友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

「いつも人に恵まれているの」

2014年03月02日 18時53分53秒 | Weblog

 昭和3年生まれだが、とても声が澄んでいて元気だ。今日の大和塾の市民講座「自分の人生は自分でデザインする」の講師を務めてくださった早瀬和恵さんは、この地に生まれ育ち、奈良女子高等師範学校へと進んだ。終戦後、学制度が変わり大学となる。全国の大学に学生自治会が生まれその全国組織である全国学生自治会総連合(全学連)が誕生した。早瀬さんは奈良女子大の自治会委員長となり、全学連の運動に参加した。

 私には想像もつかなかったことだけれど、終戦直後の日本はアメリカの占領下にあり、日本には司法権がなかった。彼女が「アメリカ帝国主義」と発言したため、占領政策に反対する者となり、軍事裁判で刑務所送りになったという。軍事裁判では弁護の余地はない。けれども、刑務所暮らしは文字通り規則正しい生活を強いられが、読書も勉強も出来た「別荘暮らし」だったというから、やはり肝っ玉が据わっている。

 逮捕された時、銃を突きつけられ、「とても生きた心地ではなかった」という。そんな死線を越えた経験が彼女を強くしたようだ。「これをしたいと思えば、すればいい」といつも前向きにとらえている。「私はとても人に恵まれているの」と言うけれど、きっと周りの人をひきつける何かを持っているのだろう。人生は出会いで、それを生かすことができれば、「人に恵まれた」というわけだ。後向きの人に「後悔」ばかりが残るのはそのためだろう。

 早瀬さんファンの方や同級生らが大勢来ていただき、大和塾の講演会では5周年の記念講演会に次ぐ参加者で、190人ほどあった。後から入ってみえた人を空席に案内したけれど、次第に空席がなくなってしまった。いつもなら、受付で住所を記入してもらうのだが、それもままならなかった。市民自らが主催する市民講座を8年間も続けてきたが、さて、これからどのように運営していくべきかと思う。

 行政に頼らず、独自に運営してこられたのは、それなりの人材と人のつながりがあったからだが、塾生も1年毎に必ず歳をとっていく。どこかで潮時を見極めなくてはならない。代表が「10年まで」と言われる。後2年、それまでは私も支え続けなくてはと思う。

コメント
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