8月のとある日、ミモロは、京都駅の南側に見える五重塔のある「東寺」へ出かけました。すでに何度も訪れている「東寺」ですが、いつも毎月21日に開かれる「弘法市」ばかりでした。だから、境内は、人で賑わい、落ち着いて参拝したことがなかったのです。
京都駅から、歩いて10分ほどで、「東寺」の東門に到着します。「わーきれい…ここにも蓮池あったんだ~」
すでに盛りが過ぎている蓮池も多い中、ここは、これからが盛り…蕾がいっぱい開花の時を待っています。
「何度見ても、蓮っていいねぇ~。心が洗われる気がする…」本当に、仏様が愛される清浄な気が、蓮の花には漂います。「泥の中から、こんな美しい花が咲くって、すごいよね~」ミモロは、京都に来てから、蓮の花が大好きになりました。
「東寺」の蓮池は、なかなか大きく。見応えも十分。しばらく、ミモロは、蓮の花の鑑賞に時を過ごしました。
さて、「東寺」は、正式には、「教王護国寺」といい、真言宗総本山。延暦13年(794)の平安遷都の折りに、羅城門の東側に建てられ、弘仁14年(823)に、嵯峨天皇が、弘法大師、空海に下賜され、真言密教の道場となったところです。
桃山時代に秀吉の発願で再興した金堂は、現在、本堂に当たり、ご本尊、薬師如来さまがいらっしゃいます。
「あ、延暦寺の根本中堂も薬師如来様で、いっしょだ~。あれ?密教は、大日如来さまじゃないの?空海さまも、ここではご本尊を薬師如来になさってるんだ~」と、改めて…。
では、天台宗と真言宗のすべてのお寺のご本尊が、薬師如来さまかといえば、全然違って、釈迦如来、大日如来、阿弥陀如来などさまざまです。「そこが良くわかんなくなっちゃうだよね~」とミモロ。教会に、キリストの像や十字架、マリア像など祀るキリスト教などとは違い、いろんな神様、仏様が、宗派にとらわれず、お祀りされているのが、日本のお寺。
時代を経て、創建当時とは、異なる宗派に改宗したお寺も多く、ますますミモロにとっては、よくわからない…という状態に。「まぁ、みんな、仏教は、たくさん仏様がいらっしゃるから、どなたでもいいのかな?」と、実に大雑把な解釈しかできません。
金堂の隣りの重要文化財の講堂には、中央に大日如来さま。そのそばには、不動明王など、たくさんの仏様たちが、弘法大師の密教の押絵を表現する「立体曼荼羅」を構成しています。
中の仏様たちは、撮影ができず、お見せできませんが、いずれも本当に立派な仏像。
「弘法市の時は、人がいっぱいで、ゆっくり拝むことができないけど、8月は、修学旅行生もいないし、観光客も少ないから、ホントに静かな雰囲気の中で、よ~く仏様を拝めるのが、いいねぇーすごく暑いけど…」額からダラダラ汗を流しながらも、ミモロは、仏像を見つめます。
境内にも、人影をまばら…「8月って、仏像を見るには、絶好の時期かも…暑いけど…」とミモロ。
参拝を終えたミモロは、境内の散策へ…。
「東寺って、こんなに緑があったんだ~」と、木陰でひと休み。「やっぱり、人が少ないときに来ると、全然お寺の印象が違う…」
「うわー」と、ミモロが大きな声を出して見上げているのは…
そう、「東寺」の象徴、五重塔。
高さ55メートルで、現存する木造塔としては、ナンバーワンの高さを誇ります。「わー木造塔のスカイツリーだ~」とミモロ。確かに、きっと当時の人たちは、その高さに驚いたはず…。
そもそも弘法大師が係った塔の創建。しかし、その後、4回焼失。現在は、徳川家光の寄進で完成した江戸時代の塔で、国宝です。内部は、ときどき、特別公開されます。
塔の北側には、瓢箪池をもつ回遊式日本庭園が広がっています。
池のほとりのベンチで、寛げば、涼しい風が、ミモロの体を吹き抜けて…。
「静かだね~」
春は、桜が美しく、多くの人が訪れるお庭…でも、静かな時も素晴らしいもの…。
ベンチに座っていたミモロの姿がありません。どこ?
「キャー…」と、突然、ミモロの声…。
「すべちゃった~」とミモロ。百日紅(サルスベリ)の木に登ろうとしたミモロ、「サルだけじゃなくて、ネコも滑るみたい…」ちょっと照れくさそう…。
ピンク色の花は、夏の景色によく似合います。
8月15日は、午後6時から。境内で、盆踊りが行われる「万灯会」が…。
京都は、最近になって、増えたものの、「盆踊りしたことない…」という人も多いんです。
「そういえば、京都音頭って知らない…」とミモロ。東京では、お盆のころは、各所の商店街で、東京音頭、炭坑節、東京オリンピックの五輪音頭など、いろんな曲で、みんなで、輪になり踊ります。
「岡崎エリアって、広い場所多いから、盆踊りできるのにね~」と、ご近所での盆踊り開催を期待するミモロでした。
*「東寺」の詳しい情報は、ホームページから
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