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ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

京都の子供の夏休みの締めくくり。子供の健やかな成長を願う「地蔵盆」。

2014-08-26 | イベント

もうすぐ楽しかった夏休みも終わり、新学期がはじまろうとする、夏休みの締めくくり。京都では、各町内に祀るお地蔵様のお祭り「地蔵盆」が行われます。
関東では、馴染みのない祭りですが、京都や大阪など関西エリアでは、古くから行われた地元の習わし。各町内にお祀りしているお地蔵様にキレイな着物を着せて、たくさんの食べ物などをお供えし、その町内の子供たちの健やかな成長を祈ります。

ミモロの住む、東山岡崎エリアにも、お散歩をするといくつものお地蔵様に出会います。「こんな街中なのに、お地蔵様がいらっしゃるんだ~」と、京都に暮らし始めた頃は、不思議に思えたお地蔵様も、京都暮らしが長くなると、ごく当たり前の景色に思えてくるミモロでした。

地蔵盆は、「五山の送り火」が過ぎた次の週に行われるところが多く、子供たちにとっては、楽しかった夏休みの最後のお祭りです。本来は、お地蔵様のそばで、大きなお数珠をみんなで持って、回しながら、祈るのですが、ミモロの住む場所には、実は、お地蔵様がありません。でも、マンションの住民のみなさんで、そこに住む子供たちのために、お菓子やおもちゃなどを用意して、「地蔵盆」を行います。

日曜日の午後16時ごろ。ミモロは、マンションの1階のロビーへ。
いつもは、ソファが置いてあるスペースに、夜の住民の交流会のためのテーブルが並び、エレベーターのそばには、金魚すくいや輪投げが、子供たちのために準備されていました。
「ミモロちゃん、いらっしゃ…金魚すくいしませんか?」と、管理人の今田さん。
「やる、やる…」と、さっそく金魚すくいのタモをもらいます。
タライの中に浮かぶのは、ゴム製の小さな金魚。「生きてないんだ…でも、可愛い…どれにしようかな…」と、ミモロは、好きな色を選んでいるよう。
「悩んじゃう…」と、しばらく金魚を見つめて、狙いをつけて、タモを水へ。
「やった~」と、オレンジ色の小さな金魚をすくいました。
「こんなのも浮いてた…」と、やはりゴム製のお人魚を…。 

ミモロの住むマンションには、小学生が十数人います。10年ほど前は、ほとんどいなかったそう。古いマンションなので、年輩の住民が多いのですが、世代交代が進み、ここ10年ほど前から暮らし始めた住民の子供たちです。

京都では、中京区、東山区など市街地の高齢化が進み、小学校も生徒不足で、閉校し、統合が行われています。そのため、「地蔵盆」をやっても、そこに子供はわずかで、他はお年寄りばかりだった…という話も。そのうち、高齢者の長寿を願うお祭りになりそうな感じ…。

とこで、25年度の統計局の調べによると・・・
日本人の総人口は、1億2570万人。14歳までの年少人口は、1639万人。15歳から64歳までの生産人口は、7901万人。65歳以上は、3189万8千人。年少人口は、12%で、過去最低。つまり4人にひとりが65歳以上になっています。
人口統計の中で、65歳以上だけが、増加していて、他は減少。
また、生産人口は、東京など首都圏が高いため、他の地域は、高齢者が目立ちます。

京都の市街地の中京区や東山区は、昼間は、働く人が多く、昼間の生産人口は、高くても、夜には、他の地域に帰ってしまうので、高齢者が多くなっています。

現代は、少子化で子供の人口が減っていますが、昔は、出生率は、高くとも、死亡率も高かいものに…。でも、今ほど、年少人口比率は、低くありません。

今後、ますます医療の発達により、寿命が長くなると、いつか、3人にひとりが高齢者の時代に…。


そもそも「地蔵盆」は、子供を襲う鬼たち=疫病などから、お地蔵様が守ってくださったという、地蔵信仰に基づきます。栄養状況などからか、病気で、死亡する子供たち…「無事に大きくなりますように…」と、親の切なる願いが、地蔵盆には、込められています。

「う~これからは、子供が増えますように…ってお地蔵様にお願いした方がいいかも…」とミモロ。

「地蔵盆」では、子供たちが主役で、大人たちは、子供たちを楽しませようと、いろいろな遊びを一緒にしたり、お菓子やおもちゃの贈り物をしたり、子供にとっては、うれしい日。
「こんなにもらちゃった~」と、ミモロもお菓子の袋とすくった金魚を両手に持って、うれしそう。


子供を大切にするというのは、今後の日本をよろしくね~ということ。
「これからの子供って、大変だね~。子供のころは、たくさんの大人にかまってもらって嬉しいけど…、大人になると、今度は、たくさんの高齢者をかまわなくちゃならいんだから…」

幼稚園の運動会は、子供の応援に、親と祖父母、つまり6人の保護者が来ることも。

「これから大人をよろしくね~」と、お地蔵様に願うのが、今後の「地蔵盆」の姿になるかもしれません。

さて、いろいろなお菓子をもらったミモロは、再び夜、マンションのロビーへ。これからは、マンション住民の親睦会が始まります。
「今年のお弁当なんだろ?」と、ミモロの楽しみは、お弁当。
大人は、有名な料亭の「下鴨茶寮」のお弁当。子供には、京都オークラホテルのザ・ガーデン岡崎の「動物園弁当」が用意されました。

「どっちも食べたい…」と思うミモロです。

マンションで、このような親睦会をするのは、珍しいかも…。でも、どういう人が暮らしているのかお互い知ることは、いいこと。「マンションで、一人住まいをなさっているご高齢の方たちが、この親睦会で、親しくなられ、その後、お互い連絡し合っていらっしゃるそうです」との話も伺いました。

高齢化が進み、一人暮らしの人が増える現代、昔ながらのご近所づきあいが、大切になってくるのでは…。いい関係のご近所づきあいができたらいいですね。

親睦会では、全員で、じゃんけん大会。勝った人から、賞品がもらえます。大人も子供になって、真剣に。子供が対戦相手でも、手加減なし。ミモロも参加「じゃんけんぽい!」「あー負けちゃった…」2回続けて初戦敗退のミモロ。「だって、どうしてもグーしか出せないんだもの…」と。

でも、3回目の対戦で、やっと賞品をゲットできました。「ご飯が美味しく食べられるラー油だって…」

ミモロは、自分が欲しいものを選びました。

子供の中には、ワインやシャンペンと、パパやママが喜ぶ賞品を選ぶ子も…。
子供って、本当に、親が喜ぶことをしたいんですね。もちろん、パパもママも大喜び…。

夜は、ずっと雨降りだった日曜日。
小ぶりになったころを見計らい、子供たちが楽しみにしていた花火が…
「ミモロもする…」と、外で、花火を選びます。

「わーきれい…」今年初めての花火…。

パチパチと輝く花火を持ちながら… 「今年の夏も、いろいろ経験したなぁ~」と、過ぎゆく夏に思いをはせるミモロでした。










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コメント (2)
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