玄人の独り言

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誠に厚かましい話だが、其の鶴見市場のご仁が師匠と共に来月３日にいらっしゃいとの事である。なんぼなんでも、来月３日というのは三が日ですよっ！しかも、見ず知らずの初対面のお宅に来訪というのは如何なものか？師匠が付き添うとは言うものの松ノ内どころかサンガニチである。手土産は虎屋の羊羹ではどうか？万が一にも其のトーレス型のギターを譲りたいとなり格安だったらどうしたらよいものか？と、考えた。以前に造り溜めをしたカポダスト(ギターの調を簡単に瞬時に上げる道具)を進呈しよう。勿論、オイラの手造りで材料はブライヤーとか銀とか象牙であるからウィンドウに並べば数万円はする。象牙のカポダストに至っては10万円はする。(現に20年前、お茶の水の有名楽器店で15万円だった)欲しかったが、あまりの高額に自ら三個製作した逸品である。知る人ならば価値は判るが、自腹で買える代物ではない。既製のスペイン製黒檀素材のカポダストでも2500円は普通である。それがブライヤー素材銀巻きとなれば数
万円、馬鹿げた象牙製ならば10万円以下という筈はない。今後の事もあるので何なら挨拶代わりに、お年賀代わりに進呈しても良い訳である。更に、象牙で拵えたギター型の根付けも如何なものか？

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大晦日前日は、床屋へ行き其の足でギターの師匠の元へ急ぐ。話は、ギター総論に決まっている。思い立ったのは今朝に以前から話題に為っていたがオイラも就活とかで其の時点では興味を持たなかった楽器の事である。バイオリンでいうストラディバリに当たるギターでのトーレスという古楽器が在るのだが今では1000万円はする。其の名器を全バラして完全コピーした楽器を四本所有する方が居て一本ならば譲りたいとの事である。今朝に本人からも電話を戴き年明け早々にお会いする算段と相成った訳である。おそらくオイラの好みであろうと推察できるのは、トーレス型な訳だなっ！構造上、形状上そうに違いないと思うので入手したいんだな。