【折々の花だより】

”季節の花だより”
花たちとの出会いを楽しんでます

六甲高山植物園

2019-07-03 | 花だより
六甲高山植物園
海抜865mの六甲山頂付近に位置。北海道南部に相当する冷涼な気候を利用し、世界の高山植物や寒冷地植物、六甲自生植物や、その他山野草など、約1,500種を栽培しています。
50,000㎡の園内には、高山植物を収集したロックガーデンや渓流沿いの湿地、ブナの木陰などそれぞれの植物を、環境にあわせて野生に近い状態で植栽しています。
1933年(昭和8年)に開園。植物学者・牧野富太郎博士の指導を受けています。
1955年には博物館相当施設に指定されました。長い歴史の間には、天皇家御三代にわたる行幸・行啓など、由緒ある植物園として親しまれています。

6月17日訪れました。



エーデルワイス

東入口にあるレストランで、早めのランチを。




東入口から入り、階段を下りて行きます。


本日の気温は16度。


ムサシアブミ



キバナノヤマオダマキ
オダマキとは昔、麻糸を巻いた管のことで、距(きょ、植物の花びらや萼の付け根にある突起部)の
立った花の形がこれに似ています。
山地の草地や林縁などに生え、紅紫色の萼片が黄色に変わったもの。


「ヒマラヤの青いケシ(メコノプシス・ベトニキフォリア)」を特集する企画展を開催します!例年を上回る1,500株の群落が園内ロックガーデンとガラス室を彩ります。

ロックガーデンを目指します。

ロックガーデンとは高山植物を平地で楽しむために造られる造園形式のひとつです。高山の岩場の風景を模し、自然に近い状態で高山植物が観賞できるように工夫されています。高山帯に比べ、温度、湿度の高い平地で高山植物を栽培するために、特に水はけ、通気性が重視されます。当植物園のロックガーデンは地面を深く掘り下げ、下層にガレキや栗石などの大きな石を入れて排水層を作っています。次にかわら、栽培土の順になっています。
最後に高山帯の雰囲気を出すために、岩を組んでいます。
また、小川を取り入れて湿性、中性、乾性と、それぞれ異なった性質の高山帯のお花畑を一度に見ることができます。

センジュガンビ
深山から亜高山帯の林のふちに生えるナデシコ科の多年草。栃木県日光の千手が浜で最初に見つかったのでこの名がある。
ガンピとは中国原産の草本植物のこと。


オオバオオヤマレンゲ


ロックガーデンあたりにやってきました。

イブキトラノオ


名付けは伊吹山で発見され虎のしっぽに似た花穂をしていることから。
根茎から生薬の拳参(けんじん、解毒、鎮咳、抗菌などの薬効)がつくられるそう。


ムラサキツリガネツツジ



トカゲや蝶々も・・・。





エーデルワイス(セイヨウウスユキソウ)


ヨーロッパアルプスが生育地として有名であり、白い綿毛に覆われた苞葉が星形に見えます。
花びらに見えるのは苞葉で、中心の球形のものが花。
映画「サウンド・オブ・ミュージック」でおなじみの花で、花の名はドイツ語で「高貴な白」を意味します。


アケボノフウロ
ヨーロッパ~アジア西部原産のフウロソウの仲間です。アルプスでは標高2000m前後の丘陵、開けた林床に生えます。


ヒマラヤの青いケシ








西入口に置かれた顔はめパネル。


コマクサ


美しい花と、常に砂礫が動き、他の植物が生育できないような厳しい環境に生育することから「高山植物の女王」と呼ばれています。
和名はその花の形が馬(駒)の顔に似ていることに由来。
コマクサ全株が有毒で、微量のアルカロイドのディセントリンやプロトピンなどのモルヒネ様物質を含み、中毒症状としては嘔吐・体温の低下・呼吸麻痺・心臓麻痺がみられるそうです。


オキナグサ(綿毛)



(花の写真は参考に添付)
山野などの、日当たりのよいところに生える。
春に内側が茶色の花がやや下向きに咲きます。
全体が白毛におおわれ、実も白毛状。これを老人の髪にたとえられたようです。


ツルアジサイ



足元にはヘビイチゴも。


湿生植物区から西入口方面へ




スイレン




コウホネ
北海道から九州、山地の池沼や平地の川や池などに、水中から花茎を伸ばして5センチほどの黄色い花を1輪咲かせます。

アサザ
本州から九州、ユーラシア大陸の温帯地域に広く分布する、池や沼に生える浮葉植物。一日花で午前中に開き、夕方には閉じる。


ハマナス
皇后雅子様のお印。
バラ科バラ属の落葉低木。根は染料などに、花はお茶などに、果実はローズヒップとして食用になります。


キレンゲショウマ



(花の写真は参考に添付)
紀伊半島、四国山地、九州山地などの限られた地域で、ブナ林の中や湿った石灰岩地で見られるそうです。


ニッコウキスゲの群落にやってきました。







亜高山帯の湿り気のある草原に生える多年草。大群落を作ることが多く、朝開いた花は夕方にはしぼみます。


ミズバショウの群生も


中をのぞいてみると・・・。



リクニス・フロスククリ
原産地はヨーロッパ。
北海道から本州の中部地方以北に分布し、高山帯の砂礫地や草地に自生。
花の切れ込みが細かく一つ一つの花は繊細。


アリマウマノスズクサ
つる性の植物で、果実が昔、馬につけていた鈴に見立ててこの名がついています。牧野富太郎博士が六甲山で発見し、命名したものです。


サンカヨウ実



(花の写真は参考に添付)


バイカツツジ
灌花がウメの花に似ているためこの名前がつきました。


ナルコユリ


オオナルコユリ



ネジキ(捩木)





(花の写真は参考に添付)
岩手県以南の本州から九州にかけた低山に自生する落葉樹。樹皮全体に入る縦皺が、成長に伴って捩れることから命名。
有毒植物、葉の毒性(アンドロメドトキシン、リオニアトキシン)が強く、食べると、嘔吐や痙攣を引き起こすそう。


付近は




約3,000株のクリンソウの群落が5月中旬に見頃を迎えました。





谷間の水のほとりや山あいの湿地に生える多年草。1本の花茎に2cm前後の花を輪状につけ、さらにこの輪が何段にも咲き上がっていく姿が仏塔の九輪を思わせることから付いた和名です。


シロヤシオ



(花の写真は参考に添付)
アカヤシオの白花種。
ミツバツツジなどとは反対に花より葉が先に開く。葉が5枚あることから別名はゴヨウツツジ(五葉躑躅)。
愛敬宮愛子内親王のお印。


キヨスミウツボ(清澄靫)


アジサイの根に寄生。


シチダンカ


シーボルトの大著『日本植物誌』に紹介されたのですが、以後発見されず、長い間幻のアジサイとして存在が疑問視されていました。しかし1959年に六甲山で偶然にも再発見され、さし木で殖やされた苗が各地に広がりました。
和名の由来は、萼片が七段に重なるというところからきています。


コアジサイ


本州、四国及び九州の低山に分布するアジサイの一種。
別名をシバアジサイ。アジサイにはない甘い香りを放つ。近くを通ると良い香りがします。


アジサイ



ササユリ


説明文は公式サイト、Wikipediaを参考にしました。
添付の花の写真は「植木ペディア」、「松江の花図鑑」より。




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