という政党が期待されるはずもなく、投票率は盛り上がらなかったと言うべきだろう。

こうしてみると、民意は移ろい易いものだと思う。多くのメディアが「政治とカネの問題」ではなく「裏金問題」などとレッテルを貼り、立憲民主は「裏金隠し解散」だと攻撃して、政治不信が深まった。正確には政治資金の収支報告書不記載は透明性の問題であって裏金とは違うように思うが、見事に印象操作された。それにしても、そのような移ろい易い民意を自民党は汲み取ることなく、石破茂氏が言う通り自民党には「緩み」や「驕り」があった。投票直前に、非公認候補が代表を務める政党支部に2000万円が支給されたことが「しんぶん赤旗」にすっぱ抜かれると、野党から「また裏金か」とダメ押しのように批判され、石破氏は「法的には全く問題はない」と弁解したが、この期に及んで法律云々はない。もっと別の言い方があっただろう。1993年に政権交代が起こってから次の政権交代が起こった2009年まで16年、更に今年まで15年と、15年前後でタガが緩む、懲りない自民党である。

 同時に、民意は実によく出来たもので、侮れないものだとも思う。与党に過半数を許さなかったが、政権交代までは求めなかった。石破氏は、安倍元首相が好んで使ったフレーズを引用して、「『悪夢のような民主党政権』と言うが、あのときほど野党で申し訳ないと思ったことはない」、「『あんな人たち』にこの国を任せるわけにはいかない」などと街頭演説で野党批判したのは、単に危機感のあらわれであって、印象操作の効果があったかどうか・・・。

 国民民主の躍進が際立つが、所詮はどこかに入れなければならないときに消去法で残っただけという冷めた見方がある。その通りだろう。しかし国民民主は、自公と立憲民主との間で、キャスティング・ボートを握る立場に至った。玉木雄一郎代表は、自公連立政権への参画を否定し、部分連合の可能性に言及するが、連立参画だろうが部分連合だろうが、慶應の土居丈朗教授が言われるように「(連立政権で加わる政党が増えると)歳出増圧力が高まり、財政赤字が増えるとの先進国に関する経済学の先行研究がある」そうで、どの党も有権者の歓心を買うためにバラマキを公約するご時世に財政規律が緩むこと、決められない政治に陥りかねないこと、が気がかりだ。

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