保育園で3歳以下の幼児を担当している友人が、「朝7時から夜7時まで、12時間も保育園にいるのよ」と言う。「ゴメン。それをお願いしたのは私なんです」と私。長女は子どもを保育園に預けていたが、同じ保育園に子どもを預ける働くお母さんたちと一緒になって、延長保育に取り組んでいた。仕事を終えて夕方5時までに迎えに行くのは困難だからだ。
私も共働きで、子どもを祖父母に預けて職場へ行っていたので、彼女たちの悩みは理解できたから議会で延長保育を提案した。その時、保母さんから「子どもたちがかわいそう」と言われた。子どもたちにとっても親と一緒に過ごせる方が幸せである。けれど、そういう世の中になっていないのだから、過渡期的に延長保育を行うこともやむをえない。もっと労働時間が短くなって、家族が一緒に過ごせる社会にすべきだ。
これだけ高度成長を遂げてきたのに、どうして労働時間の短縮が取り組まれないのだろう。大手の企業ですら残業時間が増えているという。一日8時間労働を6時間に短縮し、労働時間帯も選べるようにすれば、企業の営業時間は変更することもない。一か月にどのくらいの収入があれば普通の生活ができるか、そのくらいの計算は出来るのだから、みんなが生活できる制度にすればいい。
最低収入の倍も、いや何十倍も何百倍も収入がある人がいるのだから、そういう人からホンの少し収入の少ない人に回しても決して困ることはないだろう。今日は「赤穂義士の討ち入りの日」。先日の古舘伊知郎さんの番組ではこれまでの史実とはかなり違っていたが、いつか新しい発見があるように、労働時間の短縮も日の目を見ることもあるだろう。討ち入りを果たして再就職したかったはずが、切腹となってしまったこともあるから、歴史がどう動いていくのか定かではないけれど‥。