友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

3型の夫婦

2014年03月20日 18時22分26秒 | Weblog

 旅行会社はいろんな企画を考える。最近ではミステリーツアーの広告をよく目にする。我が家はこのところ毎年、誕生日ツアーに参加している。同じ誕生日であっても年齢は様々であるが、平日に参加できるのはやはり還暦過ぎの人が圧倒的に多い。先日のような「古稀祝いツアー」となると、同じ歳の人たちばかりだが、参加者の中に古稀の人がいるという条件なので、祖母と娘と孫の3人という人たちもいた。

 友だちと一緒というケースでは、男同士はいなかったが女同士のグループは結構あった。しかし、なんと言っても夫婦での参加が圧倒的だ。往きと帰りで座席の変更があり、2日目の帰りは後5列が全て夫婦であった。この10組の夫婦を見ていて、3タイプに分類できるように思った。

 1つは妻の方が古稀で、夫はかなり年上と思われる夫婦。夫の方は足を引きずるように歩いていたから、脳梗塞を患ったのかも知れない。背が高くたくましい夫に比べ、妻の方は小柄だ。けれども何かにつけて夫の世話をしていた。余りに過剰だったので時々、「わかっとる」と大声が飛んできた。その瞬間は小さい身体をいっそう小さくしているが、すぐまた、「落とすよ」とか「これは食べた方がいい」とか「食べない方がいい」とか、世話を焼いていた。

 もう1つは、夫が古稀で妻の方が若い夫婦。妻は夫の世話をするというよりも甘えるタイプで、妻から絶えず夫に話しかけていた。話し声が聞こえない時は、夫に寄りかかって眠っていた。「チョコレート買って来た。食べるー」などと睦まじい。中でも1組はふたりでしゃべりっぱなしだった。大方は妻の方がリードしていたけれど、夫の方も答えるだけでなく話しかけていた。

 そして残るは、必要なこと以外に会話のない夫婦だ。何十年も一緒にいると話すことがなくなるのか、一方が話しかけてもなかなか長続きしない。決して仲が悪いわけではない。私たち夫婦もそんな類だけれど、話すと感覚や意見の違いが生まれてくるので、それが嫌で込み入った話はしなくなった。今更、意見の違いを統一することは出来ないし、お互いの存在と個性を尊重し合って生きていく以外にない。

コメント
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