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友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

国益を守る馬鹿

2007年05月06日 20時13分27秒 | Weblog
 今朝、テレビをつけたら、中曽根さんが「始めて日本人による、日本語の憲法を作るのです」と話していた。「アメリカに押し付けられた憲法ですから、お返しするのが当然でしょう」とも言う。馬鹿ばかしくなってチャンネルを変え、関口さんが司会をしている『サンデーモーニング』を見た。こちらの局では「憲法を改正すると安部総理は言うけれど、どのような中身なのかを明らかに示さないのはおかしい」と論者が発言していた。全くそのとおりだ。時代に合わなくなってきているとか、憲法は現実から乖離しているとか、環境権やプライバシー権が記載されていないとか、そういったことばかりが言われている。

 これは改憲派の人たちの戦略ではないかと私は思っている。時代に合わない、現実から離れている、環境やプライバシーが抜けている、それだけを聞けば、それなら変えるべきだと誰もが思う。「憲法は国民の意思で変えられるのに、日本は60年間も変えていない」という言い方もある。憲法改正はできるという当たり前の部分だけを取り上げるから、民主党の中にも改憲派の主張と変らない議員もいる。原則はそうであるが、問題はその中身にある。どこがどう合わないのか、変えなければ解決できないのか、変えるとどうなるのか、本当に改正したいと言うならそこをはっきり言うべきだ。

 私は『戦争の放棄』は21世紀の姿であり、だからこそ現実的な政策だと思っている。自衛隊があるのだから、第9条は矛盾するという主張がある。そのとおりだ。自衛隊をつくらない方が良かったが、残念ながら私たちの先輩たちはこれを止めるほどの力がなかった。許してきた今は、集団的自衛権の行使を認めないことが最低のラインだと思う。自衛隊は戦力を保持していても戦闘できない軍隊にしておくことだ。憲法違反だからといって解散させては、隊員の人たちは生活に困るだろう。戦闘をしない軍隊なら自衛隊員も反対しないだろう。まず何よりも、日本政府は各国に働きかけて、戦争をしない国を増やすことだ。

 ブッシュ大統領は「アメリカと民主主義のため」にイラクへ侵攻した。世界の局地戦は未だに無くならない。目先の利益ばかりを求めるから、紛争は続くが、本当にそんなことを繰り返している余裕が人類にはあるのか。「資源を確保することは国益を守る最重要課題だ」と胸を張る。私にはこんな政治家は馬鹿としか思えない。全ての国が同じ権利を持っているのだから、資源を確保できない国はどうすればよいと言うのだろう。軍事力を背景に争奪戦を行うのか、軍事力も資源も乏しい国は戦うこともできない、そういう国は世界にたくさんあるのにそれでも「国益を守る」というのか。地球に人類はいつまで住み続けられるかと問われているのに、政治家が口にするのは「目先の利益」ばかりだ。

 今日はフランスの大統領選挙。国民がサルコジ氏を選択するようなら、まだまだ先は暗い。そんな予感はするけれど、やはりまだ「目先の利益」には勝てないのか。
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