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友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

愛が憎しみに勝つ時

2015年12月22日 18時04分35秒 | Weblog

 経済産業省の職員が性同一性障害で訴訟を起こした。この人は、身体は男だけれど心は女で、テレビで見る限りでは肌のきれいな女性である。戸籍は男性だが、職場には女性の服装で通勤し、ロッカーも女性に当てがわれているものを使用しているし、女子会にも呼ばれている。しかし、女子用トイレは使えず障害者用のトイレを使えと言われ、手術を受けて女性になり戸籍も変えろとも言われことで、訴訟に踏み切った。

 国家公務員の上司にもこんなに程度の悪い人がいるのかと驚いた。世の中にはきっぱり分類できないことがある。ましてや自分の部下に悩みを抱えた者がいるのだから、まずは聞くことだろう。前任の上司は理解があったようだから、個人差だろうけれど、個人によって扱いが違ってはならない。その職員もホルモン治療を受け、やっと職場になじみ仕事ができるようになって張り切っていたのに、心無い上司の言葉にひどく傷つけられたようだ。

 先日、性同一性障害のふたりのトークを聞いていて、人は誰でも他人に言えない悩みを抱えているように思った。他人にすれば些細なことなのかも知れないが、本人にとっては死にたいほど苦しいことだってある。「正常」と「異常」はどこからなのか、誰がどのように線引きするのか、本当のことは分からない。杓子定規に決めつけないことだ。地球上には60億人の人が暮らしているが、同じ人はひとりもいない。生まれも育ちも環境もみな違う。白人もいれば黒人もいるし黄色人もいる。金子みすずの詩にあるように、「みんな違って、それでいい」のだ。

 違いは障害ではない。どんどん多様性を認めていけば、やがて戦争もなくなるだろう。人はみんな違う、それでいいのだ、だから愛し合える。愛が憎しみに勝つのはその時だ。

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