ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

京の冬の旅。非公開文化財特別公開にも登場する「東福寺」の塔頭「勝林寺(しょうりんじ)」へ。

2015-01-09 | 寺社仏閣

「ミモロちゃん、冬の特別公開の前に、御本尊をお正月だけ公開しているお寺に行ってみない?」と、友達に誘われたミモロ。
「行く行く…」と、さっそくお出かけに。待ち合わせしたのは、紅葉で有名な「東福寺」の塔頭のひとつ「勝林寺」です。
 
ここは、勝ち運、財運のご利益で知られるお寺で、ご本尊は、「毘沙門天立像」。平安時代の仏師、定朝の作と伝えられる一木造りの仏様です。
「この毘沙門天さまが拝めるんだよ~」拝観料600円を納めると、お寺のパンフレットのほかに、福豆、お札をいただきました。「これは、初詣の特別拝観のときだけだって…」とミモロは、うれしそう。

まだ雪が残る境内。
 

ここ「勝林寺」は、1236年、時の関白、九条道家の発願により、藤原氏の氏寺として建立された「東福寺」の塔頭のひとつ。
天文19年(1550)に東福寺第205世住持の高岳令松禅師によって、勝林庵として建立されたのだそう。東福寺の北側の鬼門に位置し、守護することから「東福寺の毘沙門天」として崇敬されてきたお寺です。

本尊の秘仏、毘沙門天立像をはじめ、「毘沙門天曼荼羅」、虎の襖絵など、貴重な文化財が伝わっています。それらが、1月10日から3月18日までの「第49回 京の冬の旅 非公開文化財特別公開」で拝むことができます。

この「毘沙門天」さまは、等身大の大きさ。勇ましいお顔もりりしく。なんでも東福寺創建よりも前に、作られ、長らく東福寺の仏殿の天井内にひそかに安置されていたそう。江戸時代に発見。
「わ~ずいぶん長い間、暗い所で、おひとりでいらしたんだね~。さびしかったかも…」とミモロ。毘沙門天さまは強い仏様だから、大丈夫…。さて、その仏像の左には、白いお顔の美しい吉祥尊天像が寄り添うようにいらっしゃいます。女性に美と幸福を授けるそう。その前で、ミモロが、両手を合わせて熱心にお祈りしています。ミモロも女の子ですから…。

そして、右には、「毘沙門天」と「吉祥尊天」のお子様とされる「善膩師童子(ぜんにしどうし)」がいらっしゃいます。
「へぇ~ファミリーなんだ~。天井から発見されてから、幸せに暮らしてらっしゃるんだね~よかった、よかった」と、ミモロ。

この三尊とも秘仏のため、通常は拝観できません。だからぜひ、「京の冬の旅」で…。

さらに、「毘沙門堂前堂」の左右には、迫力ある虎の襖絵が…。大正15年に日本画家の擽文峰が描いた3頭の虎が…。「すごくリアルで迫力満点…」と、ちょっとおびえるミモロです。


撮影はできないので、お見せできません。ぜひ実際にご覧になってくださいね。

拝観後、ミモロは、お寺のお座敷で宇野住職とお話しを…。 
「ミモロさんは、ここ初めてですか?」「はい、東福寺は、何度か来たんですけど…ここは、来たことありませんでした」と。「そう、ちょっと奥の方に入る感じですからね~」「すごく静かでいいですね~お庭も素敵…」
  
雪景色のお庭は、なかなか見られないもの。


静かな時間が過ぎてゆきます。きっと秋の紅葉も見事だろうと想像されます。

「ここでは、坐禅や写経の体験もできるんですよ」「え~ぜひやってみたい!」とミモロ。「あの~もう少し、温かくなってからでいいですか?」「はい、特別公開が終わってからの方が、落ち着いてできると思います。またそのころおいでください…」と。

帰りがけ…「あ、お守り…」
勝ち運やここぞという時に力をくださるお守り。黒い守り袋がスマート。
「わ~これ美守りだって…」
色とりどりの守り袋は、女性の美と幸せを守るもの。「これ持ってると、美しくなれるの?」とミモロ。仏様に守られてると自信を持てば、美しくなれるのでは?「食べ過ぎても、太らない?」う~それはどうかな…?

ともかく写経や座禅で、心を鎮めることが、美しさにつながる道なのでは…。

「あ、直会…」本堂前には、日本酒が…「どうぞ、ミモロさん飲んでください…」とご住職。「え?いいんですか?」とミモロ。そばの紙コップにしっかりお酒を注ぎます。ミモロおかわりはダメよ…。

「あの~ちょっと待ってて、トイレ行ってくる~」と、境内のトイレに…。
しばらくして「すごくキレイなトイレでね~。便座も温かかった…」と感激して帰ってきました。トイレがきれいなところは、それだけでもかなり好印象に…。ここのトイレは、気持ちよく過ごせました。

京都の寺社仏閣で、トイレがあまりきれいでないところも、まだかなりあります。また外国人観光客のために、和式トイレだけでなく、洋式のトイレは、増やしてほしいもの。トイレの数も、不足気味。ますます増える観光客のために、寺社仏閣のトイレ整備を期待したいものです。

「京の冬の旅」は、1月10日から3月18日まで、今回は、「秘められた京の美をたずねて」がテーマ。「琳派400年記念」に当たり、俵家宗達、本阿弥光悦、尾形光琳のゆかりのお寺なども公開されます。


*「勝林寺」の詳しい情報は、ホームページで





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