蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

未完、半日の旅

2024-07-22 | 日々のこと
朝、5:30起きで8時台の新幹線に乗る予定で新大阪に向かった。 
指定席は事前に購入していた。
が、保守作業用車両の衝突事故ため、名古屋、東京間は運休。
新大阪駅、新幹線入り口前は、足止めされた客でごった返していた。
名古屋まで行けてもその先は行けない。
名古屋で延々と待ってもなあ、、、と、悩んでいた。
JRの若い女性社員に、もうすぐ発車時間が来る指定席をどうすればよいか、聞くことにした。
が、前の人が延々と質問して、すぐ後ろにいるわたしの順番がなかなか来ない。
アナウンスや大声での説明や、大勢の人がごった返す中、若いJR女性はマスク越しにゴニョゴニョ話す声が聞き取りにくい。 
何度、耳に手を当てて、聞こえないおばあさんの仕草、風体をしたことか。
夫が耳の聞こえが悪いため、日頃、TVの大音量被害にわたしは遭っているせいで、耳が悪いことに対して憎悪していたが、自分も耳の悪いおばあさんそのものになっている。
「え?え?なんですって?
聞こえない。
もう一度、言って!」
と、わたしも必死である。
耳の遠い年寄りであろうがなんでもよい。
あんなに聞こえないと思ったのは初めてだ。
周りの大騒音と、女性のマスクの小さな声。
最悪。
自分の耳の聞こえが悪いせいとは思えなかった。
自分の耳ではなく、自分以外のせいにする、ついに典型的老人の仲間入りである。

何度も何度も聞き直して、やっとわかったのは、今行っても、後から行っても、名古屋までしか行けないということ。
急いでいるなら購入済み座席指定の電車に乗ってもよいが、払い戻しは、名古屋ですると払い戻される金額が安くなるということ。
新大阪で払い戻したほうが金額的には良いと思われる。
ちなみに、思うに、わたしの耳が悪いのではなく、理解力が悪いようだ。
ああ、自分はお年寄りの仲間入りを実感する。
こういうことでもないと、なかなか実感する機会には遭遇しない。

待ち合わせは東京駅11:30。
絶対に間に合わない。
待ち合わせている相手にLINEする。
運転再開は早くとも午後0時になるとのことだったので、行動予定時間を後ろにずらして計画変更にしようかと提案してもらい、検討していた。 
キャンセルするか、決行するか。
頑張って行くことにした。
ではあるが、おそらく東京まで電車は立ちっぱなしなんだろうなあ、、、と想像して疲れがどっと押し寄せた。
東京に着くまでに体力を消耗してしまう。
東京に着いてからが本腰なのに。
東京では2両日、目一杯、充実のダンスプラン。
気合いで自分にハッパをかけて行くのはよいが、アドレナリンが背中を押す強行軍に、後にぐったり疲れの後遺症が残るかも知れないと不安にもなっていた。
というか、どうやればいい?
座席指定切符を払い戻して、また買うのか?
払い戻しのお客さんは長蛇の列。

が、アナウンスがまた流れ、再開は更に遅れて夕方になるとか。
夕方どころか、復旧の見込みは今日は立ってないとのこと。
そりゃあかん、と、今日の東京行きはキャンセルしよう!と引き返すことにした。
ああ、残念。
というか、行くまでに何ヶ月も前からワクワクしたり、手土産を買ったり、準備に追われて行く前から、特に前日の夜には既に疲れていた。

帰ると決め、下り在来線へ。
行きは当然、ラッシュアワーで満員電車、帰りも新大阪駅から電車に乗ろうとしたら満員で乗れず、一本見送った。
都心を抜け自宅に向かう電車は、スカスカ。エアコンもきいて、気持ちよかった。
だが、バス停から自宅まで、日傘を差してもアスファルト照り返しがきつい、灼熱の太陽に身がジリジリ焦げるような暑さだった。

6:55に家を出て、11:30に帰宅した。
半日の新大阪駅までの旅。
慌ただしい、不思議な旅だった。
でも、頑張り過ぎて後日、疲れが後からやってくる時間差疲労を未然に防げてよかった。
無理は禁物。
キャンセルして肩の荷が降りた、一番の安堵原因は、荷物が重かったこと。
この重い荷物と2日間も行動を共にするのかと思うと、不安でもあり、どっと疲れた。
今度は荷物対策を考えよう。

帰宅してやれやれ。
家のエアコンが効いた部屋でアイスクリームを食べたりコーヒーを飲んだり、これはこれで至福の時間だとしみじみ感じた。