保健福祉の現場から

感じるままに

退院基準

2021年07月27日 | Weblog
R3.7.27日刊ゲンダイ「また五輪特例…「無症状選手は最短7日で競技復帰OK」に非難ゴウゴウ」(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/292469)の「無症状の場合、専用の宿泊療養施設で検体採取日から6日間隔離し、6日後以降に24時間以上の間隔を空けたPCR検査で2回連続陰性となれば、退院と試合出場が可能となる。最短7日で競技に復帰できる。」が目に止まった。R3.7.5「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第5.1版」(https://www.mhlw.go.jp/content/000801626.pdf)p61「退院基準」では「2)無症状病原体保有者の場合 ②検体採取日から6日間経過後,PCR検査または抗原定量検査で24時間以上間隔をあけ,2回の陰性を確認できれば,退院可能とする.」とあり、「無症状選手は最短7日で競技復帰OK」は国内の基準に合わせたものであって、「非難ゴウゴウ」(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/292469)はおかしい。R3.7.5「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第5.1版」(https://www.mhlw.go.jp/content/000801626.pdf)p61「退院基準」の「1)有症状者の場合 ①発症日から10日間経過し,かつ,症状軽快後72時間経過した場合,退院可能とする。②症状軽快後24時間経過した後,PCR検査または抗原定量検査で24時間以上間隔をあけ,2回の陰性を確認できれば,退院可能とする.」もセットで理解したい。しかし、「発症日」「症状軽快」はやや客観性に欠けるため、PCR検査のCt値や抗原定量検査の値を参考にしても良いように感じる。R3.7.5「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第5.1版」(https://www.mhlw.go.jp/content/000801626.pdf)p7「発症から3~4週間,病原体遺伝子が検出されることはまれでない.ただし,病原体遺伝子が検出されることと感染性があることは同義ではない.」の理解が不可欠である。R3.4.12保健指導リソースガイド「感染防止と社会活動の両立を目指す新たなコンセプト「社会的PCR検査」 唾液PCR検査キットの個人向け提供も開始」(http://tokuteikenshin-hokensidou.jp/news/2021/009954.php)では「Ct値35を検査閾値とするコンセプトを提唱」はあり得るように感じる。R3.2.18DIAMOND「台湾のコロナ感染増加で浮き彫り、日本政府との「決定的な対応の違い」とは」(https://diamond.jp/articles/-/263072)の「台湾はPCR検査のCt値が35未満で陽性に判定すると発表されている。ちなみに、日本の国立感染症研究所の「新型コロナ検査マニュアル」ではCt値が40以内で陽性と定めている」(https://diamond.jp/articles/-/263072?page=4)と報じられている。PCR検査(https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000121431_00132.html#h2_free1)の検出限界を上げれば良いというものではないであろう。R3.7.24Web医事新報「COVID-19に対するPCR検査の感度の科学的根拠は?」(https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=17667)の「COVID-19の検査として最も信頼性の高い検査が核酸検査であるRT-PCR検査ですが,その感度を正確に検討するために必要となる,COVID-19と診断するためのgold standardが定まっていません。」は認識したい。
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