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ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

京都の花街で行われる節分の夜の「お化け」。仮装した芸妓さんたちが披露する特別なおもてなし

2013-02-07 | イベント

2月3日の節分の夜。「ミモロちゃん、『お化け』って見たことある?」とお友達に聞かれたミモロ。
「『お化け』そんな怖いもの見たことない…ゾゾー」と震えます。
「あのね、オバケと言っても幽霊じゃないのよ…。普段とは違ったカッコウに化けて、おもてなしするの…」
「へー知らない…見たことない…」ということで、ミモロは、夜の9時に、宮川町のお茶屋さんに出掛けます。

「おこしやすー」と迎えてくれたのは、かわいらしい舞妓さんたち。


京都を中心に江戸時代から行われる節分の夜の「お化け」は、冬から春に変わり目の厄払いの行事。普段とは異なる装いに化けるのは、鬼や禍をやり過ごすためと言われます。特に京都では、祇園、先斗町、宮川町、上七軒など5つの花街で盛んに行われる華やかで、面白い早春の催し物で、日頃、艶やかな芸妓姿を披露するおねえさんたちが、この夜は、男装やファニーフェースのおかめなどに化けて、お客さんをもたなします。その夜は、お化け姿の芸妓さんが、花街のあちこちのお座敷を回り、いつもとは一風異なる、賑やかで陽気な雰囲気が花街を包みむのです。

お茶屋さんの2階のお座敷に通されたミモロ。ご存じかもしれませんが、京都のお茶屋さんは、一見さんお断り。この「お化け」に参加するのも、紹介が必要です。ミモロは、お友達の紹介があったので、参加できました。京都に住む人でも、「知ってはいるけど、行ったことはない」という人が多く、「えーミモロちゃん行ったのー」と、後日驚かれました。

さて、お座敷には、すでに10人ほどのお客様たちが楽しそうにお膳の料理を味わっていました。
「ミモロはんどすかー。よろしゅー」と舞妓さんに抱っこされながら、お膳の上の大根の炊いたんのや、恵方巻きなどを頂くことに。
「舞妓さんのお膝にのって頂くと、いっそう美味しい感じ…」と、なんかオヤジぽい発言のミモロ。

「えーと今年の恵方は、南南東…こっちだね」と言いながら大きな太巻きをパクリ。

これで、ますます福が付いたミモロです。

この日は、お化けにならない舞妓さんの衣装や髪形、髪飾りなども、いつもとは違うそう。

町娘風の振袖、武家の女房風の髪形、梅の花の髪飾りなど。いずれも可愛らしく、しかも豪華。
舞妓さんの衣装や髪飾りは、その置屋さんで、代々受け継がれて行くもので、帯どめや髪飾りには、珊瑚や翡翠などの宝石が付いたものなど、さすがすべて本物。近くで見せてもらうだけで、ため息がこぼれます。

さて、『お化け』が到着するまで、舞妓さんたちが舞を披露。

三味線を弾くおねえさんの声が、お座敷に響き、宴はいっそう華やかに。

ミモロもこの日は、舞妓さんに化けて…。だらりの帯とお引きずりの振袖で、気分はすっかり舞妓さん。

調子にのって、一緒に踊るミモロです。
「いゃーかわいらしい舞妓さんどすなぁーええ、べべ着せてもろうてー」と、おねえさんたちに誉められたミモロ。総絞りの振袖と西陣の帯、そして組みひも体験で作った帯締めという姿のミモロ。(馬子にも衣装???)
ますます調子にのって、三味線まで触らせてもらいました。

「では、これから、お座敷遊びの『トラトラトラ』をさせてもらいますー」と舞妓さん。
この遊びは、ジャンケンゲームのようなもの。虎、武将、おばあさんの3種類で、虎は、武将にやっつけられ、武将は、母親であるおばあさんにかなわず、おばあさんは、虎に食べられるので負けというもの。お座敷に置いた屏風の蔭から、対戦相手が何になるかを予想して、それに勝てる姿で、前に出て、勝ち負けを競います。

お客さんが次々に前にでて、お遊びに挑戦。ミモロも、もちろん挑戦しました。
陽気なお囃子に合わせて、3つのタイプの形を踊り、そしていよいよ決戦。「トラトーラ、トーラトラ」の掛け声で屏風から姿を現します。

虎になったミモロ。舞妓さんは、武将で、ミモロの負け。
「ワーン、負けちゃったーワーンワーン」と、舞妓さんの膝で泣くミモロ。それほど真剣にならなくても…。でも、どうも嘘泣きのよう…。舞妓さんにすがりつきたかっただけかも…。


負けた人は、罰ゲームで、舞妓さんの手拍子と歌に合わせて、お酒を一気飲み。
ミモロは、お酒より、甘酒がいいと。
でも、とても一気飲みはできません。つい味わってしまうミモロです。
「こんな罰ゲームなら、なんど負けてもいいなぁー」と、嬉しそうに罰ゲームを味わいます。

さて、この夜、お座敷に現れた「お化け」は4組。みないろいろな工夫と凝った衣装やメークで。

宝塚風、おかめと美男子、ふたり道成寺、人形振りのお染久松。寸劇風のつくりのパフォーマンスに、お座敷のお客さんたちは、拍手喝采。大盛り上がりのひとときです。「きっとこれなら、鬼も驚いて、どこか行っちゃうねー」

本当に芸達者な芸妓さんたち。ミモロも、さらに調子にのって…。

ミモロ、ちょっとやりすぎ…。「でも、ホント楽しんだもの…。こういうの大人の遊びっていうんだよねー」と。
今年の節分の心に残る一夜でした。

*最近、京都の各所で、節分の日に仮装をして町を歩いたりするイベントが開催されています。それもきっと楽しいかも…。
でも、花街のお化けは、さすが本物。仮装の仕方も本格的。使うものも本物ばかり。そこがスゴイとただ感激です。








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コメント (2)
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